【全曲解説】Mary's Blood『Mary's Blood』

2021年09月24日 (金) 18:00

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全曲解説テキスト by EYE(Vo) SAKI (Gt) RIO(Ba) MARI(Dr)



1. Last Daybreak

当初からSEとして制作していた楽曲です。アメリカのホラー映画で殺人鬼と戦ったヒロインと、助けに来た刑事が2人で救急車に腰掛けていたところから空にパンしたところに流れてくる……という流れをイメージしています。ほぼ全て自分でシンセも制作し、うっすら流れるギターの音にもこだわりました。(SAKI)


2. Without a Crown

ホラー映画といえば静かなテーマからの激しい曲……なのでこの流れしかないだろうという曲順でした。7弦ギターを使用しています。今までも7弦を用いた楽曲はありましたが、よりアグレッシヴなギターサウンドとリフになる様に心掛けました。バッキングはフラクタルというアンプ・シミュレーターで作った音をメインに使用しています。
Mary's Bloodには女王をモチーフにした歌詞が多いので、挫折しそうな女王、をテーマに書きました。crownとclownを掛けていたりといった言葉遊びも楽しんで貰えたらと思います。(SAKI)


3. Blow Up Your Fire

ド直球の2バスドコドコの分かりやすいメタル曲にしたいなと思って作りました。メロディの音数を多くして、日本語が乗せやすいことも意識しています。間奏部でのソロでは何となくツインギターのイメージが強くあったので、ハモりを多用した形になっています。アウトロではプロデューサーの久武さんにアドヴァイスを頂き、思いっきり弾きまくっています。ツアーのタイトルも殆ど同じなのですが、熱意が燃え上がるようなイメージが共有出来たら嬉しいです。お客さんにはライヴで拳を上げて貰いたい曲ですね。(SAKI)


4. Joker

重くて悪そうでキモい曲を入れたいなと、過去に作って温めていた素材を引っ張り出してリアレンジしました。まずはダウンチューニングにするべくキーを下げ、メロディをイジり、プロデューサーさんと相談しながらクラシカルパートも入れて無事に変な曲に仕上がりました!(拍手)音像に関しても口煩く指定させてもらいメンバーとエンジニアさんお騒がせ致しました。
歌詞についても現実なのか空想なのかハッキリしないモヤモヤ感と、時勢風刺的キーワードを混ぜて特殊なポジショニングにしました。知らないうちにジョーカーを引かないよう皆さんもお気をつけて。(EYE)


5. Be Myself

ドラムのリズムや弦楽器の刻みによる疾走感、そして、歌のメロディを重視して作りました!歌詞には、ピエロがサーカスを抜け出して仮面を外し、本当の自分を見つけて生きて行くというストーリーを込めています。心の仮面を外して明日へ一歩踏み出すという勇気が、この曲から伝われば良いなと思います。(MARI)


6. Umbrella

昨年の11月ごろに作り始めていた曲をアルバムのテーマに寄せて構築し、6月の梅雨真っ只中に歌詞をつけたのでとても“しんみり”な曲になっております。
メロディもコードも各パートのバランスも、どれか一つズレただけで成り立たなくなる脆さ。そしてソロセクションでは敢えてギターをカウンターメロにしたり、サビでは耳を傾けなければ聞こえないほどのコーラスを歌ったり、と「侘び寂び」を思わせるような世界観でまとめました。
歌詞も含め、ふわふわと足がつかない感覚、けどそれが何故かリアルで心地よくも痛い。そんな感情があなたにも沁みてもらえたら。(EYE)


7. ignite

「発火」という意味です。イントロとアウトロはまさに音が発火していると思います(笑)後半のグリスダウンを引き立たす為に曲中のベースラインは敢えて大人しくしております。
歌詞も自分なのですが、正義の反対は正義であり平和には犠牲が付き物だと耳にします。
明るいニュースの裏には何かが犠牲になっているかもしれません。皆様の想像力の潤滑油になればと物語的な歌詞にしてみました。想像力を発火させていただければと思います。生きることは旅をすること。皆様の旅路が良い物となりますように。 仮タイトルはSoniaです。そう、パズドラです(笑)(RIO)


8. Hunger

このタイトルがデモの段階から強くイメージされた曲でした。本来はアップテンポで明るい曲にする予定でしたが、どんどん暗くなってしまったのでそのままその方向で進めました。渇望や渇きがテーマです。サビのメロディを変わったものにしたかったので、コードもなるべく今まで使ったことのないような並びにして、そのコードに合うメロディを模索しました。詞先のように感じるメロディ、ミュージカル的なアプローチのものにしたかったのです。歌詞もHungerというタイトルに引っ張られてどんどん出て来ました。暗い世の中ではありますが、怒りのようなものであってもまだ感情が湧き上がることさえあれば、人間は生きていけるのだと考えています。(SAKI)


9. Let Me Out

最初にサビのメロディが浮かんで来て、明るい光の中をどこかへ向かって行くというイメージを強く持って制作を進めました。ただし、明るいばかりではなく、主人公は自分の暗闇から脱出することが出来ないのです。堂々巡りの様な思考回路に囚われてる、というイメージです。当初の歌詞は自死を想起させるようなもっと暗いものでしたが、プロデューサーさんからの助言もあり、若干明るいものへと書き換えて貰いました。
ギターはとにかく自由に沢山弾きました。決まったメロディやハモリなど、とにかく沢山詰め込んでいます。全編にわたって流れてるキラキラしたシンセサウンドが好きなので、音色にも拘っています。(SAKI)


10. Mad Lady

シンプル・イズ・ベストなメタル曲を目指して作曲しました。イントロリフの原型は過去に作成していた素材を採用して組み立てていったのですが、今のメアリーで具現化したからこその重さと疾走感になったので想定以上にカッコ良く仕上がりました。ライヴで暴れ散らかしたい曲です。
作詞については、女性ならではのメタル詞といったら何が面白いだろう?と考えたことがキッカケでこの内容に決めました。皮肉を込めつつブーメランにもなりかねない、スカッとする言葉を思い切って付けてみたので、我こそは女性という方は是非これを聞いてストレス発散を。男性は正座で真剣にお聞きください(笑)(EYE)


11. Starlight


原曲自体はかなり前からあった曲です。度々選曲会議には提出していましたが、今回ようやく日の目を見ました。メロディはJ-POPテイストもありつつ、バックはしっかりとしたメタル楽曲の雰囲気になるように音色やバランスには気を配っています。イントロなどのツインギターはやり過ぎかな?くらいに思いながらも、どんどん長くなったことを覚えています。最近はソロもどんどんコンパクトになっていたので、久しぶりに長めのソロを弾きました。長めのソロの中で転調していく流れが好きなので、最後のハモリに向かって盛り上がるようにメロディも考えましたし、冗長にならない様に他の楽器のアレンジも拘っています。アルバムを締め括る曲になりそうだとは制作初期からプロデューサーさんと話していたので、エンディングも相応しく派手になるようにしています。長く愛される曲になれば幸いです。(SAKI)


Mary's Blood『Mary's Blood』

GENRE:METAL, LOUDROCK
6枚目にしてあえて“HEAVY METAL”を掲げるセルフ・タイトル・アルバム完成
Mary's Bloodの辿るメタル道は、ここでひとつの到達点に行き着いたと言えよう。アルバム・タイトルにバンド名を冠してあることからも、自信のほどは強く窺えるが、なんと今作を制作していくにあたり彼女たちが掲げていたコンセプトは、“HEAVY METAL”であったのだとか。たしかに、激烈ヘヴィ・チューン「Hunger」を筆頭に、今作ではキタコレ的なメタルを存分に堪能できる。また、今作では全メンバーが作曲作詞も手掛けながら個性を発揮しているため、中には「Umbrella」のような異彩を放つものも登場するのだが……。それらもすべて含めた音世界がMary's Bloodにとってのメタルなのだ。音楽ジャンルとしてのメタルというよりも、スタンスの面でのメタルを潔く貫いた音がここには在る。
杉江 由紀 【ライター推薦】


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