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0 people agree with this review 2011/03/23
カラヤンのヴェルディ「レクイエム」演奏盤はやはりオペラを得意としていた彼らしく何種類か残されておりCDでは1949年VPOライブ(トータルタイム91’12)、1954年VSOライブ(84’50)、1958年VPOライブ、1967年OSM、1970年VPO、同年SFOライブ(86’46)そして本盤演奏1972年BPO(88’53)等であります。タイムだけで見ますと後年になるほど心持ち長くなって行っている感じでありますが長丁場の曲においては誤差範囲なのでしょう。録音当時カラヤンは64歳で丁度良い年齢、歌手陣はM.フレーニ(S,37歳)、C.ルートヴィッヒ(MS,44歳)、C.コスカッタ(T,40歳)、N.ギャウロフ(B,43歳)でイタリア系歌手を半分入れていることとSが一番若い事がBPOの壮麗なサウンドと共に極めてシンフォニックかつオペラチックに適度な緊張感をもって展開した演奏かと思います。第1部REQUIEM(タイム8’45)の出だしは極めて弱音で聴き取れにくい位のスタートで安らかな美しい合唱と独唱歌手陣が一応顔見世します。第2部DIESIRAE(39’45)で例の怒りのバスドラムが爆発するのですが決して野卑な感じではなくカラヤンらしくちゃんと統制のとれた姿勢であります。この第2部は幾つかのパーツから構成されて各パーツで合唱、独唱が代わる代わる登場しこの曲のスケール感の醍醐味が味わえる部でもあります。BPOも特に管楽器群が左右・奥行前後から効果的に鳴りこの辺りもカラヤンならではという処なのでしょう。歌手陣ではコントロール気味のMS(C.ルートヴィッヒ)が何となく私には印象的であります。T(C.コスカッタ)も朗々とイタリア人らしさを発揮します。この部で私は特に「我れ過ち・・・」「呪われし・・・」「涙の日・・・」と続いてドラマチックオペラ風に各独唱者が朗々と歌いあげる処が所謂レクイエム概念からは軌を異とするヴェルディコンセプトが気に入っています。第3部OFFERTORIUM(11’33)では静かな前奏と遠い思いのオーケストラの中にS(M.フレーニ)の瑞々しさがやはりイタリア的にホッとさせてくれます。第4部SANCTUS(3’03)先に触れた管楽器の出だしから次第に弱含みの合唱が高揚して行く過程は上手いですね。静かな読誦の位置付け第5部AGNUS DEI(5’07)から第6部LUX AETERNA(6’45)ではやはりMSが印象的でBが不気味なバックで対照を示します。後段は天国に舞う小鳥の様な囀りからオペラチックに転化し各独唱がからまって〆はSの幸せ感がフルートアルペジオに乗ります。最終第7部LIBERA ME(13’55)はヴェルディが尊敬した亡詩人の為に書いた「Libera me」が一時お蔵入りしていたのを再度引き出してこの最終部に充てたもので女声陣が先陣を切り突然あの怒りのバス・ドラムテーマが踊り出たり忙しいのですが弛緩させず進めて大層なフーガを基幹としたクライマックスに繋げますがヴェルディもイタリア作曲家として対位・フーガの形式をちゃんと示したかったのでしょう、Sが結構元気ですし最後は「決め」の大合唱、そして〆は静かにゆっくり息を引き取る様に経誦文を背景にこの大レクイエムを閉じます。録音としてはあの怒りのバス・ドラムを極端にクローズアップしない自然さは良いのかもしれません。カラヤン節の一つなのでしょう。カラヤン全盛時代最高演奏盤の一つでしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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1 people agree with this review 2011/03/22
カラヤンのヴェルディ「レクイエム」演奏盤はやはりオペラを得意としていた彼らしく何種類か残されており1949年VPOライブ(トータルタイム91’12)、1954年VSOライブ(84’50)、1958年VPOライブ、1967年OSM、1970年VPO、同年SFOライブ(86’46)そして本盤演奏1972年BPO(88’53)等であります。タイムだけで見ますと後年になるほど心持ち長くなって行っている感じでありますが長丁場の曲においては誤差範囲なのでしょう。録音当時カラヤンは64歳で丁度良い年齢、歌手陣はM.フレーニ(S,37歳)、C.ルートヴィッヒ(MS,44歳)、C.コスカッタ(T,40歳)、N.ギャウロフ(B,43歳)でイタリア系歌手を半分入れていることとSが一番若い事がBPOの壮麗なサウンドと共に極めてシンフォニックかつオペラチックに適度な緊張感をもって展開した演奏かと思います。第1部REQUIEM(タイム8’45)の出だしは極めて弱音で聴き取れにくい位のスタートで安らかな美しい合唱と独唱歌手陣が一応顔見世します。第2部DIESIRAE(39’45)で例の怒りのバスドラムが爆発するのですが決して野卑な感じではなくカラヤンらしくちゃんと統制のとれた姿勢であります。この第2部は幾つかのパーツから構成されて各パーツで合唱、独唱が代わる代わる登場しこの曲のスケール感の醍醐味が味わえる部でもあります。BPOも特に管楽器群が左右・奥行前後から効果的に鳴りこの辺りもカラヤンならではという処なのでしょう。歌手陣ではコントロール気味のMS(C.ルートヴィッヒ)が何となく私には印象的であります。T(C.コスカッタ)も朗々とイタリア人らしさを発揮します。この部で私は特に「我れ過ち・・・」「呪われし・・・」「涙の日・・・」と続いてドラマチックオペラ風に各独唱者が朗々と歌いあげる処が所謂レクイエム概念からは軌を異とするヴェルディコンセプトが気に入っています。第3部OFFERTORIUM(11’33)では静かな前奏と遠い思いのオーケストラの中にS(M.フレーニ)の瑞々しさがやはりイタリア的にホッとさせてくれます。第4部SANCTUS(3’03)先に触れた管楽器の出だしから次第に弱含みの合唱が高揚して行く過程は上手いですね。静かな読誦の位置付け第5部AGNUS DEI(5’07)から第6部LUX AETERNA(6’45)ではやはりMSが印象的でBが不気味なバックで対照を示します。後段は天国に舞う小鳥の様な囀りからオペラチックに転化し各独唱がからまって〆はSの幸せ感がフルートアルペジオに乗ります。最終第7部LIBERA ME(13’55)はヴェルディが尊敬した亡詩人の為に書いた「Libera me」が一時お蔵入りしていたのを再度引き出してこの最終部に充てたもので女声陣が先陣を切り突然あの怒りのバス・ドラムテーマが踊り出たり忙しいのですが弛緩させず進めて大層なフーガを基幹としたクライマックスに繋げますがヴェルディもイタリア作曲家として対位・フーガの形式をちゃんと示したかったのでしょう、Sが結構元気ですし最後は「決め」の大合唱、そして〆は静かにゆっくり息を引き取る様に経誦文を背景にこの大レクイエムを閉じます。録音としてはあの怒りのバス・ドラムを極端にクローズアップしない自然さは良いのかもしれません。カラヤン節の一つなのでしょう。ブルックナーの本演奏のテ・デウムは未聴ですのでワンランク保留させて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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0 people agree with this review 2011/03/21
どうしても朝比奈隆というとベートーヴェン、ブルックナー演奏に縛り付けられた印象を持っていますが彼は周知の様にロシアの指揮者E..メッテル(作曲家グラズノフの門下生)に師事し1940年東京での筆下ろしはチャイコフスキーの交響曲であったそうでそのチャイコフスキーも重要なレパートリーに入っております。何か重々しい曲想が朝比奈にマッチしている処もあるのでしょう。そういうわけでチャイコフスキーの悲愴交響曲も主にライブ録音盤で1982年大フィル(タイム@20’06A8’31B9’31C11’45)、1990年大フィル(タイム不詳)、1992年新星日本SO(@20’24A8’32B10’24C10’02)、1994年新日本フィル(@21’58A9’01B10’19C10’53)そして本盤1997年大フィル(@20’04A8’36B9’58C11’01)とマア比較的晩年収録分ばかりで本盤はなんと朝比奈89歳の時のものです。タイムとしては最終楽章は平均的な長さですがその他前の三楽章は幾分ゆったりしたものとなっています。第1楽章、初めアンサンブルが怪しくはありましたがすぐ持ち直し展開部の甘い主題の前の暫時の「溜め」で呼吸が整います。突発的なアレグロも落ち着いており私見としてはもう少しアージャント雰囲気も欲しい処。管楽器の炸裂と弦の大寄せは底を抉る様でティンパニーも凄く最後テンポをグーンと落とすなど結構説得力があります。第2楽章は普通やや退屈する楽章なのですが割りと重くスタートし格好をつけないだけ冗長さも感じません。第3楽章でも初めアンサンブルの詰めが今一な処がありましたが奇を衒わず進め後半マーチ直前の管とティンパニーの前捌きは見事。繰り返し部でも充分溜めを設けて効果的。最終楽章は余りメソメソはせずさりとて弦をくねらせ高めて行く処や例のピークへの攻めはより音量感を強調しオーケストラ全奏で奈落へ引き摺り落とします。〆の沈潜化との対照なのでしょう。全体勿論シャープな或いは何か細工を仕掛けたという風なことはなく高齢な指揮者相応の運びにスケール感と落ち着きがありライブながら聴き飽きしない演奏に出来上がっております。現在廃盤らしいのですが是非復活しなければならない演奏かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2011/03/13
朝比奈隆と言えば私たち地元においては即ベートーヴェン「第九」と連想するくらいベートーヴェンはブルックナーと共に彼の主要なレパートリーであり夫々演奏が度重ねられ録音盤も数々、一時はマニア・ファンには格好の収集対象でありました。周知のとおり朝比奈の指揮ぶりは重厚そのもので最近のトレンディな演奏からすると隔世の感になりつつある事も事実ではあります。さて、運命交響曲なのですが本盤は1997年大フィルを振ったライブもので演奏タイムは@9’01A10’22B5’32C11’48とやはり他の指揮者分と比べると反復演奏の関係もあり全体長めとなっています。最終楽章などそのせいか途中やや弛緩を感じさせる処もありますが武骨さと重厚さは懐かしく決して忘れてはならない・・・本盤演奏に限らず朝比奈の「運命」交響曲はずしりと手ごたえ風格のある一つの普遍性を有する日本の代表演奏として末長く残しておくべきものでしょう。ライブなので最終楽章割と引っ張った末最後ティンパニー一打〆後即ブラボー拍手が入るのもちょっと今ではダサイ印象がありますが一頃のコンサート原風景なのでしょうか。「風景」と言えば本盤にはリハーサル風景が収録(タイム31’24)されており先日朝比奈指揮のシューマン「ライン」交響曲リハーサル風景でも触れたましたが本盤でも「運命」第1楽章を繰り返しいろいろ指示・解説しながら特に正確なテンポ作りに力点を置きつつこの作品の古典的様式美を格調高く掘り起こして行く過程が興味深いですね。指揮者の常としてオーケストラの自発性との綱引き部分もあるかと思います。リハーサル風景といえば他盤では2000年収録の二種ライブ・・・福岡タイム@8’57A10’00B5’42C11’48、大阪タイム@8’32A10’02B5’32C11’18・・・にも各々各楽章分が残されています。その他今辛うじても含め求められる運命演奏盤は1985年大フィル(@8’46A9’58B5’57C11’43)、1989年新日本PO(@9’02A10’33B6’07C11’53)、1992年大フィル、1994年NHKSO、1996年大フィルなどがある様でDVD盤も何種類か出ていますが是非90歳手前の朝比奈の真摯な本盤演奏も仕様改善も含め一聴してもらいたいものです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2011/03/12
東北地方太平洋沖地震被災の悲惨な状況が次々報道されて行く中 レビューなど不謹慎・悠長と思われるかも知れませんが大震災と言えば私も家の全壊、友人の死、往復徒歩通勤、連日の復旧作業、数ヶ月の避難所暮らし等を経験したあの阪神大震災を思い出します。今回の被災者の皆様の心境察するに余りあります・・・。復旧にはかなりの時間と苦労が予想されます・・・本レビュー欄を借りてお見舞い申し上げます。朝比奈隆も神戸の自宅が阪神大震災で被災したであろう・・・彼は東京生まれであり1923年の関東大震災にも遭っている・・・、この1995年多分彼は自らを奮い立たせる思いもあり特に大阪でのコンサートには万感のおもいで臨んだ時もあったでしょう。DVDも含めて私の記憶している盤ではブラームス交響曲第2番(1月)、ブラームス交響曲第4番(3月)、ブルックナー交響曲第9番(4月)、マーラー交響曲第2番(7月)等々各名盤があります。音楽の「力」もある筈です・・・。さて、本盤(今現在販売されてはいない)はその阪神大震災の丁度三ヶ月前の旧大阪フェスティバルホールでの大阪POを振っての1994年10月17日ライブ録音(朝比奈86歳の頃)で演奏タイムは@10’05A5’54B5’28C4’43D5’38であります。第1楽章ややゆったりした運びながら弛緩することなく安定的で朝比奈に少し似あわないロマン性もチラつかせます。ライン川をテンポを速めに下りながらややアンサンブルが怪しくなりつつ第2楽章を経て第3楽章は無難に過ぎ例のゴシック建造物の構築性を表した第4楽章では古城を眺め歴史に思いを馳せる風格を見せつつ少し前倒し気味で運びもう少しもったいぶった処もほしかった感じですがそこが朝比奈らしいのでしょう。最終第5楽章は曲の立体構造を明らかにしつつある快さで進み行きゆるぎなく最後力強く堂々と〆られます。朝比奈の時として見せる過大な重厚さは心持ち影をひそめた素晴らしい演奏とは思います。なお、朝比奈の演奏盤には翌年1995年10月の東京において新日本POを振ったライブCD・・・私は未聴・・・(タイム@10’58A6’51B5’55C5’21D6’29・・・拍手込み)もありマニアの方は聴き比べもされたら如何でしょうか。一般的評価としてはやや後者つまり1995年被災後の演奏の方に「締まり」を見出して軍配をあげられてはいるようですが・・・何となく分かる気もします。本盤にはこの曲の第3及び4楽章そしてブラームス第1交響曲最終楽章のリハーサル寸景(22’09)が収録されており繰り返しいろいろ指示・解説しながら特に正確なテンポつくりに力点を置きつつ弦にいろいろ注文しこれらの作品の本質を掘り起こして行く過程が興味深いですね。彼の声が懐かしく聞こえますがボーナストラックとは言え中途半端感も抱いた事も事実であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)。
1 people agree with this review 2011/03/11
どちらも録音嫌いなカーゾンとクナッパーブッシュ/VPOが1957年演奏したブラームスのピアノ協奏曲第2番の方の盤(このコンビでは1955年のザルツブルグでのライブ録音もある様で私も含めてひょつとしたら混同しているケースが多いです)演奏を聴いておりますので少しコメントさせて下さい。演奏タイムとしては@17’06A9’09B12’41C9’28となっており若干第1楽章が速めかなという感じであります。カーゾンは意外と瑞々しくこの曲を展開しておりバックのクナッパーブッシュの絶妙なサポートがそれを倍加しているようであります。私のイメージなのですが元々カーゾンはその品格高い演奏の中に覆われた神経の行き届いた上質なトーンが上手く発露された場合感動的な結果に結びつくようでこの演奏もそれに近いものが感じられます。この曲を無闇に明るく振舞うのではなく内的な繊細さがバックと上手くかみ合った演奏で第2楽章などもただバリバリと進むだけではありません。また第3楽章のチェロ主導での室内楽的雰囲気はクナッパーブッシュ/VPOあってのものかと思います。同じ演奏者組合せでこの録音の前1955年ザルツブルグのライブ録音もあるそうで聴き比べしたいですね。交響曲第4番については私は1953年KRSOを振った録音ものを聴いており残念ながら1952年録音BPSOを振った本盤演奏は聴いておりません、これも是非聴きたいものです。1957年VPOを振って録音した「大学祝典序曲」(タイム11’40)や「ハイドン主題変奏曲」(18’34)は多少テンポのクナッパーブッシュ独特のゆっくりした持って回った様なギクシャク感がじっくり感に好転しVPOのフォローぶりも見事です・・・やや時代的で一般的ではありませんがマニア・ファンには堪らない演奏です。以上主要な第4交響曲を聴いておりませんので当面OKランクで仮止めさせていただきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)
0 people agree with this review 2011/03/10
VPOをバックにしてベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を録音演奏し通したのは古くは1950年代後半のバックハウス/イッセルシュテット、1970年代初めのグルダ/シュタイン、1980年代前半のアシュケナージ/メータそして1990年代後半の本盤演奏ブレンデル/ラトルが思いつきますね。私は属する世代の常として平凡ではありますが先頭のバックハウス/イッセルシュテット盤に長く馴染んで気にも入っていたのですがこの演奏を「剛」とすれば「柔」として本盤演奏ブレンデル/ラトル盤も捨てがたくなっております。ブレンデルのベートーヴェンには私は彼がまだ駆け出しの頃のソナタ集LPでその切れ味がある中に何とも言えぬ円やかな運びのタッチが印象的でしたが本盤の演奏はその「味」を結構残しながら流石66〜67歳の草書的な色彩もブレンドされラトルの奏法アプローチ・・・後年の交響曲集よりはまだ刺激性が薄い感じを私は持っております・・・が似合った演奏となりました(1999年度レコードアカデミー賞受賞演奏であります)。ブレンデル自体は何回も協奏曲集を録音しており第4番での本盤演奏以前のものを年代・指揮者/オーケストラを羅列しておきますと1960年代前半・・・第4番ワルベルク/WSO、1970年代半ば・・・ハイティンク/LPO、1980年代前半・・・レヴァイン/CSOといった具合でソナタ集も前述の古いものも含め三回?録音しているところからブレンデルのレパートリーの掘り下げ「推移」が聴かれますね。2008年末に引退をして後進指導、著述等の活動を行なっているブレンデルはベートーヴェンについて人間としてと芸術家としての両面が相容れない処に興味があり。演奏においては作品構築性と共にユーモア面とのバランスにも留意することが大切・・・と述べております。そういう事で録音回数を重ねた本盤演奏にその「推移」の結論じみたものがあるのかも知れません。勿論私も本盤演奏以外の全てを聴いてはおりませんが本盤演奏は回数を重ねた結果の「理」に走ったとも評された部分もあるそうですが私には丁度良い加減です。第4番(1997年録音、同@17’40A5’01B10’10)はVPOの美しい演奏が映える曲で思索的なアプローチにもオーケストラの存在感充分。第2楽章は時としてデモニッシュさが強調されるのですが本演奏は意外とサッパリして喉越しが爽やか。最終楽章はメリハリのついたバックとやはりカデンツァ前後が素晴らしいですね。ピアノソナタ三曲については未聴でありワンランク保留しておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2011/03/09
VPOをバックにしてベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を録音演奏し通したのは古くは1950年代後半のバックハウス/イッセルシュテット、1970年代初めのグルダ/シュタイン、1980年代前半のアシュケナージ/メータそして1990年代後半の本盤演奏ブレンデル/ラトルが思いつきますね。私は属する世代の常として平凡ではありますが先頭のバックハウス/イッセルシュテット盤に長く馴染んで気にも入っていたのですがこの演奏を「剛」とすれば「柔」として本盤演奏ブレンデル/ラトル盤も捨てがたくなっております。ブレンデルのベートーヴェンには私は彼がまだ駆け出しの頃のソナタ集LPでその切れ味がある中に何とも言えぬ円やかな運びのタッチが印象的でしたが本盤の演奏はその「味」を結構残しながら流石66〜67歳の草書的な色彩もブレンドされラトルの奏法アプローチ・・・後年の交響曲集よりはまだ刺激性が薄い感じを私は持っております・・・が似合った演奏となりました。ブレンデル自体は何回も協奏曲集を録音しており第5番での本盤演奏以前のものを年代・指揮者/オーケストラを羅列しておきますと1960年代前半・・・メータ/WSO、1970年代半ば・・・ハイティンク/LPO、1980年代前半・・・レヴァイン/CSOといった具合でソナタ集も前述の古いものも含め三回?録音しているところからブレンデルのレパートリーの掘り下げ「推移」が聴かれますね。2008年末に引退をして後進指導、著述等の活動を行なっているブレンデルはベートーヴェンについて人間としてと芸術家としての両面が相容れない処に興味があり。演奏においては作品構築性と共にユーモア面とのバランスにも留意することが大切・・・と述べております。そういう事で録音回数を重ねた本盤演奏にその「推移」の結論じみたものがあるのかも知れません。勿論私も本盤演奏以外の全てを聴いてはおりませんが本盤演奏は回数を重ねた結果の「理」に走ったとも評された部分もあるそうですが私には丁度良い加減です。さて、第5番「皇帝」協奏曲は冒頭書いたバックハウス/イッセルシュテットが打ってつけの堂々としたものでしたが本盤演奏(1998年録音、タイム@20’54A8’17B10’34)には何か清冽さが感ぜられ第1楽章スタートから粒の揃ったピアノの音色が先ず迸り展開オーケストラは覇気のある王者ぶりが窺えます。強打でも澄み切っていることも特徴的です。短いカデンツァの前のオーケストラはスピードダウンした「溜め」も効果的でした。コラール風の中間楽章も更に余裕があり続けて入る最終楽章も堂々としていると共に時に演奏の仕方である「くどさ」も皆無であります。「皇帝」という標題から方向感がこの演奏で良いのかは分かりませんが格調を維持しつつ押し付けずスッと聴く者の中に入って来ました。1994年録音のピアノソナタ「熱情」(@10’04A6’10B8’28)は未聴ですのでワンランク保留しておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2011/03/08
LPの時、ピックアップ針を落としやがて聞こえて来るバルトークの世界、流石打楽器演奏の経験者ライナー・・・、これだけの緊張感をもって聴く者を覚悟させる演奏には出会ったことがありませんでした。他の指揮者による同曲はライナーインパクトの為鼻から受付けすらしなかったのが我が実情です。たヾCDになってからはこの緊張感はプレイヤーの機械的操作にまぎれトーンダウンしてしまったのも事実であります。演奏本質は変わらないので生を含めての媒体次第のところが評価を左右しますがライナーの厳しい職人魂を反映した同国系演奏として納得してしまいます。1958年録音でありますからライナー丁度70歳、指揮者としてはまだ高齢という程ではなく写真などで見る鋭い眼光で否が応でも緊迫したレコーディング(演奏タイム@7’04A6’57B6’56C6’43)だったのではと推察されます。特にある非情さでもってコンパクトな前半二つの楽章が印象的で他の演奏では聴けません、何回も意匠変更され通常これも名演の「オーケストラの為の協奏曲」とのカップリング盤が多かったものです。五つのハンガリー・スケッチも1958年録音でその内容は、村での夕べ(2’42)、熊踊り (1’38)、メロディ (2’03)、ほろ酔い加減 (2’12)、豚飼いの踊り (1’57) の五曲です。あまり私は他の演奏を聴いた事がありませんが何れも小品ながらよりローカル色豊かな弾き締まった曲であり演奏であります。なお、本盤HMVレビューでも各楽章、各曲の演奏時間が注記されており私がかねてよりレビューでタイムをメモしていた方向性が見られたのが嬉しいですね、それも含めて最高ランクに・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
3 people agree with this review 2011/03/07
VPOをバックにしてベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を録音演奏し通したのは古くは1950年代後半のバックハウス/イッセルシュテット、1970年代初めのグルダ/シュタイン、1980年代前半のアシュケナージ/メータそして1990年代後半の本盤演奏ブレンデル/ラトルが思いつきますね。私は属する世代の常として平凡ではありますが先頭のバックハウス/イッセルシュテット盤に長く馴染んで気にも入っていたのですがこの演奏を「剛」とすれば「柔」として本盤演奏ブレンデル/ラトル盤も捨てがたくなっております。ブレンデルのベートーヴェンには私は彼がまだ駆け出しの頃のソナタ集LPでその切れ味がある中に何とも言えぬ円やかな運びのタッチが印象的でしたが本盤の演奏はその「味」を結構残しながら流石66〜67歳の草書的な色彩もブレンドされラトルの奏法アプローチ・・・後年の交響曲集よりはまだ刺激性が薄い感じを私は持っております・・・が似合った演奏となりました(1999年度レコードアカデミー賞受賞演奏であります)。ブレンデル自体は何回も協奏曲集を録音しており第4番、第5番での本盤演奏以前のものを年代・指揮者/オーケストラを羅列しておきますと1960年代前半・・・第4番ワルベルク/WSO、第5番メータ/WSO、1970年代半ば・・・ハイティンク/LPO、1980年代前半・・・レヴァイン/CSOといった具合でソナタ集も前述の古いものも含め三回?録音しているところからブレンデルのレパートリーの掘り下げ「推移」が聴かれますね。2008年末に引退をして後進指導、著述等の活動を行なっているブレンデルはベートーヴェンについて人間としてと芸術家としての両面が相容れない処に興味があり。演奏においては作品構築性と共にユーモア面とのバランスにも留意することが大切・・・と述べております。そういう事で録音回数を重ねた本盤演奏にその「推移」の結論じみたものがあるのかも知れません。勿論私も本盤演奏以外の全てを聴いてはおりませんが本盤演奏は回数を重ねた結果の「理」に走ったとも評された部分もあるそうですが私には丁度良い加減です。第4番(1997年録音、同@17’40A5’01B10’10)はVPOの美しい演奏が映える曲で思索的なアプローチにもオーケストラの存在感充分。第2楽章は時としてデモニッシュさが強調されるのですが本演奏は意外とサッパリして喉越しが爽やか。最終楽章はメリハリのついたバックとやはりカデンツァ前後が素晴らしいですね。さて、第5番「皇帝」協奏曲は冒頭書いたバックハウス/イッセルシュテットが打ってつけの堂々としたものでしたが本盤演奏(1998年録音、タイム@20’54A8’17B10’34)には何か清冽さが感ぜられ第1楽章スタートから粒の揃ったピアノの音色が先ず迸り展開オーケストラは覇気のある王者ぶりが窺えます。強打でも澄み切っていることも特徴的です。短いカデンツァの前のオーケストラはスピードダウンした「溜め」も効果的でした。コラール風の中間楽章も更に余裕があり続けて入る最終楽章も堂々としていると共に時に演奏の仕方である「くどさ」も皆無であります。「皇帝」という標題から方向感がこの演奏で良いのかは分かりませんが格調を維持しつつ押し付けずスッと聴く者の中に入って来ました。本盤HMVレビュー曲目リストに各楽章演奏タイムが載っていますが私のかねてからのレビュー意向と合っており嬉しいです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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0 people agree with this review 2011/03/06
スメタナSQはこの「アメリカ」弦楽四重奏曲を結構録り直していますが本盤はスメタナSQ名称結成後二十年の1966年の演奏分です(なお、他の演奏分は1958年、1970年、1978年、1987年等に録られており日本でのライブ分も含まれています)。この頃は丁度後年解散した時期から振り返って見ますと真ん中の頃でそれだけに壮年期の充実感が構える事もなく満ちておりある意味作曲家の赴任して一年余の心境にも沿ったスタンダードな演奏ではないかと私は自己満足しております。スメタナSQにとっては当録音以降何回も演奏した曲だろうがまだ手垢に塗れていない処でこの曲の持つ「センチメンタル」な情感への極端な「崩れ」がない(例えば抒情的な第2楽章)オーソドックスさ・無難さが安心感もあります。「アメリカ」という標題にも拘わらず黒人聖歌というより故郷ボヘミア民謡色が強いだけにSQメンバーの無理をしない「地」で運べる要素も維持していた頃だったのでしょう。日本の歌謡曲演歌でも大歌手が名歌の持ち歌を後年自分流に(多くのケースはオーバーな情へと)崩してアピールしその曲の「良さ」を半減する時がある様に録り直し分はそういう危険性も孕んではいる様ですね・・・あくまで一般論。本盤演奏タイムは@6’56A7’54B3’25C5’45と例えば最後の1987年録音盤@7’16A7’42B3’48C5’46と大差はありませんが演奏内容は年数を重ねる事とメンバーチェンジもあった事で大きい起伏表現へ変化していくのは当然かと思います。私は本盤演奏分を別盤で聴いている為同年1966年収録の「アンダンテ・カンタビーレ」(タイム@8’37A6’29B3’33C6’52)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2011/03/05
バックハウスのベートーヴェン・ピアノ協奏曲演奏は何種類か残されており第3番はHMVカタログでは本盤演奏の1950年録音のベーム/VPOバック(タイム@16’34A8’41B9’11)、1955年ライブ録音カンテッリ/NYPOバックそして1958年録音イッセルシュテット/VPOバック(@16’41A8’39B9’26)の三種類演奏が載っております。そしてそれぞれ微妙にそのバックにより聴いた後の印象が録音状態は別にして異なるのですが本盤ベーム(当時56歳)の指揮を武骨に聴くのか粗いと聴くのかで少しニュアンスが変わっては来る様です。幾分剛直さも踏まえ例えば第1楽章カデンツァに入る前とか同楽章最終のオーケストラのエンディングには、思いの外引き延ばしがありベーム存在感が感ぜられピアノの方も後年のステレオ録音には見れぬバックハウス(当時66歳)の豪胆さも味わえます。そういう意味で独奏者と伴奏が同方向感を有した素晴らしい演奏と言えるのでは・・・と思いました。モーツァルトのピアノ・ソナタ(1961年ステレオ録音、バックハウス77歳の頃の録音で演奏タイムは・・・K330→@4’17A3’56B3’38、K332→@4’40A4’10B4’59、K511→9’05)の方は未聴なのですが1950年代半ばモノラル収録のモーツァルト・ピアノソナタ演奏盤では一口に言って彼ならではの骨太のモーツアルトになっておりベートーベン弾きを改めて認識した次第。決してモーツアルト特有の世界を提示するわけではないしむしろ無愛想に近いものの本質はきっちり押さえていることを聴き抜くことに留意すべきと思いました。この感想が本盤モーツァルトに当てはまるかは不明なのであくまでご参考まで・・・。従って本盤全体は当面OKランクで仮止めさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2011/03/04
VPOをバックにしてベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を録音演奏し通したのは古くは1950年代後半のバックハウス/イッセルシュテット、1970年代初めのグルダ/シュタイン、1980年代前半のアシュケナージ/メータそして1990年代後半の本盤演奏ブレンデル/ラトルが思いつきますね。私は属する世代の常として平凡ではありますが先頭のバックハウス/イッセルシュテット盤に長く馴染んで気にも入っていたのですがこの演奏を「剛」とすれば「柔」として本盤演奏ブレンデル/ラトル盤も捨てがたくなっております。ブレンデルのベートーヴェンには私は彼がまだ駆け出しの頃のソナタ集LPでその切れ味がある中に何とも言えぬ円やかな運びのタッチが印象的でしたが本盤の演奏はその「味」を結構残しながら流石66〜67歳の草書的な色彩もブレンドされラトルの奏法アプローチ・・・後年の交響曲集よりはまだ刺激性が薄い感じを私は持っております・・・が似合った演奏となりました(1999年度レコードアカデミー賞受賞演奏であります)。ブレンデル自体は何回も協奏曲集を録音しており第1番、第4番での本盤演奏以前のものを年代・指揮者/オーケストラを羅列しておきますと1960年代前半・・・第1番ベッチャー/SPO、第4番ワルベルク/WSO、1970年代半ば・・・ハイティンク/LPO、1980年代前半・・・レヴァイン/CSOといった具合でソナタ集も前述の古いものも含め三回?録音しているところからブレンデルのレパートリーの掘り下げ「推移」が聴かれますね。2008年末に引退をして後進指導、著述等の活動を行なっているブレンデルはベートーヴェンについて人間としてと芸術家としての両面が相容れない処に興味があり。演奏においては作品構築性と共にユーモア面とのバランスにも留意することが大切・・・と述べております。そういう事で録音回数を重ねた本盤演奏にその「推移」の結論じみたものがあるのかも知れません。勿論私も本盤演奏以外の全てを聴いてはおりませんが本盤演奏は回数を重ねた結果の「理」に走ったとも評された部分もあるそうですが私には丁度良い加減です。第1番(1997年録音、タイム@17’08A12’15B8’41)の第1楽章はゆとりあるオーケストラとピアノの陰影がすばらしく、又カデンツァ前のラトルの常套的ではありますが長めの攻め上げも効果あります。重厚な中間楽章を経て調子良い最終楽章では〆には別のニュアンスも大切にされております。カデンツァ前のオーケストラの鳴らしもこの協奏曲シリーズではいつもながら見事なもの。第4番(同年録音、同@17’40A5’01B10’10)はVPOの美しい演奏が映える曲で思索的なアプローチにもオーケストラの存在感充分。第2楽章は時としてデモニッシュさが強調されるのですが本演奏は意外とサッパリして喉越しが爽やか。最終楽章はメリハリのついたバックとやはりカデンツァ前後が素晴らしいですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2011/03/03
メンゲルベルクにはブラームス交響曲の録音が案外少なく大指揮者にしては珍しいですね。多分メンゲルベルクにとってはブラームスは同時代人という認識からだった為などではないでしょうか。録音時期としては彼が60歳代後半期に集中しています(本盤以外に同演奏異復刻盤は結構あります。)。本盤第2番は1940年収録でタイムは@13’10A9’33B5’11C9’13と特に反復を考慮したとしても第1楽章は割りと力強くかつサッサと運んで行く感じでいつものポルタメントの使用はあるものの正直少し彼の演奏にしては肩透かしを食ったようでした。最終楽章の最後の方で「溜め」を作ってジャンプする処は彼らしい寸景を見ました。元々この曲自体明るい基調でメンゲルベルクの力強さが合っている事とモノラル録音独特な音色がそれを助長しております。決してナヨッとした演奏ではなくメンゲメベルクの男っぽさは味わえるのではないかと思います。録音状態はマァこんなものなのでしょう。第4番は聴いているのですが第1番、第3番は未聴なので聴いてみたいですね。いずれにしても大指揮者のブラームス、私たちは好みだけで云々するに過ぎないわけで当面OK以上ランクでおさえておきましょう。余録の1940年収録マイスタージンガー前奏曲(タイム9’08)は実に堂々とした描き切ったという感じで結構本盤での印象度は高いものであります。そして1938年収録ドン・ファン(同16’33)もテンポ緩急をつけてフリーハンドで進めており男性的であります・・・R.シュトラウス作品の複雑スコア紐解きではメンゲルベルクが創期では何か本家物という気もしました。 (タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2011/03/02
メンゲルベルクにはブラームス交響曲の録音が案外少なく大指揮者にしては珍しいですね。多分メンゲルベルクにとってはブラームスは同時代人という認識からだった為などではないでしょうか。録音時期としては彼が60歳代後半期に集中しています(本盤以外に同演奏異復刻盤は結構あります。)。本盤第2番は1940年収録でタイムは@13’10A9’33B5’11C9’13と特に反復を考慮したとしても第1楽章は割りと力強くかつサッサと運んで行く感じでいつものポルタメントの使用はあるものの正直少し彼の演奏にしては肩透かしを食ったようでした。最終楽章の最後の方で「溜め」を作ってジャンプする処は彼らしい寸景を見ました。元々この曲自体明るい基調でメンゲルベルクの力強さが合っている事とモノラル録音独特な音色がそれを助長しております。この特徴が果たして第4交響曲にプラスに働いているのかは私は疑問と思いました。1938年録音でタイムは@12’29A11’49B6’22C9’51と特に過不足はない様です。出だし少し速めにスタートしテンポを揺らせながら甘くアプローチし歌わせている第1楽章ではありますが先述の強引?な力強さの余韻が得てして枯淡境地を求めがちな第2楽章では少し場違いになって大きな起伏が滑稽にも映りかねません。第3楽章も特有の節回しは傾聴したもののやや騒々しさに終始し最終楽章の変奏では起承転結の筋書きで焦点ズレが起きた感じにもなりました。総じて若干両曲とも中途半端の印象を持っているのですが、決してナヨッとした演奏ではなくメンゲメベルクの男っぽさは味わえるのではないかと思います。録音状態はマァこんなものなのでしょう。第1番、第3番も聴いてはみたいですね。いずれにしても大指揮者のブラームス、私たちは好みだけで云々するに過ぎないわけで当面OK以上ランクでおさえておきましょう。 (タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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