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Review List of てつ 

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     2014/02/23

    カーゾンを聞きたくて購入。4番が深い。まずカーゾンが響きをコントロールしようとしている意思が伝わる。芯のある音に綺麗に和音が乗る。かといって緩いことはなく、この曲は構造がしっかりしていることを教えてくれる。冒頭はふわっと始まるが、やがて音と構造が明確になる。その推移を聞くのがたまらない。そういった構造への橋渡しをするのがクーベリック。冒頭のオーケストラ部分では内声をしっかり響かせ、いきなり他とは違う音を作り出す。ヴィオラの響きが印象的。全曲を通じ、カーゾンの芯のある音とクーベリックの深い響きがマッチした名演。皇帝も同様の傾向だが、いかんせんライバルも充実しているので・・・。WBA王者ルービンシュタインとWBC王者カーゾンの統一戦をしたら、2-1でWBA王者の僅差判定というところか。

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  • 1 people agree with this review
     2013/12/08

    確かに悪くない。ファーストチョイスにはこれかも。ということは、この全集を聞くとシューマンの交響曲にに何を求めるのかという質問をシノーポリに突きつけられます。彼はあえて最大公約数を狙ったのです。全てSKDという稀代の楽器を前に、音響も構造も良い意味の中庸を狙ったのです。ブラインドテストしたら、絶対にシノーポリとはわからないのではないでしょうか。これを聞けば、クレンペラーやカラヤンやバーンスタインやセルやサヴァリッシュやチェリビダッケや、ジンマンまで、他の指揮者の意図するものを解らせてくれる、そういう演奏だと私は思います。指摘しておきたいのは2番の最後の小節のティンパニをスコアどおりに演奏しているのはこのシノーポリくらいです。公約数といいながらも透徹している。だからこそシノーポリは他と違うのです。

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  • 7 people agree with this review
     2013/09/22

    このセットを聞けばわかるのですが、チェリには遅い作曲家と普通のテンポの作曲家がいます。チャイコフスキーは遅いですがプロコフィエフは普通です。何故そうなのか。聞き込めばメッセージが伝わってきます。チャイコフスキーはメロディーと和音の作曲家、プロコフィエフはリズムと構造の作曲家。だからテンポが違うと私は思います。今回のセット全体でも同じ傾向です。シューベルトやロッシーニやベルリオーズも遅くない。本当にチェリビダッケには教えられます。テンポが遅いのは、それでなければいけない必然があるから。私だって全て遅い訳じゃない。そのあたり聞いてくださいね、とチェリは穏やかに語りかけています。私はこのセットならショスタコーヴィッチとプロコフィエフという同年代ライバルが両方素晴らしいことに感服しました。

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     2013/09/15

    のだめさんに触発されたので小生もレヴューさせていただく。小生も2番がシューマンの交響曲では最高傑作と思う。カラヤンの2番は先ず第一楽章がすごい。特に展開部の終盤から再現部、コーダと抉った迫力が聞ける。特にフォーグラー(と勝手に思う)ティンパニは鳥肌もの。第二楽章も同じテンションで嬉しくなる。第三楽章もじっくり歌いこむし、いつものレガートが好ましく響く。でも・・第四楽章はやはり流しすぎか。クレンペラーやチェリを聞くとあまりにも表面的と言わざるを得ない。ああ、本当に惜しい。第四楽章は自由な中に総決算している物凄い楽章なのに。やはりカラヤンには構成美を求めるのではなく、瞬間美を求めるのだなと再度認識した次第。

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  • 1 people agree with this review
     2013/05/26

    7番もすごいが、田園もすごい。晩年のヨッフムのよさが満載。しっかりした構成ながら、揺らぎを出し、スコアをしっかり読んでいるから聞いているほうも発見が多い。加えて曲に対する愛情この上ないので心が満たされる。ベームもケーゲルもそしてヨッフムも日本でこれだけの田園を奏でてくれた。この曲は奥が深いと思い知らされる演奏。今は廃盤ですが、もし再発したら絶対入手を勧めます。

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  • 4 people agree with this review
     2013/03/02

    クリュイタンスの日本ライブは持っているから、今回のセールではこれを買ってみるかな・・という程度の動機で購入しましたが、大正解!幻想は冒頭から「いい演奏」ということがわかります。何が良いかというと、まず記念すべき演奏会ですから当然気合が乗っていて、ダイナミック。ティンパニも第一楽章から全開。427小節以降をこんなに鳴らすなんて嬉しくなります。ということで全曲に亘り高テンションの白熱演奏。幻想というのは青年の妄想ですからこのテンションが正しいのか・・と納得。強弱・テンポの幅も広く、パリ管もよくついていくな、と感心しました。「海」も繊細さと熱気のコントラストが凄い演奏です。このような演奏こそが後世に残すべき演奏であり、一期一会の記録と思います。録音もダイナミックレンジが広いのに良く収まっていると思います。

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  • 11 people agree with this review
     2013/01/27

    これは素晴らしい!何が素晴らしいかというと4つある。まず技術が高い。ラズモフスキー1番の第1楽章のレガートとスタッカートの弾き分けを聞けばわかるはず。これだけ細部までしっかり演奏していることは凄い。他の世評に高い演奏は皆レガートで細部の表現をごまかしているとすら思えてくる。次にエモーショナルである。ベートーヴェン特有の刻みにこれだけ躍動感を与えた演奏は聞いたことがない。一つ一つの音に込められた感情こそがベートーヴェンだと主張してくる。3つ目は4つの楽器のバランスが理想的と言って良い。ハープの例の部分を聞けば、このバランスで鳴って欲しかった、と心底納得できると思う。主張するべき部分、引くべき部分、全てが綿密に計算されているが、決して「やりすぎ」ではない。そして最後に全曲に亘りこれら全ての美点が継続し、曲によるムラがない。この演奏はファーストチョイスではなく、様々な演奏を聞いた後に巡り会えると、その価値が増すと思う。小生はズスケを愛聴していたが、息子の代が先代を抜き去ってくれた。それは本当に幸福なことだ、と、心から思う。

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  • 4 people agree with this review
     2012/07/05

    チェリが楽章最後のフォルテ和音を少し「抜く」ことは知っていましたが、どうしてそうするのか、グレートの第一楽章の最後の和音でわかりました。これ以上ない調和。完全な音のバランス。その結果響く音の美しさ。私はこの和音を聞くだけで涙が出ました。完璧なCのトニック。オーケストラからはこういう音がでるのですね。おそらくすべての曲でチェリはこういう音が出したかったのです。だから「抜いて」完全な音のバランスを目指したのでしょう。でも、グレートのような音は他では出ていないと思います。それだけ難しいことだったのでしょう。これだけのこだわりがある演奏です。素晴らしい「音」の連続です。リズムは犠牲になりますが私はこれらの演奏が本当に好きです。

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  • 9 people agree with this review
     2011/11/04

    ワルターのモーツァルト、クラシックレコードの世界でevergreenの存在。改めて聞きなおして、そのコケティシュな響きと温かみのある世界に聞き惚れました。特にハフナーとリンツが最高。最近毎日聞いていますが、これを聞くと周りの全てに感謝したくなります。一方ジュピターでは(小生にとって)ワルターの温かみが曲の性格とマッチせず、温かさが曲の輪郭をぼやかせるような気がします。ですからコーダでホルンに動機を吹かせるしかなくなってくるわけです。しかし、ジュピターに構造美を求めるなら他を聞けば良いだけのこと。ここはワルターの世界にどっぷり浸かりましょう。なお、原音に近づいたからどうかわかりませんが、録音状態は良好、木管がクッキリし、低弦はゴリゴリ鳴ります。ただし小生の買ったロットではジュピターの終楽章で音が割れているのが残念です。

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     2010/11/23

    昨年の演奏会を聞いて、ミンコフスキの演奏はチャーミングだと知った。ハイドンがチャーミングだったなんて思いもよらなかった。この演奏はびっくりの第二楽章とかドラムロ−ルの冒頭とかが強調されるかもしれないが、本質は微妙なニュアンスを生かしハイドンの生命を浮き彫りにした稀有な演奏である。演奏会では繰り返しを省略しており、あの微妙なニュアンスが繰り返し聞けない、とガッカリしたが、このディスクではしっかり繰り返ししていて心底安心した。

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  • 9 people agree with this review
     2010/11/13

    デミジェンコも素晴らしいのですが、やはりキーシンは格が違う。ショパンの全てがキーシンによって蘇るというような演奏を繰り広げます。これだけの演奏をすれば誰にも凄さは伝わり、オーケストラの最後の和音が終わる前に観客の拍手が始まると言う素晴らしいドキュメントでもあります。このDVDで唯一残念なのは当日のキーシンのアンコールが全て収録されていないこと。実際は革命の後に、あのop.64-2の嬰ハ短調のワルツが演奏されたのですがこれが絶品で・・。とは言え、ショパンイヤーを飾る素晴らしいDVDであることは疑いもありません。

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  • 7 people agree with this review
     2010/10/16

    このディスクはギレリスの奥深い表現を聞くものです。「鋼鉄の・・」なんて嘘でしょう。29番を聞けば明白ですが、ギレリスは全て自家薬籠中の物にしています。力を入れれば良いとは限らない。一音一音に深遠な世界を見せているのです。聞くことのできる音と、その背景にある音・・両方聞けるかどうかを我々が試されているのではないでしょうか。

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  • 3 people agree with this review
     2010/10/02

    小生も各位の意見に同意。25,26日両方実演聞きましたが、圧倒的に26日のほうが良かったのは事実です。25日は少々息詰まっていました。マエストロの指示を守ろうとするが故に、スケールが小さくなっていたと思います。しかし25日が凡演かというと、それも違います。この巨大な交響曲であっても重要なのは細部ということをマエストロは教えてくれます。それに読売日響が全身全霊をもって応えようとした記録に間違いはありません。

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  • 4 people agree with this review
     2010/07/24

    小生はベートーヴェンの後期はズスケを愛聴しており、ラサールはどうもガチガチのイメージがあって未聴でした。今回リーズナブルになったので購入しましたが・・op.127は少々堅く「ラサールってやっぱりガチ」と思っていたら、op.130でイメージ一変!。エステ荘の噴水さん指摘のとおり肩の力を抜きつつも押さえどころはしっかり、という大人のベートーヴェンが展開されており脱帽。また大フーガはもっとスゴイ。この難曲が楽しく聞こえる演奏でした。よく聞きこむと全てに亘り音色を細かく使い分けながらも全体の構成を押さえている、という素晴らしい演奏です。どうしてこれほどデュナミークに拘りながら、全体の構成感を出せるのでしょうか。ラサールは例の新ウィ−ン学派の録音の際、全て自ら写譜したという伝説がありますが、このベートーヴェンもそれに近い研鑽があったのでしょう。しかし、何よりも称賛されるべきは、研鑽を極めれば力が抜けて、「自然体」の演奏ができるということを教えてくれたことなのではないでしょうか。

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     2010/06/24

    ヨッフムの晩年は、ブルックナーでわかるとおり良い演奏だから他も聞いてみるか・・という位の感覚で購入したが・・途轍もない演奏だった。全曲に亘りヨッフムの意図が透徹された人智を越えるような演奏である。この曲の対位法の全てが立体的に構築され、弱音部分は羽のような優しさで音色を変える。小生はカラヤンやクライバー(この二人を同列にするな、と言う批判は甘んじて受けます)のようなスピード系を好んでいたが、スピ−ド系はベートーヴェン第7交響曲の本質を失う、ということをヨッフムの演奏で思い知った。例えばベートーヴェンが技法を駆使した第4楽章のコーダをこの演奏で聞けばわかって頂けると思う。第4楽章の83小節でホルンが飛び出すくらいが玉に瑕だが、この演奏は日本でのライヴである。ライヴでこれだけ徹底できるとは・・。ベト7はこの演奏ほど「立体的な知の徹底と暖かさである情」の両立は小生の知る限り「ない」。この曲に限ればヴァントやチェリ以上である。まだ入手できるのであれば強く入手をお勧めする。

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