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Review List of レインボー 

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     2015/12/03

    ヴィリー・ボスコフスキーが1974年に、BBCコンサート管弦楽団に客演して、ウィンナ・ワルツを振った時のライブ盤である。
    ボスコフスキーのレコーディングでは、イギリスオケとの録音は珍しいと思うが、両者楽しんで共演しているのが、録音から伝わってくる。
    演奏もボスコフスキーが何度か録音している曲が占めるだけあり、手慣れた物で、その中でも『金と銀』はCDの中でも一番の聴き所。
    ウィーン・フィルとの録音には負けるが、こちらもテンポを時々揺らしながら、楽しい演奏を聴かせてくれます。
    選曲はややマイナーな曲も入っており、コムツァークの『本物のウィーン気質』のような比較的録音の少ないような作品があります。
    BBCのアーカイブズが原盤らしく、音はやや細い物のライブ盤になれていればさほど気にならないのではないでしょうか。

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     2015/12/02

    アーサー・フィードラーが、RCAに、ボストン・ポップス管弦楽団を指揮して録音した音源の中から、ワルツを集めた内容です。
    ヨハン・シュトラウスは同時に別のアルバムが作られたので一つしか入っておりませんが、それ以外の作曲家、例えばレハールやシュトルツ等のウィーンの作曲家による作品を中心に収録されています。
    最近では聴く機会がめっきり減った『ドナウ河のさざ波』や、ショパンの『華麗なる大円舞曲』の珍しいオケ版などなど、なかなかバラエティーに富んだ選曲。
    フィードラーの演奏は、一言で言うのならノスタルジックで、ややムード音楽的。
    しかし気軽に楽しめる音楽である事は確かです。
    録音は時期相応の音質と言った所でしょうか。

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     2015/11/29

    ウィーンで活躍した作曲家の手による、花をテーマにした楽曲を収録したのがこのCDです。
    マンフレート・ミューサウアー指揮、ウィーン・ドナウ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録。
    このオケ、2000年に設立された録音当時、比較的新しいオケですが、演奏は歯切れの良いハッキリとしたリズム、分かりやすい音楽をしており、収録曲も気軽に聴ける作品ばかりなので、なかなか良い仕上がりになっています。
    またこのCDのメインであろう、ロベルト・シュトルツの『20の花の歌』では、マーレル、パグメールの2名の歌手が、文字通り花を添えています。
    珍しい管弦楽版の録音で、他ではあまり聴きません。
    録音、音質は良好。

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     2015/11/22

    チェコの指揮者スメターチェクが、チャイコフスキーの交響曲第1番と、ボロディンの交響曲第2番を録音したアルバム。
    まず選曲が良い!
    いずれもスラヴの香りのする、傑作交響曲だ。
    スメターチェクの音源の中でも珍しいのではないかと思うが、両曲とも非常に出来が良い。
    プラハ交響楽団とのチャイコフスキーは全体的にやや速いテンポでキビキビと進んでく。
    プラハ交響楽団という正直、上手いのかそうじゃないのか分からないオケから、素朴で美しいサウンドを出させたのはスメターチェクの手腕による所が大きいだろう。
    チェコ・フィルとのボロディン、これは至るところで言われていますが、名演奏!
    力強さと推進力を感じさせる、1楽章や4楽章は名演奏と言われるに相応しい出来ではないでしょうか。
    オケのサウンドも大変に美しい。
    正統的ながらも時に大胆、そしてチェコのオケからスラヴの響きを引き出したこの演奏、興味があるなら是非とも入手困難になる前に手に入れる事をおすすめします。
    音質は年代を考えれば、おかしくはないのではないでしょうか。

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     2015/11/21

    1.スペイン奇想曲(リムスキー=コルサコフ)
    2.だったん人の踊り(ボロディン)
    3.ハンガリー狂詩曲第2番(リスト)
    4.ハンガリー狂詩曲第6番(リスト)
    5.モルダウ(スメタナ)
    以上の5曲が収録されている。
    指揮は、スペイン奇想曲が、ロベルト・スタンコフスキー、それ以外はアンドリュー・モグレリアである。
    オーケストラは全曲、フィルハーモニア・カッソヴィア。
    このフィルハーモニア・カッソヴィアという団体、スロヴァキア国立フィルの変名とも、スロヴァキアの既存の団体からなる臨時オーケストラとも言われるが、Amadisの主力として多数の録音を残している団体。
    演奏の出来は様々だが総じて、あまり上手くない。
    この盤でもスペイン奇想曲は、全体的にテンポが遅く、縦ノリでダレた音楽な上、技術もイマイチという、かなり酷い演奏である。
    かと思えば、モグレリアのタクトになるとアンサンブルはマシになる上に、リストではまるで別のオケにでもなったかのように充実したサウンドを鳴らしているし、スメタナはオーソドックスながらも随所に作曲家への共感を感じさせながら盛り上げていく好演である。
    なかなか人におすすめし難い一枚だが、マルチバイのお供にでもどうだろうか。
    尚、裏ジャケのスペイン奇想曲の演奏タイムはかなりいい加減。
    録音は1990年代初頭のナクソスのスロヴァキア録音とエンジニアが同じなので、音質も同じ、めちゃくちゃ優秀とはいかないが、問題なく聴けるだろう。

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     2015/11/16

    スペインの行進曲を集めたCDです。
    スペインの行進曲と言えばパソドプレ(このCDに収録されたエル・アバニコが有名)が知られていますが、この盤はスペインの軍楽行進曲を中心に集めた内容となっています。
    スペインのお隣、フランスから影響を受けたトランペットのファンファーレがリードし、長調と短調を使い分け、聴けばスペインと分かるような作品が多数収録されています。
    演奏はスペイン空軍軍楽隊。
    指揮者の記載はありません。
    どうも録音はそれなりに古いようで、デジタル・リマスターを謳っている物の、音質はあまり良くありません。
    また編集も雑な所があり、最後の曲では演奏の終わりで残響も考えず切られるという、かなりいい加減な作りです。
    またその上、楽曲解説、作曲家の記載はなしという手抜きなライナー。
    しかしそれを差し置いても、情熱的で、キレが良く、推進力に満ち溢れたスペイン空軍軍楽隊の演奏は見事な物。
    このCDは、まさにバンドを聴くためのCDと言えるでしょう。
    尚、R盤仕様です。

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     2015/11/14

    この盤に収録されたヴィートリスはイヴァノフス等共にラトヴィアを代表するクラシック作曲家。
    イヴァノフスより前の世代で、ロシアに音楽を学んだラトヴィア・クラシックの第1世代と言って良いだろう。
    この手の作曲家にありがちな、簡単に聴ける音盤がないという、寂しい状況であるが、ほぼ唯一と思われるこの作品集を聴く限り、どれもが巧みな管弦楽法と、民謡を使う等、作品の質はどれもが安定している。
    唯一と思われるのがこれと言った口ずさみたくなるような、強い印象的なメロディーが出てこない事だろうか。
    ドミトリー・ヤブロンスキー指揮、ラトヴィア国立交響楽団の演奏。
    このコンビは他に、イヴァノフスの交響曲をマルコポーロに入れているのですが、それは雑な印象のある演奏なのに対し、この盤は比較的丁寧に演奏されており、オケもなっている(管が上手い)のでほぼこれしか作品集がない現在、最も良い演奏と言えるのではないでしょうか。
    録音もナクソス品質、問題ありません。

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     2015/11/12

    このCDは、カリム・グレイ大尉指揮、イギリス陸軍スコットランド師団低地軍楽隊の演奏で収録されたCD。
    この団体は1994年の軍楽隊再編のさい、スコットランドの幾つかの軍楽隊を統合して出来た新しいバンドで、グレイ大尉は1997年に指揮者に就任したとの事。
    アトランタ・オリンピックで使われた作品やクラシックからの編曲を初めとした小品、またスコットランドの軍楽隊ならではのバグパイプ隊の参加、この盤ではスコットランド師団第1ハイランダース・バグパイプ&ドラムスが参加して色を添えている。
    意外と良いのが行進曲、重心の低いブリテッシュ・サウンドによるウェリントン、ミッシェル将軍等なかなか良い!
    また本場の軍楽隊によるホルストの吹奏楽のための組曲第2番の収録も嬉しい。
    民謡を多用したこの作品、プレイヤーのソロも楽しめるし、オーソドックスながらも丁寧に吹いているので参考にもなるのではないか。
    録音は適度な残響があり十分。

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     2015/11/10

    かつてイギリス海兵隊軍楽隊の中でも、ポーツマス、プリマスの軍楽隊と共にロイヤル・マリーン・バンドの中心的な役割を果たした、イギリス海兵隊音楽学校軍楽隊、録音も多いのですが、その中からEMIに録音された、ヴィヴィアン・ダン中佐と、ポール・ネヴィル中佐時代の音源を編集した物が、このCDです。
    録音年は1959〜1977年と幅広い物の、意外と聴きやすい上、今の録音よりも良いと思う所も多々あります。
    録音時期はまさに黄金時代と言われた時期と重なりますので、最初から最後まで名演が繰り広げられます。
    ダン中佐の指揮は、メリハリがハッキリとつき、歯切れも良いのが特徴です。
    また艶のあるユーフォニアムの音色も印象的で、これらが合わさった『ボギー大佐』は、同曲の中でも白眉の出来と言っても良いでしょう。
    ネヴィル中佐の時代の録音は復刻が珍しく、この盤では行進曲中心のダン中佐に比べて、ポピュラー曲中心、技量もダン時代に比べて幾分か上がり、やや洗練された感もありますが、『オン・ザ・スクエア』のように熱ぽっい演奏も繰り広げています。
    解説書には曲目のみと、廉価盤らしく簡素な作りなのが残念ですが、お勧めの一枚です。

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     2015/11/09

    ダグラス・ロバートソン大尉指揮、イギリス近衛ブルース&ロイヤルズ連隊軍楽隊の演奏で収録されたこのCDは、タイトル通り、コンサート・ピースを集めた物。
    スパークのジュビリー序曲のような元々吹奏楽で演奏される事を想定した曲や、映画音楽の編曲、クラシックの名曲からの編曲、ブルース&ロイヤルズに関連する儀礼曲や行進曲と言った曲が収録されている。
    収録曲の大半は日本でも知られた作品であり、耳なじみも良い。
    演奏のほうもさすが近衛騎兵隊の軍楽隊だけあって、上手く、633爆撃隊のように疾走感溢れる名演も聴かせてくれる。
    2002年頃の録音のようであり、音質は悪くない物の、基準となる音量が小さく、こじんまりとしてきこえてくるのは大変惜しい。

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     2015/11/08

    このCDはE.P.ウェアリング大尉指揮、イギリス王立海兵隊協会コンサート軍楽隊の演奏によって録音された音源で、主にイギリス海兵隊の行進曲や式典曲を集めた内容となっています。
    バンドは元海兵隊軍楽隊の隊員からなる一種のOBバンドのようで、この盤には在任中良く演奏したであろう曲が沢山…
    それだけに多少の技量の難はあれど、曲の隅々まで知り得た、まさに本場の中の本場というべき演奏を聴かせてくれます。
    これは、アルフォードやダンの作品を聴けば分かるのではないでしょうか。
    収録曲はイギリス軍楽ファンには定番とも言える内容で目新しい物はなく、おすすめとまではいきませんが、少しでも興味があるなら所有しておいても良いのではないでしょうか。
    録音、音質良好。

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     2015/11/03

    このCDは、ホルスト・エッガー指揮、ザルツブルク・ライナー音楽隊の演奏で収録されたCDで、オーストリアの行進曲と帰営譜を収録したCDです。
    前半は行進曲が収録されており、オーストリアの行進曲では比較的知られた作品から、わりと珍しい作品まで収録されています。
    後半はオーストリアの帰営譜で、ドイツ軍の大帰営譜の録音はいくつかありますがオーストリアの帰営譜の録音は珍しく、このCDの目玉の1つです。
    演奏はオーストリアの吹奏楽の特徴が良く出ており、鮮明な録音も手伝いなかなか良い演奏です。

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     2015/10/31

    ヴェロニカ・キンチェシュが、ウィンナ・オペレッタの名作を中心にオペレッタのアリア等を歌った物です。
    伴奏のオケは、ハンガリー放送交響楽団、ブダペストMAV交響楽団(3曲だけ)。
    一曲だけドイツ語歌唱ですが、他はハンガリー語による歌唱です。
    こういうオケの伴奏の歌物は歌手が良くても、オケがイマイチで魅力が半減というのがありますが、この盤は、キンチェシュの伸びやかな歌声と、ハンガリー放送響&ブダペストMAV響の見事な伴奏の双方の競演が聴き所。
    全体的にハンガリーをテーマにした作品は、演奏家も理解し易いのか熱のこもった良い演奏、特に冒頭のマリツァ伯爵夫人はキンチェシュのドラマティックな歌とオーケストラの熱い演奏が見事にマッチしています。
    レハール『メリーウィドウ』ヨハン・シュトラウス『こうもり』ツェラー『小鳥売り』等の有名曲に加え、オッフェンバック『ため息橋』『市場の女将たち』プランケット『コルヌヴィルの鐘』フスカ『黄金の花』『マリア中尉』等々、珍しい作品も収録されています。
    音質は曲によって多少差があり。
    いずれもADDと古い録音のようで、大半がハンガリー放送によってレコーディングされています。

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     2015/10/30

    旧ソ連の作曲家、カバレフスキーの管弦楽曲を集めたCDが、この盤である。
    アナトリー・ラプノフ指揮する、ベラルーシ放送交響楽団の演奏で1990年代半ば頃に録音された物。
    元は他のレーベルで発売後、廃盤になった後、デロスから再発売となった音源。
    収録曲はカバレフスキーの作風である、分かりやすさが最も良く出た作品であり、カバレフスキーの管弦楽曲集としては比較的知られた作品で、他にも音源がある曲ばかりだが、このラプノフ盤、ロシア系の演奏家らしいダイナミックなスケールとスピード感のある躍動的な演奏で、収録曲の中では今現在最もおすすめ出来る演奏。(ちなみに爆演タイプではない)
    オケの知名度は高いとは言えないが、ここでの技術力はなかなかのハイレベル、金管に時折、ロシアオケ(ベラルーシだけど)らしい咆哮が聴けるのは、ロシア音楽好きなら嬉しい所。
    録音、音質は共に良好。

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     2015/10/29

    RPOコレクション・シリーズの一枚で、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番、第27番を収録したCD。
    イボール(アイヴァー)・ボルトンの指揮、マリアクララ・モネッティのピアノ、オケは勿論ロイヤル・フィルで、指揮者、ピアニスト共に聞いた事ない人物であったが、モネッティはイタリア出身、ボルトンはイギリス出身で、モーツァルトテウム管弦楽団の指揮者を務めた人物なのだそう。
    このRPOコレクションの中でモーツァルトのコンチェルト物はいくつかあるが本盤は特におすすめ。
    オーケストラの語らせ方が上手く、実はこうだったのかと思う所が沢山。
    ボルトンという指揮者、なかなかやるようです。
    それに比べればピアノは普通というか、こじんまりとした部分もありますが、こちらも綺麗にまとめあげられています。
    収録曲はいくつ物音源が出回っており、名盤も多数ありますが、一通りこれらを聴いてきた人はぜひこの盤も聴いて欲しい好演でした。
    何より値段が安いのでまとめ買いのお供にでも。

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