100人の偉大なアーティスト - No. 82
Friday, July 28th 2006
UKプログレッシヴ・ロックの黄金期を築き上げたバンド、ピンク・フロイドの中心的存在として、幻想的で叙情的な作品を書き上げたシド・バレット。繊細すぎるその神経ゆえに彼の音楽人生は短くも散っていった。シド・バレット、本名ロジャー・キース・バレットは1946年1月6日イギリスのケンブリッジで誕生する。あまり楽器に興味のなかったシド・バレットは15歳で初めてギター手にする。その後始めてのいくつかのバンドを経験したシド・バレットは、1964年の暮れにピンク・フロイドの母体であるシグマ(メンバーはロジャー・ウォータース(g後にb)、ニック・メイソン(ds)、リック・ライト(key)の3人にクライヴ・メトカーフ(b)、キース・ノーブル(vo)ジュリエット・ゲイル(vo))にロジャー・ウォータースに誘われボブ・クローズ(g)とともに参加することとなる。彼らが参加したことにより5人編成でピンク・フロイド・サウンドと名乗るようになり、クラブやパブに出演するようになる。当初はブルースやR&Bのカヴァーが主体だったが、やがてコード進行のみ決めて即興演奏を始めるようになり、新しいサウンドを模索し始める。こうした方向性に合わなかったボブ・クローズが脱退、4人編成となったバンドはバンド名をピンク・フロイドと短くし活動する。
実質バンドのリーダーとなったシド・バレットは徐々に作曲をするようになり才能が開花していく。UFOクラブでのライトショーやフィルムを使ったサイケデリックなステージが話題となり、’67年2月にEMIと契約、3月にはデビュー・シングル”アーノルド・レイン”をリリースした。この曲は歌詞が猥褻であることからBBCで放送禁止となるが、全英チャートで20位とまずまずのヒットを記録、6月リリースの2枚目のシングル”シー・エミリー・プレイ”は全英6位のヒットとなり、8月にはデビュー・アルバム『夜明けの口笛吹き』(Piper At The Gates Of Dawn)がリリースされた。全英6位まで上がるヒット作となったこのアルバムは、ほぼシド・バレットの手によって書かれたもので、この頃のピンク・フロイドは完全にシド・バレットのワンマン・バンドとなっていたという。
このアルバムをリリース後、一気に有名になってしまったバンドは初のアメリカ・ツアーを行うなどし生活が今までとは180℃変わってしまった。この生活環境に耐えられなくなり、精神のバランスを崩してしまったシド・バレットは次第にドラッグへ救いを求めるようになった。やがてドラッグへの依存が高くなり、失踪をしたり虚空を眺めたりなどの奇行が目立つようになったシド・バレットは’68年3月正式にピンク・フロイドを脱退する発表をしている。
バンド脱退直後の’68年、突然ソロ・アルバムの制作に取り掛かりレコーディングを始めた。このアルバムには制作中に見に行ったピンク・フロイドのライヴがきっかけでロジャー・ウォータース、デイヴ・ギルモアも参加している。そうしてレコーディングされたソロ・アルバム『帽子が笑う不気味に』(Madcap Laugh)は’69年リリースされた。狂気との狭間で苦しみながら作られたこのアルバムは普通では考えつかない独特な音世界、からみつくような唯一無二の毒声に痛いぐらいに鋭い感性が光っていた。
’70年、早くもセカンド・アルバム『その名はバレット』(Barrett)を発表。精神への異常もさらに増していっている中でのアルバムは前作以上に不気味なサイケさを持っているが、前作同様にロジャー・ウォータース、デイヴ・ギルモアがサポートをしている。ちなみに二人は後に、シド・バレットの精神状態はかなりのところまできていて奇行ぶりが凄すぎる為ついていくことができなかったと語っている。
この2枚のアルバムをリリース後シドはシーンから姿を消し故郷のケンブリッジに戻っている。その後の彼の生活については病死説、自殺説など様々な憶測が飛びかったが、はっきりしたことは分かっていない。そして2006年、奇しくもピンク・フロイドのDVD作品『P.U.L.S.E.』が発売された7月月上旬に帰らぬ人となった。
たった5年間という短い音楽生活の中でシド・バレットが現在のミュージシャンに与えた影響は大きい。心より氏のご冥福をお祈りいたします。
ディスコグラフィー
『夜明けの口笛吹き』
シド・バレット在籍時ピンク・フロイドの唯一のオリジナル・アルバム。サイケ風のスペーシーなエフェクトとビートの立ちっぷりが聴きモノ。なかにも殆どパンクと呼べるような曲も。
『帽子が笑う不気味に』
70年発表のソロ・デビュー作。狂気との狭間で苦しみながら作られたこのアルバムは普通では考えつかない独特な音世界、からみつくような唯一無二の毒声に痛いぐらいに鋭い感性が光っていた。
『その名はバレット』
自身の手による水彩画が印象的なソロ第2作にして最後のアルバム。このころの彼は精神的に崩壊寸前であったという。“Baby Lemonade”など名曲も多い。
『Pink Floyd And Syd Barrett Story』
シド・バレットの活動の歴史に焦点を当て、ファンの間で語られた伝説の全てをロジャー・ウォーターズ、デヴィッド・ギルモアらバンドメンバーが自ら明らかにしたドキュメンタリー作品。
for Bronze / Gold / Platinum Stage.
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