日本は「右傾化」したのか

小熊英二

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784766426946
ISBN 10 : 4766426940
フォーマット
発行年月
2020年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
376p;19

内容詳細

ヘイトスピーチ、排外主義運動の顕在化、日本会議の台頭、改憲潮流、ネットに溢れかえる右派的言説―。はたして本当に、日本は「右傾化」したのか。個々の政権の消長を超えた次元で、日本社会全体の構造変化のなかで捉える。

目次 : 総説 「右傾化」ではなく「左が欠けた分極化」/ 第1部 意識(世論―世論は「右傾化」したのか/ 歴史的変遷―「保守化」の昭和史―政治状況の責任を負わされる有権者)/ 第2部 メディア・組織・思想(マスメディア―政治システムとの強いリンクがもたらした構造的「右傾化」/ ネットメディア―ネットメディアの伸長と右傾化/ 草の根組織―政治主導の右傾化/ 天皇と神道思想―神聖天皇と国家神道からみた日本の右傾化)/ 第3部 政治(政党―自民党の右傾化とその論理/ 地方政治―地方議会における右傾化―政党間競争と政党組織の観点から/ 政策アウトプット―島根県の「竹島の日」条例制定の経緯)

【著者紹介】
小熊英二 : 1962年、東京都生まれ。慶應義塾大学総合政策学部教授。専攻は歴史社会学

樋口直人 : 1969年、神奈川県生まれ。早稲田大学人間科学学術院教授。専攻は移民研究、社会運動論、政治社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • とくけんちょ さん

    日本は、漠然と右傾化しているようなイメージを受ける。なぜか?その問いに答えてくれる論文集。国民意識やメディア、ネット、政治などそれぞれの分野で右傾化しているかデータをももに検証していく。小熊論文にあるように、右が重くなったのではなく、左が欠けて傾いたというのが答えと考える。ぶつかるのを避けるだけでなく、政治的議論が身近になってもらいたい。

  • ヒデミン@もも さん

    小熊英二さんは何事も視点が社会全体として捉えているからわかりやすい。まず、右翼とは何か。左翼との違いは。それが私の中で曖昧模糊はっきりしてなかった。松谷満さんによると国、時代、世代で異なる。経済的、社会的次元、ナショナリズムなどによる地域。日本は、@伝統的な価値観A国家、民族B憲法九条など軍事力強化。民族的優越感。排外主義以外はむしろ左翼化。政治は長期政権による右翼化、一般庶民は左翼化ということに納得する。

  • jackbdc さん

    自民党の議席数の多さが右傾化を意味しないという主張。市民社会は右傾化していない。保守的な伝統的規範への回帰の志向は見られない。ネトウヨは目立つ気がしても絶対数は僅か数%。左右の変化ではないが個人主義化・無干渉化しており、これが排外主義の許容に繫がっているという。また、社会的公正追求への志向が弱まっていることが左派の衰退に繫がっているというのは私の直感とも通じる。一方で、政治は独自の要因により右傾化している。保守政権が固定化する事により少子化やジェンダー問題への切り込みが甘くなる部分はあるのかもしれない。

  • たろーたん さん

    松谷論文が面白かった。右傾化が「反・個人主義」「ナショナリズム」だとするならば、前者の性別役割分業や家族観、少数者への不寛容はむしろ低下・横這いである。しかし、後者からみれば、愛国主義、民族的優越感、排外主義は韓国人や中国人に限って強まっている。つまり、個人主義が進んでいるが部分的には右傾化もしている。ただ、補足として寛容と言っても外国人が増えることには寛容だが、生活圏に来ると嫌というのは強まっているらしい。また、日本では高学歴ほどリベラルな価値観を有するという関連が見出しにくいみたい。

  • ishida さん

    難しい部分もあったが、興味深く読んだ

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