“英国紳士”の生態学 ことばから暮らしまで 講談社学術文庫

新井潤美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065183595
ISBN 10 : 4065183596
フォーマット
出版社
発行年月
2020年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
232p;15

内容詳細

自転車を「bike」と言うか、「cycle」と言うか。「階級にとりつかれた国」イギリスでは、言葉遣いをはじめあらゆるものに階級があらわれる。そのなかで嘲笑を浴びつつも「紳士」たらんと精一杯背伸びしてきたのが、本書の主人公「ロウアー・ミドル・クラス」の人々だ。一〇〇年以上の悪戦苦闘を豊かなエピソードで綴る、ほろ苦くもおかしい階級文化論!

目次 : 第1章 二つのミドル・クラス/ 第2章 ヴィクトリア朝―せせこましい道徳の時代/ 第3章 「リスペクタビリティ」という烙印/ 第4章 「郊外」のマイホーム/ 第5章 ロウアー・ミドル・クラス内の近親憎悪/ 第6章 貴族への憧れ、労働者への共感/ 第7章 階級を超えるメアリー・ポピンズ/ 第8章 クール・ブリタニア―「階級のない社会」?

【著者紹介】
新井潤美 : 1961年生まれ。東京大学大学院比較文学比較文化専攻博士号取得(学術博士)。東京大学大学院教授。専門は英文学・比較文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 南北 さん

    やはりイギリスは階級社会だと再認識しました。一口にミドル・クラスと言っても、ロウワー・ミドル・クラスは労働者階級との差別化をしようとするため、特有の言葉を使ったり、特有の行動をしたりすることもあって、アッパー・ミドル・クラスからは揶揄される存在となっています。中には必ずしもロウワー・ミドル・クラスしか行わない慣習や行動とは限らないものもありますが、ロウワー・ミドル・クラスが行うとからかわれてしまうというやっかいな点もあります。英文学を読むときは参考になる指摘だと思いました。

  • TATA さん

    大学で英国文学のゼミに所属するときっとこんなことを勉強するんだろうなと想像するだけで楽しい。労働者階級と上流階級だけじゃなくてそれらに挟まれたミドルクラスにもいろいろあってという悲哀の数々。英国に来て3年になるけれどよく理解できないステータスのギャップを感じる事もチラホラと。思えばこっちに来たばかりの頃、全く違う発音体系、聞いたことのない単語のオンパレードで殆ど理解できないことも何度もありました。かろうじて「チェルシー」だけ聞き取れてサッカーの話なんだと。そんな英国に関するアレコレ。

  • bapaksejahtera さん

    著者が本書の20年後に書いた「英語の階級」を読んだ後だったので後先が違った。前書は著者の実体験を基にユーモアを交え言語の階層性を述べた物。本書は著者の専門性を基に英文学から実例を引きつつ、これを一般向けに書いている。薄い本乍ら中々読みでがある。今更乍ら推理小説読みの参考にもなる。英国が軍事的経済的に発展するに連れ、教育を受けた労働者層が階層上昇を果たしていく。摂政時代からビクトリア時代にかけての社会の変遷が理解できる。新興社会層に生ずる自らの行き場を探す葛藤の様が、馴染みの作家や作品を例に説明される。良書

  • かな さん

    良かった。分かるようで分からない階級の微妙なしこりについて、多くの有名作品の例に触れながら学べる。紳士たらんとあくせくするほどその努力が嘲笑される、哀れながらも滑稽なロウアーミドル。ふしぎと親近感がわく。フォースターやロレンスを読みながら、この労働階級への憧憬は何だろうかと思うことがあったけど、その心理も少し覗き見ることができたように思う。大学で英文学の授業も履修したが、あの頃に読んでいたらと思う。英国モノ好きは勿論これから英国文学に触れる学生にもおすすめしたい。

  • スプリント さん

    英国紳士の言葉のイメージと実態について多角的に取り上げられており面白かったです。

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