わくわくK-POPランド - 第六回：女の園の星

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HMV渋谷をはじめ計13店舗の勤務を経て現在は本社にて洋楽バイヤーを担当する寺町知秀が K-POP にハマったら？

HMV店舗にて配布のフリーペーパー「HMV the music & movie master」編集プロデューサーの前川洋子が、社内外から信頼を集める生粋の洋楽バイヤー・寺町知秀にとっておきのK-POPをレコメンド。果たして寺町知秀の反応は？

第六回　女の園の星

前川：今回はお待ちかねのガールズポップ特集だよ。

寺町：やったー。

JINI /「C’mon(Feat. Aminé)」

前川：韓国のソロアーティストはなかなか日本の歌番組に登場しないけど、もちろんいい曲いっぱいあるよ。1曲目はJINI「C’mon(Feat. Aminé)」。2023年10月にリリースした1st EP「An Iron Hand In A Velvet Glove」収録曲。MVはこまかいコマ割りの教室シーンからスタート。このコマ割りってすごくアニメっぽい！って思ったけど、本当に実写動画にイラストの動物たちが登場してきたり、カラフルで見ててハッピーな気分になっちゃう。アメリカのラッパー、アミーネ参加曲だよ。

寺町：気合い入ってる。しかも全詞、英語なんだ。

前川：Yes！私が生粋のアジア生まれアジア育ちのせいかもだけど、欧米の人の骨格から繰り出される英語（はもちろんパワフルでかっこいいけど）より、同じアジア圏の韓国の人が発する英語の発音、耳なじみよく感じませんか、可愛さ倍増、めちゃくちゃ好み〜。ビジュアルも最高。スクールガールとアニメーションなんて、みんな大好きなロケーション。

寺町：うん、ティーンポップ感満載で良いね。

前川：JINIはこの曲がリリースされた時点ではまだ十代なので、今後の行く末も含めて楽しみ。

寺町：本当にティーンなんだ。カムバックに期待！

LE SSERAFIM /「EASY」

前川：お次は年末の紅白歌合戦にも出たLE SSERAFIMの最新曲「EASY」。ばっちりメイクでキメキメ強気武装のガールズグループと、オカリナだかリコーダーだかわかんない笛系楽器との融合からのはじまりだよ。アンマッチかと思た脱力気味の素朴笛がタイトル「EASY」にどんどんマッチしてくる噛めば噛むほどなスルメ曲です。

寺町：エネルギッシュなダンスに対して抑えの効いたヴォーカルが今の流れなのかな。NeawJeans「Ditto」を彷彿させるというか、メロウアンニュイな感じ。

前川：それに足技みて！ LE SSERAFIMといえば高シンクロのレゲエダンス調のムーブが印象的なヒット曲のイメージだけど、今回のヒップホップ路線もかっこいい〜。踵に重心にくるステップとか、見てて気持ちいい！

寺町：ダンスかっちょいい！ずっと観てられる。

BIBI /「밤양갱」

前川：三曲目はBIBI「밤양갱」。

寺町：あれ、第三回のボーナストラックでも登場したよねBIBI。2回目の登場だ。

前川：また雰囲気ちがうでしょ。前作は悪い感じで裏路地をふらふらしてたけど。今回は住宅街で恋人においてかれちゃう女の子であり、魔法使いであり、夢の中でお菓子作る可愛いMVだよね。抜けた感じの三拍子がここちよい。

寺町：そうね、出だしがボレロっぽくていいムード。

前川：タイトルの読みはパムヤンゲン。

寺町：どういう意味なの？

前川：“栗ようかん”だよ。作詞作曲はチャン・ギハ。韓国インディーロック界で名を馳せるMVにも出てくる男性だよ。

寺町：チャン・ギハなんだ。さすがセンスあるなぁ。ラストに入るシンセも音色がめっちゃ洒落てるし。

前川：あー！もう枠が無い。続きは来月ね！

わくわくK-POPランド 連載中

「K-POPランド」は、HMV店舗にて配布のフリーペーパー「HMV the music & movie master」でも連載中

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