STEP UP RECORDS代表RYOSUKEインタビュー2
2009年4月10日 (金)
こんなオムニバス見たことない!なんですか、このスゴイ内容・・・。全63バンド全曲新録!すごい面子が揃いまくってます。さらに全曲60秒以内なんて・・・。なんて面白くなんて素晴らしいオムニバスでしょうか。4月15日に発売されるSTEP UP RECORDS10周年記念盤『...OUT OF THIS WORLDS4』。今回は、STEP UP RECORDSの代表であるRYOSUKE氏にインタビューを敢行。このスゴイ作品のことや、レーベルの話、“1997”の話、さらにはRYOSUKEさん自身のことについて色々と話しを聞きました。
INTERVIEW : 長井 (HMV商品部) / INTERVIEW & TEXT : 原 (HMV ONLINE) |
レーベルとバンドは絶対イーブンであるべきだと思っていて。 ――余談になりますが、趣味はなんですか? RYOSUKE:ライブハウスにいる事とウイニングイレブンですかね(笑)。最近やれてないけど麻雀もか。ライブハウスにいるのは当たり前なんですよね。 ――時間があればライブハウスに通っているんですか?それとも、自分がやるほうでということですか? RYOSUKE:予定が開いている日があると、気が付くと色んなライブハウスの予定をチェックしてるんですよね。観たいバンドがやっているのを見つけたら行っちゃってます。 ――ライブハウスの何に惹かれるんですか? RYOSUKE:そこに存在する人たちが同じ価値観の人たちだから、それだけで安心するじゃないですか。あとは、昔、ライブハウスのブッキングマネージャーをやっていたんで、その目線でバンドの未来予想図を作るのが好きなんですよね。大きなお世話なんですけど、これが良かったらいいんだけどなーとか、ここが磨かれればAXでやっているのが想像できるなとか勝手に思ってるんです(笑)。そうやって観て楽しんでるんでしょうね(笑)。 ――自分がプレイするバンド以外で、このバンドをこういう風に育てたいなっていうのはあります? RYOSUKE:うちから出してくれているバンドに対しては、STEP UP RECORDSのRYOSUKEとして接しているんですけど。メンバーが全てを俺任せにするようなバンドとは関わっていないので、バンドが出来ることはバンドがやって、出来ますっていうこと以外をやるのが僕の仕事。実は、4月からLUSHでブッキングをやり始めるんです。第1月曜と第3月曜だけなんですけど。僕は3年ぐらいだけなんですけど新宿ACB hallでブッキングマネージャーをやっていたんですね。HOLSTEINはACB hallにオーディションを受けに来て、STEP UP RECORDSから出したいって言ってきてくれたんですよ。演奏も良かったし、歌も悪くなかったし、ディスカッションしたら出したいなって思って。でも、2年半くらい、ずっと出せなかったんですよ。HOLSTEINとその2年半、ライブのたびにディスカッションしたんです。もともと黙々と演奏するような、見栄えが面白くないバンドだったんだけど、2年半のディスカッションで、とにかく動いてるしとにかく弾いてるようなバンドになって。僕もそこに行くまで納得しなかったし、あいつらも納得しなかった。そういう経過があって今のHOLSTEINがいて。俺にとってすごい大事な時期だったなって思うんですよ、今それが出来ていないから。だから、もう1回ブッキングマネージャーに戻って、お店の人間としてバンドと会話をしたいなと思って。第2のHOLSTEINを作りたいんですよ。「音源を出す」=「バンドを育てる」ってのは僕は違うと思うんで。音源は一生ものでしょ。今出すAバンドと、1年間志やら、技術やらポテンシャルを成長させてから出すBバンドと、その1年でAバンドのほうが名前が広がって動員が増えてるかもしれないけど、Bバンドのほうが加速力も違うと思うし、2、3年後も生き残れる率がAバンドよりも高いと思うんですよね。まぁこの「タイミング」ってのは長いディスカッションが無いとわからないもんだから、だからLUSHでブッキング始めるんす。 ――STEP UP RECORDSから出したいと思っているバンドも多々いると思うんですけど、その中からこのバンドを出そうと決めるポイントはどこなんですか? RYOSUKE:レーベルとバンドは絶対イーブンであるべきだと思っていて。出すバンドがいなければレーベルなんて必要無いし、バンド側がこれ以上やれないところをレーベルがやる。だから対等なんですよ。バンドから出したいって言われたら、時間をもらってそのバンドの色々なことを想像してみて、出したいと思ったら、告白返しをするんです、逆に僕からお願いしますって。他にも細かいことは色々とありますけど、イーブンになれないバンドにはまず出したいとは思わないです。そのバンドの為に、俺がレーベルとして好きじゃない大人に頭を下げる機会も出てくるわけじゃないですか。そういう時に、そのバンドの為に「なんで俺が頭を下げないといけないんだ」と思うようなバンドだったら、頭は下げられないじゃないですか。だから、このバンドの為に頭下げられるかなっていうのを想像するわけですよ。大きい理由はそれかな。要は、イーブンになれるかどうか。デモテープ送ってきてくれたり、メールでYouTube見てくださいとかいうのもあるんですけど。メールだと、コピペしてんのかなって思っちゃうんですよ。他のレーベルにも送っていて、どっかに引っかかればいいって思ってんのかなって。もし、うちがこけたら他にいけばでいいやって思ってんのかなって。でも、そうじゃないだろうと。こけるときは一緒にこけようぜと。その代わり、昇るときは俺も一緒に昇るぜっていう。熱苦しくなれないバンドには熱くなれないから。デモテープを送ってくるときに、文章をコピーで送ってくるバンドと手書きで書いてくるバンドがいたら、前者のほうがかっこ良かったとしても、間違いなく後者を応援します。どんだけダサかったとしても、ライブ観に来てくださいって言うなら、俺は観るようにしてるし。そして話してみて、人間が良ければね。人間って簡単に変われないけど、音楽性や技術っていうのは、ディスカッションすれば、HOLSTEINの2年半のように変わるわけじゃないですか。2年半たっても、その人の性格はたぶん変わらないんですよ。そんな考えだからあんまり出したいって思うバンドがいないですね。 ――じゃあ、音を気に入って、是非出したいってなることはないんですか? RYOSUKE:ほぼないです。逆にその人の人間性を知らなければ気にはなると思うんですよ。音源送ってくる時に手書きで書いてくれるバンドがいたら、それは気になるじゃないですか。音源聴いてくださいっていうから、MySpaceやaudioleafで聴くわけですよ。そして、やべぇ、カッコイイ!って思う時もあるけど、そっから先はね。彼女選びと変わんないと思います。 ――彼女選びっていい表現ですね。パートナーですもんね。バンドのメンバー選びもそうですし、友達もそうですよね。 RYOSUKE:そうですね、バンドのメンバー選びと一緒ですよね。パートナーだからね。裏切られたくないし。ショックじゃないですか。 |
|
ページTopへ戻る |
インタビュー
|
|