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ヨッフム&VPO、ベーム追悼演奏会ライヴ 

Tuesday, December 2nd 2003

★ウィーン・フィル ムジークフェラインザール・ライヴ・シリーズ★

→第1弾(シューリヒト&クナッパーツブッシュ)はこちら

1981年9月20日、カール・ベーム追悼演奏会
巨匠オイゲン・ヨッフム&ウィーン・フィル
そのコンサートの全曲目を収録!(2CD)

1981年8月14日、2週間後には87歳の誕生日を祝うことになっていたカール・ベームが、夏の音楽祭も最高潮に達しようとしていたザルツブルクの別荘で亡くなりました。
 「ベーム死す!」という衝撃的なニュースは直ちに世界中に報じられ、オーストリアだけでなく、特にベームとは相思相愛の関係にあったといっても過言ではない日本のクラシック・ファンには大きな悲しみをもたらしました。

 直後から始まった追悼公演の数は異例ともいえる多さで、カラヤンは翌々日のウィーン・フィルとのコンサートでモーツァルトの「フリーメーソンのための葬送音楽」を、ベルリン・フィルは指揮者なしでモーツァルトの交響曲、レヴァインはモーツァルトの《レクイエム》、アバドはバッハの《マタイ受難曲》を演奏して追悼の意を表したといいますし、また、有名なクライバーとバイエルン国立管によるベートーヴェンの交響曲第4番もベーム追悼公演のひとつだったのはよく知られるところです。

 一方、名誉指揮者を失ったウィーン・フィルは、ベームに代わる指揮者として当時78歳になっていたドイツの巨匠、オイゲン・ヨッフムを9月最初の定期演奏会に招聘。この日の演奏会では、まず「フリーメーソンのための葬送音楽」(名演!)が演奏され、その後会場の全員により黙祷が捧げられます。続いてベームの得意曲でもありヨッフムの得意曲でもあった《ジュピター》と、ブラームスの交響曲第2番の2曲がプログラムに組まれました。

 今回発売されるアルバムには、当日演奏された全3曲がCD2枚に収録され、追悼コンサートの模様がほぼ完全に再現されています。
 最初に演奏された「フリーメーソンのための葬送音楽」は、フルトヴェングラーの葬儀でも指揮を執ったというヨッフムにとっては特別な曲。ここでも年長の大指揮者ベームの死に際し、ウィーン・フィルともども慟哭するかのように悲痛な響きを聴かせます。

 続く《ジュピター》は、第1楽章冒頭からズシリと重い低弦の響きと大人の歩みを思わせる堂々としたリズムが特徴的。特に素晴らしいのは第4楽章で、ゆっくりとしたテンポながら気力にあふれた男性的な表現は、晩年のベームに共通するもので、現代では滅多に聴くことのできないグランド・スタイルのモーツァルトを堪能することができます。

 ブラームスの第2番でもチェロを中心にした低弦楽器の雄弁さにまず驚かされます。チェロによりノン・レガートで演奏するよう指定されている第1楽章第2主題の美しく見事な表現などは、旋律を豊かに歌わせるヨッフムの特質が生かされた最良の例。
 憂色に包まれた第2楽章アダージョを、自然で大きな流れのなか、瑞々しい情感をたたえて静かに歌いあげるさまも円熟の極みに達した巨匠ならではの至芸。楽章最後の5小節で弦楽器のメロディに寄り添うように演奏されるティンパニの一音一音においてすら豊かな表現力を感じさせます。
 オーボエによる素朴で愛らしい主題が有名な第3楽章では、この主題が2回目に回帰するコーダでの弦楽器による繊細で美しい歌わせ方が大きな聴きもの。
 続いて迎える最終楽章は、再現部以降、曲を追うごとにテンポが上がり、表現にも熱が帯びてきます。勢いに乗るあまりティンパニが一瞬早く飛び出してしまうハプニングもありますが、コーダは力強く壮麗そのもの。終演後の拍手喝采も盛大で、当時のウィーンの聴衆が亡きベームを偲ぶとともに、現役の長老指揮者ヨッフムを暖かい眼差しで見守っていたことがよく分かります。

 また、今回のCDでは、この日の演奏の素晴らしさを伝えてくれるオーストリア放送協会の音質も特筆すべきもの。ウィーン・フィルならではの美しい弦、とりわけチェロの豊かな響きはファンには堪らない魅力となることでしょう。

 なお、ヨッフムは同時期にウィーン国立歌劇場で行われたベームの追悼行事でもウィーン・フィルを指揮してブルックナーの交響曲第9番から第3楽章を演奏。深い祈りが込められたスケールの大きな表現により圧倒的な感銘を与えました。
 また、1年後の1982年9月の定期演奏会には再び招かれ、ポリーニとベートーヴェンのピアノ協奏曲、ブルックナーの第9番を演奏していますが、この月にはバンベルク響を率いて来日公演も行っているのが注目されます。
 その際取り上げられたブルックナー第8番の感動的な演奏は、すでにCD〔ALT022〕DVD〔ALTDVD001〕でも楽しむことができますが、この公演でのヨッフムに対する熱狂的な拍手と終演後にファンがステージ前に殺到する光景こそは、まさにベームのそれを思い起こさせるものであり、ベーム亡き後、日本中のクラシック・ファンの熱い注目と最も大きな尊敬を集めた指揮者がヨッフムであることを実感させた瞬間でした。


オイゲン・ヨッフムとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ゴットフリート・クラウス(ライナーノートより引用)

1981年8月14日、ザルツブルグ音楽祭の最中にカール・ベームが急逝した。そして、ウィーン・フィルは9月最初の定期演奏会の指揮者として、オイゲン・ヨッフムを招聘する。
 この演奏会は、カール・ベーム追悼のため、モーツァルトの『フリーメーソンのための葬送音楽』と一分間の黙祷で幕をあけた。続いて、『ジュピター』交響曲、そしてブラームスの交響曲第2番というプログラムである。
 この演奏会の後、ウィーン・フィルはオイゲン・ヨッフムを、この翌年の3月、短期間ではあるがこのオーケストラにとっては重要な、カール・ベームが指揮するはずだったイギリスへの演奏旅行を、ベームに代わって引き継いでくれるよう依頼した。
 この時の四回の演奏会のプログラムは、2つのモーツァルトの交響曲KV319変ロ長調と交響曲KV551『ジュピター』、ベートーヴェンの『エグモント』序曲と交響曲第3番『英雄』、ならびにアントン・ブルックナーの交響曲第7番だった。
 特にヨッフムのブルックナーの演奏解釈はオーケストラに強い印象を与えた。その結果1982年9月には、もう一度定期演奏会に招聘されることになり、マウリツィオ・ポリーニとのベートーヴェンのピアノ協奏曲ハ長調とブルックナーの交響曲第9番が演奏された。

  ウィーン・フィルがオイゲン・ヨッフムに、亡き名誉指揮者ベームの代わりに、ウィーンでの演奏会とイギリスでの客演演奏の指揮を頼んだことは、決して偶然の出来事ではなかった。
 オイゲン・ヨッフムは、ベームより8歳年下にもかかわらず、完全に同時代人で、特に同じような伝統の下に属していた。そして、実に自然な、まったくわざとらしさの無い、完全に普遍的な音楽の理解を兼ね備えていた。
 ヨッフムは後期ロマン派の音楽家としての特色を、学生時代や、オルガン奏者として数多くのバロック音楽の仕事をしている時に獲得した。そして彼は音楽学を学んだが、新しい時代の音楽については学友のヴェルナー・エックに絶対の信頼を寄せていた。  彼の演奏解釈は豊富な専門的知識と作曲者に対する敬意にある。過度の感情表現というものは、ヨッフムにとって原曲に忠実すぎる解釈と同様に、ほど遠いものである。そして後年、彼は大きな交響曲の作品において、いとも自然に音楽的形式の側面と内容に関するバランスを取ることができるような印象を与えている。

 オイゲン・ヨッフム指揮によるウィーン・フィルの、この録音はその納得のいく実例である。
 ジュピター交響曲の最終楽章の落着き、音を充分保ったメロディーの内的緊張、そして形式のための確かな感情表現。更にブラームスの交響曲第2番については、今日の指揮者には、かなりむずかしく感じられることであるのだが、音響上の感情の高まりと構造の鮮明さとの間、つまり情熱と形式との間のすばらしいバランスはまったく特筆すべきといえよう。ヨッフムは特に第一楽章とアダージョに、異例とも言えるほどの時間をかけている。彼はウィーン・フィルに演奏させ、楽器の細部を充分に歌わせている。そして常に大きな音楽の流れに注意を払っている。その上このスケルツォは、個々の楽章と、説得力ある構成の最終楽章との間の緊張感にあって、特に美しく演奏されている。

訳:小澤典子


■モーツァルト:フリーメーソンのための葬送音楽K.477
■モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551『ジュピター』
■ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73

オイゲン・ヨッフム(指)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1981年9月20日 ウィーン・ムジークフェライン大ホール(ステレオ)
音源提供:ORF(オーストリア放送協会)


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