わくわくK-POPランド - 第二回：君は太陽、砂糖菓子

わくわくK-POPランド

HMV渋谷をはじめ計13店舗の勤務を経て現在は本社にて洋楽バイヤーを担当する寺町知秀が K-POP にハマったら？

HMV店舗にて配布のフリーペーパー「HMV the music & movie master」編集プロデューサーの前川洋子が、社内外から信頼を集める生粋の洋楽バイヤー・寺町知秀にとっておきのK-POPをレコメンド。果たして寺町知秀の反応は？

第二回　君は太陽、砂糖菓子

0wave /「summ' time」

前川：今夏は暑すぎて外に出られなかったけど、今が夏の終わりみたいだよね。もっと涼しくならないかな。

寺町：不確かな明日を待っててもはじまらないし、あっという間に冬ですよ。

前川：また言ってることわかんないなあ、過ごしやすい季節だから外に出かけたくなるような曲が聴きたいね。スティールドラム風の音が爽やかな0waveの「summ' time」聴いてみて。どぅんどぅんわん、どぅどぅんどぅわんって、独特の音色がカリブ海の太陽の下のような気持ちにさせてくれるよ。

寺町：え、どぅわんどぅわんかな？確かにスティールドラムっぽい、涼しげなシンセの音がアクセントになってて、曲名ジャストなsummer感あるね。

前川：0wave は2022年デビューの5人組HIPHOPグループ。「summ' time」は、配信中の4th EP「snooze」収録。意中の彼女に会いたい気持ちと、疾走感あるビートと、このどぅわんどぅわんの組み合わせが良いんだよね。

寺町：どぅわんどぅわん気に入りすぎじゃない？グループ名にwaveが付くし、他のMVやインスタも海の映像多いしかなりの海好きとみた（コナン君ばりの推理で）。「summ' time」はスムージーで爽やかで耳に涼しくて気持ち良いね。臨港パークの芝生で寝そべって聴きたい。

Jay Park（パク･ジェボム） /「Candy (Feat. Zion.T)」

前川：お次は Jay Park。韓国HIPHOP界を支える人物が多数所属するHIPHOP専門レーベル「H1GHR MUSIC」の創立者であり、自らも楽曲発表し続けているアーティスト。「Candy (Feat. Zion.T)」は愛しい人をキャンディに例えた激甘ソング。フィーチャリングのZion.Tの物憂げな声がより一層甘い！

寺町：全篇で鳴らされてる倍音の電子音が甘〜いお菓子の隠し味になってるね。夢の中みたいな感じ。

前川：お菓子のパッケージみたいな色のMVも素敵。

寺町：ドレスコードはピンクね。あのピンクのフーディー強烈だな(笑)。

KISS OF LIFE /「Sugarcoat (NATTY Solo)」

前川：次のお菓子はですね KISS OF LIFE。2023年デビューしたばかり4人組ガールズグループ。「Sugarcoat」はミニアルバム「KISS OF LIFE」収録のメンバーNATTYのソロ曲。“私のこと Sugarcoatして見ないで！”といったデビュー盤とは思えないツンな気持ちを感じます。

寺町：グループ名はSADEから取ったのかな？

前川：それはテーマが同じだけかな〜。グループ名の直訳は”人工呼吸”で、”音楽で音楽界に新たな息を吹き込み、胸を高鳴らせる”というメッセージだそう。 NATTYは伝説のオーディション番組「SIXTEEN」の参加者なので懐かしい人も多いかも。

寺町：TWICEが誕生した番組に？すごい。NATTYちゃん、良き！ネーミングもカッコイイ。トラックもレイドバックムードながらベースラインがずっしりで最高。個人的にこれ今月イチ。低音がめっちゃブリブリな「Shhh」もキテる。

AKMU /「Love Lee」

前川：AKMUはYG Entertainment所属のLee兄妹によるユニット。

寺町：YGのカーペンターズだ。

前川：おすすめする「Love Lee」はどんな日でも君の名前を呼べば良い感じ、というLoveLeeソングです。曲は兄のイ・チャンヒョク制作。デビュー10周年なんだけど 妹のイ・スヒョンの軽やかでハッピーな歌声はデビュー当時のイメージ健在、兄弟ハモリがめっちゃ心地よい！

寺町：時折キッズ番組のようだったり、サイケデリックでヘンテコなMVに気を取られてしまうけど、楽曲のクオリティ高いね。サウンドエフェクトのセンスも良い。中毒性高いというかクセになるよ、この曲。

NCT U /「PADO」

前川：NCT Uは次世代グローバルボーイズグループNCTのユニットの一つで、2016年から活躍してる人数が決まっていないユニット。8月発売のアルバム「Golden Age」収録の「Pado」がおすすめ。

寺町：あのぱどから取ったの？

前川：“Pado”は韓国語で“波”の意味で、タウン情報誌のことじゃないよ。

寺町：波ね。今月は0waveとか波ネタ多いような。

前川：波が押し寄せるようにサビで“confused”と“satisfied”の2ワード（英語で“困惑”と“満足”）を歌うのが、コントロールできない感情を感じます。サビのバックで鍵盤楽器や金管楽器が鳴りだすのが絶妙でいい感じです。

寺町：エモいってやつか。このMVの取ってつけたような波の映像が逆にフレッシュ。ちょっといなた目なルックス（衣装）も狙ってるよね。

ISEGYE IDOL /「RE:WIND」

前川：ISEGYE IDOLはメタバースで活躍する・・バーチャルの・・

寺町：メタバース。言ってみたかった、このワード。

前川：そうメタバース。2021年デビューの6人組バーチャルガールズグループ。読み方はイセゲアイドル、日本語では「異世界アイドル」と表します。私は最初に「RE:WIND」を映像無しに曲だけ聴いて「青春のまぶしさキラキラのめっちゃいい曲〜！」と思って。歌詞の”You’re my sunshine”とか大青春時代にしか出てこないワードがバンバン出てくるの。イセドルのみなさんの歌い方で寺町さんも察せるはず。映像を見なくてもまぶしくて！そしてMVを見に行ったらビジュアルがバーチャルだった衝撃！

寺町：前川Pめちゃくちゃ筆圧高い！『ユア・マイ・サンシャイン』ってファン・ジョンミン主演の純愛映画思い出した。あ、脱線しちゃった。ISEGYE IDOL=異世界のアイドルって意味なのか。ふむふむ。アイドルポップスの王道路線のようだけど歌唱とか独特のキュートさがあって面白い！

前川： ISEGYE IDOLからもう一曲新曲の「KIDDING」。MV開始7秒からのフォーメーション見て！「RE:WIND」では全員がほぼ同じ振り付けだったのが、それぞれ別の動きになってすごい華やかに。

寺町：さすが韓国、 ダンスのスキル高いね。振り付けも超オリジナル。

前川：サビに入る前のa-oh！って叫ぶところがお気に入りで、毎日聴いてるよ。

寺町：前川Pブチアガってる！

前川：あー！もう枠が無い、まだまだ紹介したいよ。続きは来月ね！

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「K-POPランド」は、HMV店舗にて配布のフリーペーパー「HMV the music & movie master」でも連載中

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