ヤーコプスのヘンデル『アグリッピーナ』
2011年9月11日 (日)
ヘンデル『アグリッピーナ』ヤーコプス組総動員の素晴らしい歌!
しかも初演前の初期稿も採用
ヤーコプスの新録音は、ヘンデルの名声を全欧に広めた傑作『アグリッピーナ』。イタリア各地で修行を続けてきたヘンデルは、その総決算として1709年12月にヴェネツィアで『アグリッピーナ』を発表、これが大受けになって、ヴェネツィアっ子が『ザクソン人万歳!』とヘンデルを賞賛。この成功によってヘンデルの名前は全ヨーロッパ的に知られるようになり、やがてヘンデルがロンドンで活動する布石となりました。ヘンデルのイタリアオペラの代表作の一つとして、近年の人気は高く上演も頻繁にあります。
ヤーコプスは2009年2月にベルリンで『アグリッピーナ』を上演(クリスチャン・ラクロワが衣装を手がけて話題となりました)、ポッペーア以外はこの時と同一メンバーです。風刺の利いた物語ということで皮肉な味わいを生かした演奏が多い中、ヤーコプスの『アグリッピーナ』は非常に生々しく劇的。しかもタイトルロールのアレクサンドリーナ・ペンダチャンスカの硬派な歌いっぷりは、これまでのアグリッピーナのイメージを覆さんばかりです。そしてスンヘ・イム、ベジュン・メータ、マルコス・フィンク、ドミニク・ヴィスと、ヤーコプス組の素晴らしい歌手が集められ、脇役のパッランテにニール・デイヴィスを配するという贅沢なもの。
ヤーコプスは今回、『アグリッピーナ』初演前の初期稿の音楽を随所で採用しています。ヘンデルは様々な事情から初演直前に楽譜を手直しし、今日上演される『アグリッピーナ』はほぼ初演時の形態を踏襲しています。初期稿で特に注目されるのは、第3幕でポッペーアがネローネを騙した後の場面。一般的なものではオットーネとポッペーアがそれぞれアリアを歌って退出という型通りの音楽ですが、初期稿では二人の美しい二重唱が歌われており、とても魅力的です。
多々発売されているヘンデルの録音の中でも、これはことにクオリティの高いもの、バロック声楽ファン、オペラマニアはぜひ!(キングインターナショナル)
【収録情報】
・ヘンデル:『アグリッピーナ』全曲 [203:12]
アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ(S アグリッピーナ)
ジェニファー・リヴェラ(Ms ネローネ)
スンヘ・イム(S ポッペーア)
ベジュン・メータ(CT オットーネ)
マルコス・フィンク(Bs-Br クラウディオ)
ニール・デイヴィス(Bs-Br パッランテ)
ドミニク・ヴィス(CT ナルチーゾ)
ダニエル・シュムッツハルト(Bs レスボ)
ベルリン古楽アカデミー
ルネ・ヤーコプス(指揮)
録音:2010年7月
録音場所:ベルリン、テルデックス・シュトゥーディオ、
録音方式:デジタル(セッション)
古楽最新商品・チケット情報
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
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