ビッグデータ社会の希望と憂鬱 河出文庫

森健

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309411828
ISBN 10 : 4309411827
フォーマット
出版社
発行年月
2012年11月
日本
追加情報
:
378p;15

内容詳細

情報技術が怒涛のごとく進展する現在、あらゆるものがデジタル化され、インターネットを通じて膨大なデータが日々蓄積されていく。結果、社会は否応なく変わりゆくが、私たちは大切な何かを失うことになるのではないか?…気鋭の大宅賞作家が、高度情報化社会の功罪と来るべき社会変革を検証する名著、大幅増補・改訂版。

目次 : プロローグ ネットワーク社会は「私たち」を幸せにしたか?/ 第1章 どんな情報でも配信可能という諸刃の剣/ 第2章 ネットを支払していく検索エンジン/ 第3章 ネットから生まれた参加型ジャーナリズムの行方/ 第4章 ウェブの進化が民主主義を衰退させる/ 第5章 ICタグが拓く未来/ 第6章 いつでもどこでも個人情報が奪われる社会/ 第7章 社員の自由を奪う管理システム/ 第8章 安全と監視のトレードオフ/ 第9章 バイオメトリクスで全国民を特定せよ/ 第10章 ネットワークで分極化する社会で

【著者紹介】
森健 : 1968年、東京都生まれ。ジャーナリスト。92年、早稲田大学法学部卒。在学中よりライターを始め、91年より科学雑誌「クォーク」などの専属記者を務め、96年、フリーランスに。2012年、『「つなみ」の子どもたち』と『つなみ 被災地のこども80人の作文集』(企画・取材・構成)で被災地の子どもたちとともに第43回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • nakitsu さん

    技術者というよりジャーナリスト目線で書かれた情報技術の発展に対する警鐘。個人情報が気づかぬうちに収集・集約されて、ターゲットマーケティングや検索結果という形で個人の自由を制限し、個人もそれに流されてしまう。過敏な危惧かと思いましたが、実際に米国では住所、性別から、社会保障番号や銀行口座内容まで統合的に把握するTIAという計画があったそうです。米国では市民の反発が起こり計画は消えましたが、もしも日本で同様の計画が起こった時に日本の大衆は正しく察知して反応できるのか。そういう意味でこうした警鐘は大事ですね。

  • ぱんだ さん

    2005年に刊行された本に加筆修正を加えたもの。 恐ろしいほど現在に当てはまっていて、とても10年前に書かれたとは思えない。逆に言えば、人間による技術の進歩は、まさに本に書かれていたように、予測可能になってきているのだろうか。 少し残念だったのは、加筆の少なさである。もう少し、各章に現在のことが書かれていても良かった。後半は少し新鮮さがなかった。 この本が世に出て二年、もうすでにビッグデータという言葉は人口に膾炙していると言って良いだろう。 予測の通りに世界が進んでいくことに、少し恐怖を感じた。

  • 山島 小吉 さん

    監視社会は望まれている。ライフログは広まり、SNS上で無償の労働が絶え間なく行われている。TSUTAYAカードはTSUTAYAを飛び出し、あらゆるところで、使用者の購入データをためていく。反面、暮らしは商業データベースによって管理され、生活はより便利なものになっている。監視社会は一方的に押しつけられるものではなく、望んで得るものかもしれない。多くの選択肢から選び取るよりも、小さな選択の余地が無いほどに狭められた選択肢から選ぶ方が楽だから。喜んで読んだ小説を公開しているのもまったく同じだよねと思う。

  • 非日常口 さん

    生体認証と言えば聞こえはいいが、iPS細胞を悪用したらかなりまずいことになるのではないか。そういうアナロジーを触発してくれる本でした。選挙対策で私たちのビッグデータは悪用されているかもしれないですし、それがB層という形で今後ターゲットとされることもあるでしょう。ITやICとデジタルに進む時代を振り返るタイミングに来ているのではないでしょうか。パノプティカルな時代はすでに到来しています。

  • やすかりし さん

    かつて「ユビキタス」という言葉を初めて聞いた時の高揚はいまやむなしく何か違和感を感じていましたが、これを読んでその違和感の正体に気づかされた思いです。ポイントがたくさんついてお得だと思っていたら、購買行動のすべてが収集されている現実。防犯カメラがついて安心になったと思う駅前通りで、自分が監視されている現実。物理的にコミュニケーションを促進する環境が整ったのに、却って民主主義が衰退していくという現実。道具を使うどころか道具に使われてばかり。自分が何を容認出来て、何を拒絶すべきなのか、きちんと考えなければ。

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