わくわくK-POPランド - 第三回：2.5億回再生はすごい

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HMV渋谷をはじめ計13店舗の勤務を経て現在は本社にて洋楽バイヤーを担当する寺町知秀が K-POP にハマったら？

HMV店舗にて配布のフリーペーパー「HMV the music & movie master」編集プロデューサーの前川洋子が、社内外から信頼を集める生粋の洋楽バイヤー・寺町知秀にとっておきのK-POPをレコメンド。果たして寺町知秀の反応は？

第三回　2.5億回再生はすごい

(여자)아이들((G)I-DLE) /「퀸카 (Queencard)」

寺町：この連載を読んでくれた人から典型的なNewJeansおじさんだって続々と言われて...。

前川：あはは！韓国内だとアイドル好きは10代の中高生中心で社会人になる頃には現場でアイドルを追わなくなっていくっていうセオリーがあるんだけど、NewJeansは韓国でのサイン会に現地のおじさんが来たみたいで。それでNewJeansおじさんなる言葉が爆誕したみたいだよ。日本だと社会人こそ現場にいるんだけどね〜。

寺町：じゃあジブンはNewJeansおじさんじゃないってことね。

前川：本来はね。でももう言葉が進化して日本じゃNewJeans好きは立派なNewJeansおじさんだよ。

寺町：そしたら NewJeansおじさん からK-POPおじさんになれるよう色々ええやつオススメして。

前川：お、いいね。じゃあ NewJeans とは方向変えて血気高まる曲から紹介するね。 (G)I-DLE はデビュー5年目の5人組ガールズグループ。ミニアルバム「I Feel」収録の「퀸카 (Queencard)」を聴いてみて。怪しげなベースラインがカッコイイ。なによりこの曲の “Queencard”の言い方！

寺町：これはウケる。歌詞も含めてちょっとおバカ路線だよね...？クインカ笑

前川：いい意味ではじけてるよね〜。韓国語でもCARDの「ド」は発音するのよね。でも、この歌は「ド」をどこかにやっちゃってるの。サビで投下される「クィンカ」が魔法の呪文みたく聴こえるのよね。

寺町：さすが前川P細かい。NewJeansもそうだけど、歌詞に出てくるくらい彼女たちもアリアナ・グランデが好きなんだね。

前川：そして楽曲制作はリーダー且つメインボーカルのソヨンを中心にメンバーが手掛けてて、この曲もソヨン制作。だれもが知ってるトランプの妃がわたしだなんて言う強気さ、(G)I-DLEらしさMAXで恰好良すぎる。YouTubeで現在2.5億再生数を超えてる文句なしの注目度！

寺町：そんなに？ (G)I-DLEおじさん爆誕するなこれは。

xikers /「DO or DIE」

前川：（G)I-DLEならおじさんだって坊やな気がするよ。 xikersはATEEZ所属事務所から今年デビューした9人組ボーイズグループ。おすすめは「DO or DIE」。生きとし生けるものに問いたい二択だよね、素晴らしいタイトル。二択かと思ったら選択肢1個しかない曲です。

寺町：めちゃ突っ走ってる。

前川：人数の多いグループならではの群舞も見どころ。シンプルにエネルギーの塊で元気になれます。

寺町：パンクなギターにMVにゾンビ登場で謎のミクスチャー感ある。

BOYNEXTDOOR /「뭣 같아（But Sometimes)」

前川：お次はBOYNEXTDOORの1stEP「WHY..」収録の「뭣 같아」。

寺町：あれ、ボイネク連載載第一回でも登場しなかった？

前川：だってもういい曲ができたんだから。前回の曲では初恋BPMでウキウキのフレッシュさ全開だったのに、今度は相手に翻弄され、やさぐれております。青春の憤りですね。 MV前半のつり革にゆられてるモーションとか、ちょいちょいファンタジーな銭湯でダンスしたり！グループ名に対する期待を裏切らない感じが良い！

寺町：ボイネクに首ったけなわけね。とにかくPの超推しってやつだ。

CLASS:y /「Tick Tick Boom」

前川：CLASS:yは2022年デビューの7人組ガールズグループ。平均年齢は今回紹介するなかで断トツ若い！「Tick Tick Boom」は冒頭のホーンがいぶし銀ですね。

寺町：これは良き！ハンドクラップが入ってて洒落てるし、トラックはレゲエ・フレイヴァーだ。

前川：そう、裏打ちのハンドクラップが沁みます。MVでは平凡な学生とデビューしたアイドルの二つの時間をメンバーが演じ、繊細な声で歌われるサビの“Tick Tick Tick Boom”に哀愁を感じます。

寺町：クラッシー今月イチかな。

HWASA /「I Love My Body」

前川：HWASAはMAMAMOOのメンバーで、今年P NATIONへ移籍したソロアーティスト。グループ活動の時からカリスマ性あふれる歌とビジュアルで話題だよ！「I Love My Body」では過去の自分のコンプレックスを大賛美。デビュー時からかなり成熟した姿だけど、現在28歳。年齢不詳なところも超越しててかっこいい！

寺町：オープンカー乗りまわして、メアリー・J・ブライジみたいな貫禄あるなファサ。「 I Love My Body」ってメッセージはポジティヴで素晴らしいね。

BIBI /「Hongdae R&B」

前川：BIBIは右目下に点2つのメイクが印象的なR＆B歌手。「Hongdae R&B 」では・・。

寺町：待って R&B の前のそれなんて読むの？

前川：ホンデだよ。韓国ソウルにある若者があつまる町の名前ね。美術分野で有名な大学の最寄り駅で町自体もおしゃれなカフェやショップが集まってて、日本人観光客にも人気だよ。ちなみにこないだ寺町さんにお使いを頼まれた韓国のレコードショップもホンデにあります。

寺町：あ〜、��Gimbab Records�≠ｪあるとこらへんなんだ。

前川：この曲のポイントはネチネチしたギターと音数の少ないベース、なにより声の存在感！

寺町：うん、ちょいドスが効いた声がパワフルでいい。

前川：2022年アメリカ開催の「Coachella Valley Music and Arts Festival」で宇多田ヒカルと同じ88rising 枠で出演してたから配信見た日本人も多いんじゃないかな。

寺町：姉御、しっかりキャリアも積んでるんだ。

CAMO /「HEAT」

前川：CAMOはラッパー。「Street Woman Fighter2」という番組の配信中サウンドトラックに収録の「HEAT」がカッコイイので聴いてみて。音源のみです！

寺町：『ストリート・ウーマン・ファイター』？しかも２って１もあるの？

前川：そーそ。韓国のサバイバル番組！アイドルデビューを目指して切磋琢磨するのはよく見るとおもうけど、この番組は女性ダンスクルーがK-POP界No.1と賞金をかけてバトルします。

寺町：現代版ダンス甲子園ね。　　　　　

前川：CAMOは声がハスキーでかっこいい。

寺町：トラックもグイグイきててバキバキだね。

SHIRT /「CAKE (Feat. TRADE L)」

前川：さあラストはSHIRT！口直しにケーキはいかがですか。タイトルは「CAKE (Feat. TRADE L)」！

寺町：うん、CAMOの後だと焼肉後のデザートって感じ。落ち着いてて、洗練味もあって。

前川：甘いもの好きならケーキを食べるだけでご褒美だよね。この曲はそれに重ねて人と食べるケーキを準備する時って最高だなという気分にさせてくれる曲です。SHIRTは検索サイトにそのままアーティスト名だけで検索しても、なかなかヒットせず、探すのが大変なんだけど‥。どこでも着ることのできる服、それは音楽でも大切なこととして”SHIRT”というアーティスト名をつけたそう。 今月で21歳。爽やかな打ち込みと牧歌的な歌声に癒される〜。

寺町：前川Pロマンティック！

前川：あー！もう枠が無い、まだまだ紹介したいよ。続きは来月ね！

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「K-POPランド」は、HMV店舗にて配布のフリーペーパー「HMV the music & movie master」でも連載中

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