ピアノ三重奏曲第1番、第2番 トリオ・ワンダラー
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2018年05月21日
朝露に濡れて嫋やかに揺れる花の姿に生けんが為に手折らんとした手が止まる そんな風情がメンデルスゾーンの音楽にはある 優美で闊達な人柄は一際繊細な歌い交わしを実現している 一瞬も弛まずまた張り切れず 伸縮自在に音楽の文目を織り出していく見事さに聴き惚れる トリオ・ワンダラーは流離うことなくメンデルスゾーンの小川に沿って流れる生命を身に取り込んで共和する ピアノ・トリオという最も根源的で自然な合奏体はアンサンブルの一理想形なので これに仮託して己が心模様と観想を歌わんとする者は自ずと物事の深層と正対せずにはいられない ここには人間の真実の姿と理想の内に醸成された面影が映し出されている 未来は過去から幻想され現在に憧れられる 美しい音楽はそこからしか生まれないと改めて確信させられた音楽と演奏だ 朋よ君の部屋に響かせよ あなたも如何2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ヴァニタス | 千葉県 | 不明 | 2012年05月02日
この団体、この曲を初めて聞いた。屈託のない古典的な佇まい、メンデルスゾーンのセンスと技にはほとほと感心する。他のロマン派の音楽を聴いていると、屈折したところや感情的なところが作品の中心にあるように思えるのだが、この作品は「作者の人生」を感じさせない。美しく、劇的要素にも欠けていない本作を、トリオ・ワンダラーは格好よく高度にまとめあげている。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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