賎民と差別の起源 イチからエタへ

筒井功

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309227344
ISBN 10 : 4309227341
フォーマット
出版社
発行年月
2018年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
筒井功 ,  
追加情報
:
202p;20

内容詳細

差別の根源を呪的能力者賎視にみる。市が立ちそうもない人里離れた山間部に、なぜ市ノ瀬、市野々など、「市」の字がつく地名が多いのか―。「イタコ」「イタカ」「イチコ」「ユタ」などとともに、「イチ」という言葉に「エタ」の語源を見出し、差別の根源を明らかにする書き下ろし論考。

目次 : 第1章 中世の被差別民たちの姿/ 第2章 「イチ」とは、どのような人びとであったか/ 第3章 エタと猿まわし/ 第4章 「イチ」の歴史をさかのぼる/ 第5章 箕作り・渡し守は、なぜ差別されたか/ 第6章 地名から見える「イチ」の昔/ 第7章 「坂ノ者」小史/ 第8章 雨乞いの今昔/ 第9章 古代から中世にかけて大きく変化した/ 第10章 祭礼の先導役と被差別民

【著者紹介】
筒井功 : 1944年、高知市生まれ。民俗研究者。元・共同通信社記者。正史に登場しない非定住民の生態や民俗の調査・取材を続けている。第20回旅の文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 魚京童! さん

    0か1か多か。そういうことでもなかった。非人と穢多は分けるべきだと思うんだよね。イチは非人の類でしょ。できる人とやばい人。それ以外の普通。昔はもっと区別していた。できるものはのし上がるこの世界とは考え方が違った。今がいつまでも続くと思っていた。役割を引き継いでいく形でやってこれた。人間の寿命に対して、世界が変わらなかった。今は10年は昔。世界の変革についてこれていない。どこまでも回り続ける世界になってしまった。差別なんてしてる余裕ないよね。使えるものは使わなきゃ。どうでもいいよね。私の役に立つのか使えない

  • makio37 さん

    「イチ」とは、神に訴え神を動かす力を持つ呪的能力者。成功すれば大きな畏敬の対象になり、失敗したら責めを負う。時代が下って神への信頼が揺らぐに従いその地位は低くなる。畏敬はただの恐れになり、やがて軽蔑・賤視の対象として差別される「エタ」となった―。「イタコ」や「エテコウ」などともつながり、面白い説である。同類の「坂ノ者(サカンモン)」が転じて「三家者(サンカモン)」から「サンカ」に変わったとは、大胆だがますます興味深い。蓑作りや渡し守まで差別されていたとは意外だった。

  • 田中峰和 さん

    「エタ」の語源を「イチ」とする自説を何度も強調する。元来イチは神事に関わった神社関係の女性で、座頭市などの盲人の名にもつけられた。似た言葉に東北地方で盲目の巫女、口寄せに名付けられた「イタコ」がある。科学が未発達の時代、神への祈りが通じれば畏敬を受け、外れれば厳しい指弾を受けるのが呪術能力者だった。そして神の存在が低下するごとに呪術関係者の地位も低くなる。雨ごいなどの儀式をエタが主宰したのは、牛馬を生贄に捧げることから始まった。牛馬の解体処理が結びつきそうだが、著者は彼らの呪的能力への依存を理由とする。

  • 尾原道場 さん

    高知の著者なので高知の事がよく出ている。「呪的能力」の事は始めて知った。雨乞いの儀式に「牛馬の首を淵に捧げる」という話を読んだ後に、動画サイトの怖い話の中に「牛の首」の事が出てきたのでつながりを感じた。

  • hdk さん

    仕事上の必要性から読んだ。分量は少ないが、かなりの読み応え。知らないことだらけ。

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