ピーター・ポマランツェフ

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プーチンのユートピア 21世紀ロシアとプロパガンダ

ピーター・ポマランツェフ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784766425123
ISBN 10 : 476642512X
フォーマット
発行年月
2018年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
324p;19

内容詳細

21世紀のロシアでは、独裁さえもリアリティー・ショーである―。ロシア系イギリス人のTVプロデューサー、ピーター・ポマランツェフ。急成長を遂げるロシアのテレビ業界に潜入した彼は、図らずもロシアのあらゆる腐敗と遭遇する。映画監督に転身したギャング、ロシア史上最高の政治工学者、自爆テロ組織「黒い未亡人」を離れる売春婦、自殺したスーパーモデルとセクト、ロンドンに逃れ栄華を極めるオリガルヒ(新興財閥)―。モスクワ劇場占拠事件や、ベロゾフスキーとアブラモヴィッチの裁判に立ち合い、ロシア・メディアの内側に蠢くプロパガンディストのやり口を知るポマランツェフは、プーチン独裁の先鋭化とともに、自身もまたその体制内部に引き込まれていることに気づく。カネと権力に塗れたシュールな世界で、新たな独裁体制を築くプーチン。クレムリンに支配されたメディアの内側から、21世紀のロシア社会とプロパガンダの実態を描く話題作。

目次 : 第1幕 ロシアのリアリティー・ショー(幕が上がる/ 「固定観念にとらわれていない」/ 今どきのヒーロー ほか)/ 第2幕 クレムリン・マトリックスの裂け目(幕が上がる/ もう一つのロシア/ 入門儀礼 ほか)/ 第3幕 さまざまな精神錯乱(幕が上がる/ ソ連崩壊後のロシアのセクトの略史/ 「ザ・コール・オブ・ザ・ヴォイド」(頭の中で飛び降りちゃえと唆す声が聞こえる…) ほか)

【著者紹介】
ピーター・ポマランツェフ : 1977年ソ連のキエフでユダヤ人の家庭に生まれる。イギリスのTVプロデューサー、ジャーナリスト。ロシアをはじめとする「プロパガンダ」についてのオーソリティと目されている。1978年に、反体制派の作家であった父親イゴールの亡命に伴い、西独に出国。1980年にイギリスに渡る。エジンバラ大学を卒業後、2001年からロシアに滞在。とりわけ、2006年から10年までは、テレビ局TNTでリアリティー・ショーの制作に携わった。1ダース以上の言語に訳された『プーチンのユートピア―21世紀ロシアとプロパガンダ』で、2016年度英国王立文学協会オンダーチェ賞を受賞している

池田年穂 : 1950年生まれ。慶應義塾大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • まると さん

    回りくどい文体で読みにくかったが、とても面白い(そして恐ろしい)読み物だった。原著は2014年刊。著者はロシアのテレビ局にいたロシア系英国人ジャーナリスト。メディアの内側から見えてきたのは、プーチンを首領とする虚飾に満ちたマフィア国家だ。幾多の登場人物たちによる興味深いエピソードは、ソ連崩壊後の混乱期を経て、21世紀のロシアが異質な独裁国家へと変貌を遂げていることを示している。ロシアの言論統制は、ウクライナへの侵攻開始以降、脚光を浴び始めたが、それを先取りしたかのようなテレビ統制が描かれていて参考になる。

  • BLACK無糖好き さん

    原著は2014年刊。著者はロシア系イギリス人のTVプロデューサーで、ロシアのTV局TNTでリアリティ・ショーの制作に携わった。◆本書には様々な人物が登場するが、やはりキーマンとなるのは「ロシア史上最高の政治工学者」と称されるウラジスラフ・スルコフだろうか。クレムリンでTV局の経営者らに番組への出演者や、大統領をどのように見せるかなどの細かい指示を出していたようだ。リアリティ・ショーと権威主義を融和させる術も会得し、もはや事実と虚構との間に線を引くこと自体に意味がなくなった。壮大なショーの幕開けだ。

  • タキタカンセイ さん

    ロシア系イギリス人のテレビプロデューサーのロシア見聞記。スナイダー先生、大推薦の本ということで読んだけど予想と違ってノンフィクションというより私的エッセイという感じの本。モスクワ劇場占拠事件、マグニツキー事件、新兵のリンチ問題、などロシアの問題を取り上げながら心象風景のような描写が続く。今のロシアが正真正銘のディストピアであることがわかる(特に官の腐敗が酷い)。「転生したらプーチンのロシアにいた件」などというのは絶対に避けたいと心から思いました。

  • pen さん

    ロシアは、世界汚職度ランキングで180カ国中、136位と、大国の中では文句なしの最下位なのですが、特徴的なのは、ロシアはそれを、「プロパガンダ」によってうまく目を背けさせることに成功しているという点、そして世界のコントロールにも一定成功している点(トランプ政権誕生、アフリカ親ロ政権への介入等)です。情報戦のプロであるKGB出身のプーチンがソ連崩壊という混沌を最大限利用しながら、いかに「嘘」で、国内の酷い腐敗と混乱を納めてきたのか、いかに「帝国」を築こうとしているのか、その実態がよく理解できる本でした。

  • sakadonohito さん

    ロシア系イギリス人がロシアのテレビ局で働いている間に仕事を通じて見聞きした欺瞞に満ちたロシアを赤裸々に描く的な本。ページあたりの文字量が多くてしんどくて飛ばし飛ばし読んでしまいました。マフィア的国家ロシア。プーチンはゴッド・ファーザーそのもの。テレビは政府(プーチン)への支持を高めるために存在し、政府の闇を暴くような本当のドキュメンタリーは存在しない。全てが自作自演。企業は経営者が不当逮捕されている間に警官や役人に会社を乗っ取られることは日常茶飯事とか。なるほどおそロシア。

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1977年ソ連のキエフでユダヤ人の家庭に生まれる。イギリスのTVプロデューサー、ジャーナリスト。ロシアをはじめとする「プロパガンダ」についてのオーソリティと目されている。1978年に、反体制派の作家であった父親イゴールの亡命に伴い、西独に出国。1980年にイギリスに渡る。エジンバラ大学を卒業後、20

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