マーラー(1860-1911)

CD Sym, 9, : 朝比奈隆 / 大阪po

Sym, 9, : 朝比奈隆 / 大阪po

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  • ★★★★☆ 

    七海耀  |  埼玉県  |  不明  |  2010年10月30日

    これは初出の時聞き損ねたので、この度の再発は嬉しい。で、演奏だが、期待を裏切らない朝比奈節、良くも悪しくも(笑)。今の大フィルなら、もっと完成度の高い音楽を聞かせると思うけど、これほど骨太で腰の据わったマーラーも珍しい。他の指揮者にこの演奏は出来ない筈。第一楽章など、極めて遅いテンポながら、スケール感は十分に出ており、中間の楽章も、他の演奏にありがちな「熱狂」とは一線を画すゴツゴツ感が特殊だが、曲趣から著しく乖離しているとは思えない。やはり聞きどころは、弦がうなる最終楽章であり、ここは朝比奈・大フィルの特質が遺憾なく発揮されている。70年代〜80年代の朝比奈・大フィルをわざわざ聞くなら、オケの瑕を云々するのは野暮というものである。朝比奈は、小澤や若杉がマーラーを録音しはじめるのと前後して、ファイアーバードから2番、9番、「大地の歌」を出しており、演奏としてもかなり早い時期からマーラーに取り組んでいるのであって、NHKでマーラーに関する講義をやったくらいだから、ブルックナーやベートーヴェンに劣らず、マーラーにも一家言あるわけだ。「巧さ」からは程遠い「味のあるマーラー」と言っておきたい。音も、フェスティヴァルホールの録音らしく、マスの響きが心地よく、定位も良い。

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