ヴァイオリン協奏曲、他 ミルシテイン、アバド&ウィーン・フィル
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一人のクラシックオールドファン | 兵庫県 | 不明 | 2010年06月01日
1972年ミルシティン本盤録音演奏時推定69歳頃のメン・チャイヴァイオリン協奏曲です。特にチャイコフスキーの方はミルシティンは割りと過去何回か数(DVDも含め1940年来4〜5回?)を重ねた録音であり相変わらずその端正な演奏ぶりは本盤でも健在であります。大体ミルシティンはルックスから中々貴族的雰囲気を持ったヴァイオリニストで冷たく技術を見せびらかすアプローチを想定しがちですが決してそういうことはなく曲の本質に迫った数々の名盤を残しております。それに本盤のバックがメン・チャイには珍しくVPOで聴けるというのがミソだと思います。指揮はまだ若いアバドて゛当たりの柔らかいサポートをしています。チャイコフスキーの方は演奏タイム@17’01A6’14B8’56とやや短い印象でとにかく演奏自体所謂ロシア的な大層なものではなく第1楽章の途中入るオーケストラ全奏でもある余力を感じさせます。第3楽章出だしはこの演奏にしてはヴァイオリンは長めに引っ張ります、最後の方もとかく女性ヴァイオリニストが髪を振り乱しての処ですが本演奏は単にベテランの味に陥るのを若いアバドの指揮がVPOサウンドで救った感じもありますね。メンデルスゾーンの方(こちらは過去録音としては1940年代ワルター/NYP共演といったものも残されています)もVPOバックが珍しくタイムが@11’29A7’48B6’26とやはりあっさり感があります。第2楽章少し早目ではありますがオーケストラだけの箇所ではアバド指揮がロマンチックに顔を現すのを面白く聴きました。全体チャイコフスキー同様端正に終始しますが私はこの演奏その気高さがポイントなのですが正直もう少し女性的なエロコッテリさも欲しくは思いました。他の収録曲は未聴ですが素晴らしい盤です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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