HMVインタビュー:B-Real

Thursday, February 19th 2009

無題ドキュメント
B-Real
 B-Real インタビュー
Interviewed by 二木崇(D-ST.ENT)
翻訳 渡辺 志保
「俺自身は自分のことを、地域に関係なくヒップホップへの愛に溢れたウェッサイ系アーティストだと思ってる。 だからこそ幸運にもアメリカ全土を越えてファン層を確立出来たんだ」

--- Duck Downと契約したいきさつを教えてください。以前から抱いていたイメージは変わりましたか?また、具体的にはどんな風に声をかけられたのですか?Buckshotらとの共演はいかがでした?

B-Real(以下B)  Duck Downとの契約はなかなか勇気がいることだったよ。でも彼らは俺というアーティスト、そして俺のソロアルバムの方向性を十分に理解してくれたんだ。 俺がしたくないことは決して無理強いしなかったしね。俺らはアルバムから3曲分のPVも撮影したんだけど、すべてばっちりだぜ。 「 Everything You Want」でBuckshotとコラボできた事はとても名誉なことだと思ってる。Buckshotの独特なフロウと熟練したリリックは本当に素晴らしいよ。

--- 今作の位置づけですが、以前リリースしているストリート・アルバムを含めての4枚目なのでしょうか?それとも今回が正式なソロ・デビュー作と考えていいのでしょうか?

B 俺はこれまでにも自分のアーティスト・スキルを保つ為にMix CDの Gun Slingerシリーズをリリースしてきたけど、この『Smoke N Mirrors』が正式なファーストソロアルバムさ。

--- アルバム・タイトル『Smoke N Mirrors』は、決まり文句の1つですよね。このテーマにしようと決めた動機はなんですか?

B 業界のことをそのまま表したのさ。ミュージックビデオの中のラッパーたちは大抵、立派な車や高価なジュエリー、デカい家なんかのイメージと共に描かれるだろ。 でも実際には車はリース品だし、ジュエリーだってレンタル。デカい家はただのショウルームさ。アーティストたちはカメラとスポットライトの下を離れると全部返さなくちゃいけないんだ。 『Smoke N Mirrors』は、俺がどんな風に日常を捉えているかを綴った作品だよ。作品を通じて、リスナーを旅に連れて行くようなイメージだ。 音楽業界だけじゃなく、毎日9時5時で働いてるようなみんなにも共感してもらえるような内容だぜ。
*訳者注:Smoke And Mirrorsというフレーズには「ごまかし」「隠蔽」といった意味がある。

--- アルバムを聴いた感じだと、Cypress Hillのサウンド・アプローチとは違いますが、それを含めて「B-Realファンの聴きたかったもの」が、ソロとしていろんなカタチで提示されている気がしました。ソロ・アルバムを作ってみていかがでしたか?

B  今回、ソロプロジェクトに取りかかれたことを光栄に思うよ。 実際にトラックのプロデュースに 関われただけじゃなく、自分自身を表現することが出来たからね。

--- 3曲をプロデュースされてますが、アルバムのサウンド・プロダクションについては、どう見せよう、聴かせよう、と考えましたか?

B 強めのベースと、リリックと連動して俺自身の感情を映し出してくれるようなファンキーなインストが重要だと考えたよ。俺がプロデュースした3曲はどれも独特な雰囲気に仕上がってるぜ。

B-Real

--- 今回参加したToo $hortをはじめ、Snoop Dogg、Kurupt、Xzibit、DJ Quik らとのセッションの印象を聞かせてください。

B  今回アルバムに参加してくれたアーティストすべてに感謝してるよ。最初、この作品を作り始めたときはこんなに多くのアーティストに参加してもらうつもりじゃなかったんだ。多くが偶然から生まれたコラボレーションだったな。Snoopとは以前にも一緒に仕事をして、彼のトラックをプロデュースしたこともある。Xzibitに関しては、クラブで彼を見つけるなり、「Don't U Dare Laugh」の16小節分をラップしてくれないかって頼んだんだ。絶対にXzibitに参加してもらいたかったんだ。KuruptとToo $hortはベテランのウエストコーストMCだからな。最後のトラックにふさわしいだろ?聴けばすぐに間違いないって分かるはずだぜ。

--- Damian Marleyとの共演も相変わらず素晴らしかったですが、彼についてもコメントを。

B  Damianは優秀なアーティストだよ。俺とDamianとほかのマーリーファミリーと一緒にツアーを回ったこともあって、彼とは固い結束で結ばれてるんだ。 この間「Fire」のPV撮影を終えたばかりさ。シングルリリースが待ち遠しいよ。

--- 実際にあなたのファンはウェストコーストのヒップホップ以外は聴かない人たち以外にも多いと思います。その理由を自分ではどう分析しますか? また、Redmanなどの同業者がこれまでにもあなたの声ネタを使ったりしていたわけですが、そのときはどんな気持ちでした?

B 俺の声を素材の一部として使うのは名誉なことだと思ってるぜ。俺に対するリスペクト心の表れだろ。 ウェストコーストのヒップホップしか聴かないファンに関しては、それは彼らのチョイスだから何とも言えねえな。 俺自身は自分のことを、地域に関係なくヒップホップへの愛に溢れたウェッサイ系アーティストだと思ってる。 だからこそ幸運にもアメリカ全土を越えてファン層を確立出来たんだ。

--- アルバムにはSen Dogも参加していますが、グループとしての新作はいつごろになりそうですが?

B Cypress Hillは今もレコーディング中さ!ぶっ飛ぶくらいヤバい作品が出来るぜ!

--- 日本のファンにメッセージを。また日本の印象を。

B What's Up,Japan? 俺がB-RealことBuddah Masterだ!俺のソロアルバム、『Smoke N Mirrors』を楽しみにしててくれよ。 近いうち、リアルなライブをぶちかますために絶対に日本に行くぜ!

--- お気に入りのJOKER BRANDについてもコメントしてください。

B JOKERは長年にわたって俺のことを応援してくれている素晴らしいブランドさ。 ウエストコーストを拠点に、ラテンやタトゥーのカルチャーに光を当て続けてくれてるからな。

B-Real

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