交響曲第2番、第3番 ルネ・ヤーコプス&ビー・ロック・オーケストラ
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 2020年10月07日
ヤーコプスとビー・ロック・オーケストラによるシューベルト交響曲集の第二弾は初期交響曲中、最愛の作品である第2番と小ぶりながら、はちきれんばかりにエネルギッシュな第3番の組み合わせ。もちろん第2番も素晴らしい出来ばえで、第2楽章などたぶんこれまでで一番速いが(7:07)、アンダンテとはこういうテンポじゃなくっちゃ、という素敵な演奏。けれども、第3番がそれ以上だったのは嬉しい驚き。第1楽章主部からオーケストラは火がついたように驀進する。ロッシーニ風とも評されるこの曲だが、ロッシーニのブッファのアンサンブル・フィナーレで登場人物たちが早口でまくしたてるような、この演奏のスピード感と破壊力は凄まじい。第2楽章アレグレットもカルロス・クライバーと並ぶ快速(2:54)。さらに第3楽章スケルツォでの変幻自在のテンポ・ルバートには心底ぶったまげた。あわてて総譜を取りに走ったが、もちろんこんなこと、どこにも書いてない。演奏家が「楽譜を読む」とは、こういうことかと改めて教えられた。ヴァイオリン・パートに三人の日本人女性奏者の名前が見られるのも嬉しい。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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