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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2011/07/25

    こうしてHMVの指揮者別のCDカタログ画面を見ていると小澤征爾の指揮盤には曲は限られてはいるもののマーラー作品が現時点では数では上位の位置を占めており何がこの状況に至らしめているのかなぁと自問しております。例えば交響曲第1番「巨人」をチェックして見ますと手元資料から今まで三度録音しております・・・即ち本盤1977年BSOを振った演奏(演奏タイム@15’48A5’53・・・これが「花の章」でこの楽章のみ1984年録音B7’31C11’11D19’53)、同じくBSOを振った1987年盤(タイム@15’58A7’29B10’35C20’01)そしてサイトウキネンOとの2008年ライブ盤(タイム@15’22A7’42B10’28C20’46・・・拍手込み)と言った具合で偶然かほぼ十年周期の収録となっております(タイム的には他指揮者とそんなに違いはないようです)。さて、本盤演奏から感じた事を申しますとこの曲はマーラー作品中一番分り易い面・・・タイトルがジャン・パウルの小説「巨人」から来たという事より最終楽章の堂々たる運びのイメージやタイタンではなくジャイアンツから来る身近な「巨人」イメージで特に日本では親しまれている様です・・・もありますが作曲当初あった第2楽章「花の章」が付いている事が特徴であります。この「花の章」は多分に歌謡的な美しさに満ちた曲で他の楽章と共に小澤(当時42歳と若かったですね)の実にさっぱりした肌合いのアプローチが得てして強調されるユダヤ的アプローチとは別路線的のそれも聴き飽きしないある種「普遍的」なフィーリングがひょつとしたら先の自問への自答になりそうです。第1楽章の後段、詰め寄る様な管楽器とティンパニーでの起承転結は見事です。第3楽章の濁りの無い処も特徴的だし少しゆっくり目の第4楽章から阿鼻叫喚を想起する最終楽章のスタートも効果的です、最後の詰めは勢いがありながらよく整理されすっきりしています。この曲に必要な「若さ」も適当な素晴らしい演奏と思いました。後年録った「花の章」が挿入されているのが気持ち的には一貫性から少しひっかかりはしました。ベーム/F=ディスカーウによる1963年収録のリュッケルト歌曲の方は聴いておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/24

    こうしてHMVの指揮者別のCDカタログ画面を見ていると小澤征爾の指揮盤にはマーラー作品が現時点では数では上位の位置を占めており何がこの状況に至らしめているのかなぁと自問しております。例えば交響曲第1番「巨人」をチェックして見ますと手元資料から今まで三度録音しております・・・即ち本盤1977年BSOを振った演奏(演奏タイム@15’48A5’53・・・これが「花の章」でこの楽章のみ1984年録音B7’31C11’11D19’53)、同じくBSOを振った1987年盤(タイム@15’58A7’29B10’35C20’01)そしてサイトウキネンOとの2008年ライブ盤(タイム@15’22A7’42B10’28C20’46・・・拍手込み)と言った具合で偶然かほぼ十年周期の収録となっております(タイム的には他指揮者とそんなに違いはないようです)。さて、本盤演奏から感じた事を申しますとこの曲はマーラー作品中一番分り易い面・・・タイトルがジャン・パウルの小説「巨人」から来たという事より最終楽章の堂々たる運びのイメージやタイタンではなくジャイアンツから来る身近な「巨人」イメージで特に日本では親しまれている様です・・・もありますが作曲当初あった第2楽章「花の章」が付いている事が特徴であります。この「花の章」は多分に歌謡的な美しさに満ちた曲で他の楽章と共に小澤(当時42歳と若かったですね)の実にさっぱりした肌合いのアプローチが得てして強調されるユダヤ的アプローチとは別路線的のそれも聴き飽きしないある種「普遍的」なフィーリングがひょつとしたら先の自問への自答になりそうです。第1楽章の後段、詰め寄る様な管楽器とティンパニーでの起承転結は見事です。第3楽章の濁りの無い処も特徴的だし少しゆっくり目の第4楽章から阿鼻叫喚を想起する最終楽章のスタートも効果的です、最後の詰めは勢いがありながらよく整理されすっきりしています。この曲に必要な「若さ」も適当な素晴らしい演奏と思いました。後年録った「花の章」が挿入されているのが気持ち的には一貫性から少しひっかかりはしました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/23

    ムターというと出だしの頃の数々のヴァイオリン協奏曲でのカラヤン/BPOとの協演盤が先ず思い出されます。比較的線の太い演奏であのカラヤン先生と対と思われる場面もあったかに記憶しておりあの一頃が懐かしくもあります。さて、本盤は「タンゴ、ソング&ダンス」というタイトルで2002年結婚したプレヴィンのピアノ伴奏の曲とベートーヴェン、モーッァルト等のVソナタ集を収録した際のL.オーキスのピアノ伴奏の曲が収められており録音年は2001〜2002年、彼女が38〜39歳の頃であります。私の聴いた本演奏ジャケット解説書にはインタビュー形式で二人の曲への考え方等が載っており興味深く読めました。何と言ってもタイトルにあるプレヴィンから彼女に捧げられた「タンゴ、ソング&ダンス」(演奏タイム@5’08A5’03B5’23)がお二人の甘〜い時代を反映しての記録であり(プレヴィンは録音当時71歳頃)曲自体もプレヴィンの多才ぶりが窺える分り易い曲でした(勿論私はこの曲を初めて本盤で聴いたわけですが)・・・後年離婚しているのですから人生の行く末の儚さ、危うさをも物語っている様です。演奏自体は他演奏と比較しようがないのですが実に遊び心を伴う自在なもので音楽の根本たる楽しさを満喫出来ます。ガーシュインの「サマー・タイム」に始まる四曲(トータルタイム14’20)は彼女のヴァイオリンも見事ですがプレヴィンのジャズセンス溢れる伴奏は彼の生地からのものでしょう。ポピュラーなハンガリー舞曲やクライスラー作品の各三曲は聴きながらフォロー出来るだけムターのセンスの発揮し処を把握し易かっです。オーキスの伴奏はフォーレのVソナタ第1番(タイム@9’32A6’31B3’43C5’37)でも流石前述のVソナタで息の合った如く手堅いものであります。年月は流れ本盤録音時からもう十年・・・。皆んな変わって行きますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2011/07/22

    本盤は現在販売されていませんが同演奏盤が別にありますので参考までに書き込みさせていただきます。マーラーの交響曲第4番は何となく魑魅魍魎的なイメージの強い彼の交響曲集の中で(たとえそれが表面的であっても)比較的明るく私にとっても一番とっつき易く親しみ易い交響曲です。クーベリックの1968年BRSOを振ってのこの録音盤もクーベリック54歳という充実期の頃でもあり又クーベリックのレパートリーの重要な位置を占めている為もあってその親しみ易さを表出した演奏となっています。演奏タイムとしては@15’47A9’04B18’47C8’01とやや全体テンポが速い運びとなっておりそれだけ少し軽々しくなった部分もあります。そう、もう少しこの曲の裏にある陰影を聴き取れたらなぁとは思いました。第4楽章で第2及び3交響曲でも使われた「子供の不思議な角笛」からの歌詞で天上の喜びを歌っているソプラノのE..モリソン(録音当時44歳とややお年をめしてはいます・・・)も素直な感じです。この楽章は変化激しい前の楽章に対する如く(時折第1楽章の鈴が入ったシャンシャンリズムが入りはしますが)比較的平穏な運びで〆の次第に穏やかに遠のいて行く有様がポイントでもありますね。戻って第1楽章クーベリックはやや軽めなタッチで(その鈴の入ったシャンシャンリズムも含めて)テンポも速め。第二テーマはふくよかに展開しますが一貫した印象は少し前のめり気味で次々進み余裕が欲しいとは思いました。マァ歓喜テーマだから元気あるのも良いかなとも・・・この辺り迷いますね。ホルン出だしの第2楽章は一音調子を上積みしたソロヴァイオリンの不気味さが特徴です。時折挟まれるピツカートの鋭さがきついですね。短調基調の楽章なのですが全体色彩感は平和なイメージに収斂して行きます。第3楽章も後段一時阿鼻叫喚の底を這えずりますが全体平安そのものでオーボエ他の管楽器の奏でるメロディからの大きな変奏方式の楽章でクーベリックはだらけさせません。こうして聴くとあくまで好みとしてはもう少し糊代もあっても良かったのではとは思いましたが素晴らしい演奏には違いありません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/21

    本盤は現在販売されていませんが同演奏盤が別にありますので参考までに書き込みさせていただきます。マーラーの交響曲第4番は何となく魑魅魍魎的なイメージの強い彼の交響曲集の中で(たとえそれが表面的であっても)比較的明るく私にとっても一番とっつき易く親しみ易い交響曲です。クーベリックの1968年BRSOを振ってのこの録音盤もクーベリック54歳という充実期の頃でもあり又クーベリックのレパートリーの重要な位置を占めている為もあってその親しみ易さを表出した演奏となっています。演奏タイムとしては@15’47A9’04B18’47C8’01とやや全体テンポが速い運びとなっておりそれだけ少し軽々しくなった部分もあります。そう、もう少しこの曲の裏にある陰影を聴き取れたらなぁとは思いました。第4楽章で第2及び3交響曲でも使われた「子供の不思議な角笛」からの歌詞で天上の喜びを歌っているソプラノのE..モリソン(録音当時44歳とややお年をめしてはいます・・・)も素直な感じです。この楽章は変化激しい前の楽章に対する如く(時折第1楽章の鈴が入ったシャンシャンリズムが入りはしますが)比較的平穏な運びで〆の次第に穏やかに遠のいて行く有様がポイントでもありますね。戻って第1楽章クーベリックはやや軽めなタッチで(その鈴の入ったシャンシャンリズムも含めて)テンポも速め。第二テーマはふくよかに展開しますが一貫した印象は少し前のめり気味で次々進み余裕が欲しいとは思いました。マァ歓喜テーマだから元気あるのも良いかなとも・・・この辺り迷いますね。ホルン出だしの第2楽章は一音調子を上積みしたソロヴァイオリンの不気味さが特徴です。時折挟まれるピツカートの鋭さがきついですね。短調基調の楽章なのですが全体色彩感は平和なイメージに収斂して行きます。第3楽章も後段一時阿鼻叫喚の底を這えずりますが全体平安そのものでオーボエ他の管楽器の奏でるメロディからの大きな変奏方式の楽章でクーベリックはだらけさせません。こうして聴くとあくまで好みとしてはもう少し糊代もあっても良かったのではとは思いましたが素晴らしい演奏には違いありません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/20

    本盤は現在販売されていませんが同演奏盤が別にありますので参考までに書き込みさせていただきます。マーラーの交響曲第4番は何となく魑魅魍魎的なイメージの強い彼の交響曲集の中で(たとえそれが表面的であっても)比較的明るく私にとっても一番とっつき易く親しみ易い交響曲です。クーベリックの1968年BRSOを振ってのこの録音盤もクーベリック54歳という充実期の頃でもあり又クーベリックのレパートリーの重要な位置を占めている為もあってその親しみ易さを表出した演奏となっています。演奏タイムとしては@15’47A9’04B18’47C8’01とやや全体テンポが速い運びとなっておりそれだけ少し軽々しくなった部分もあります。そう、もう少しこの曲の裏にある陰影を聴き取れたらなぁとは思いました。第4楽章で第2及び3交響曲でも使われた「子供の不思議な角笛」からの歌詞で天上の喜びを歌っているソプラノのE..モリソン(録音当時44歳とややお年をめしてはいます・・・)も素直な感じです。この楽章は変化激しい前の楽章に対する如く(時折第1楽章の鈴が入ったシャンシャンリズムが入りはしますが)比較的平穏な運びで〆の次第に穏やかに遠のいて行く有様がポイントでもありますね。戻って第1楽章クーベリックはやや軽めなタッチで(その鈴の入ったシャンシャンリズムも含めて)テンポも速め。第二テーマはふくよかに展開しますが一貫した印象は少し前のめり気味で次々進み余裕が欲しいとは思いました。マァ歓喜テーマだから元気あるのも良いかなとも・・・この辺り迷いますね。ホルン出だしの第2楽章は一音調子を上積みしたソロヴァイオリンの不気味さが特徴です。時折挟まれるピツカートの鋭さがきついですね。短調基調の楽章なのですが全体色彩感は平和なイメージに収斂して行きます。第3楽章も後段一時阿鼻叫喚の底を這えずりますが全体平安そのものでオーボエ他の管楽器の奏でるメロディからの大きな変奏方式の楽章でクーベリックはだらけさせません。こうして聴くとあくまで好みとしてはもう少し糊代もあっても良かったのではとは思いましたが素晴らしい演奏には違いありません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/19

    名ピアニストが指揮者に転向する過程(加齢のためにピアノ演奏技術的な限界に各人向かわざるを得ない現実問題ではあります・・・)としてピアノ協奏曲の弾き振りをするケースが多いのは周知の通りなのですが本盤では2005年ポリーニ63歳の頃にモーツァルトのピアノ協奏曲をVPOとこなしています。本盤第17番(演奏タイム@11’49A9’55B7’14)から見ますとVPOの生々しい音色は伝わっては来ますが何かまとまりに欠ける印象があります。曲自体内容的には中々大したもので深みもあるのでしょうが少し完成度に今一と勝手に私が思った処もありピアノの方もロマン性を強調してバックと歪になった感じがします。マシーンと言われたポリーニがライブ故もあって時折声らしきものを発しているのも面白いです。最終楽章では例のムクドリの囀り(魔笛のパパゲーノ・テーマに似た)テーマの変奏で進んで行きますが後段はシンフォニックな様相も呈します。この辺りも指揮に不慣れなのかライブの為なのかビシッと決まらないのは残念です。第21番(タイム@13’55A7’00B6’51)でのカデンツァはイタリア現代作曲家の物を採用しているらしいですね。ポリーニは2007年にもモーツァルトのピアノ協奏曲(No12&24)を弾き振りし第24番カデンツァでも先の現代作曲家分を採用しております。マァ競争激しいこの弾き振り世界でどういう方向性を目指すのでしょうか?要は私にはスタンスがもうひとつ不徹底な感じのする本盤演奏でありました・・・関係ないけれども、なでしこJAPANの優勝「結果」出しと無意識に比べてしまいました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/18

    本盤交響曲全集はもう販売していないとの事ですが以前2008/11にレビューをメモし、又第1番、第3番についてはカタログ番号BVCC37610にも2010/2にレビューを書き込みましたので出来るだけ重複しない様にHMVレビューでも一番評判高い第4番について感じた事を追記させていただきます。なお、私は第1〜3番盤と第4番番と別々の物で聴いておりました。1912年生まれだったというからこの交響曲集の第4番をライブ録音した1997年、ヴァントはすでに85歳であったのですが直截な彼のスタンスは些かも衰えは見せておりません。演奏タイムとしては@12’49A11’38B6’30C9’58と決して短いとまでは言えないですがぎっちり中身の詰まった感じであります。第1楽章は初めテンポが速いとか感じるのですがその愛想ない処と男性的な処が丁度マッチしています。当然後段の詰めでもう少し芝居気が欲しくも思わないではありませんがその厳しく積み上げていく迫力はそんなものでは追いつかないようです。やや強めのホルン出だしの第2楽章はともすれば晦渋さ・枯淡さを求めがちなのですがヴァントの切り口は様子が異なり比較的力強く分り易いのです。じっくりアプローチしていても回りくどくなく私にはこの演奏のピカ一の楽章に思えました。しかし続く第3楽章「はずみ」をつけるものの性急気味で平板に鳴りっ放しの印象を受けました。最終楽章は例の変奏方式なのですがやや早めでフルートが結構頑張っています。後段への切替の際の弦の「切れ」が今一でしたが弦のピチカートが明確に聴こえメリハリもつけられて進んで行きます。最後盛り上げて終わる感慨が残ったかどうかは微妙な処ですね。なお、他の交響曲の演奏タイムは参考情報としてメモしておきましょう。第1番1996年収録@13’27A9’31B4’55C16’56、第2番1996年収録@16’01A9’44B5’32C9’32、第3番1995年収録@12’59A8’11B6’01C9’39・・・以上であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/17

    2009年シャイー/LGHOのバックによりライプチッヒにおいてバッハのピアノ協奏曲二曲演奏にてデビューしたイラン出身の今やバッハ・プレイヤーでもあるバーラミがその後同じ伴奏バックでBWV1052〜BWV1056を新たに録音したのが本盤でバーラミが35歳頃、シャーイが57歳頃?と年齢的にも過不足ありません。シャイーは周知の通りLGHOを担当してそのレパートリーにバッハを積極的に収録も含め採り入れブランデンブルグ協奏曲、クリスマス・オラトリオ、マタイ受難曲等であるスタイルを確立しつつあり本盤ピアノ協奏曲伴奏演奏では更に現代のトレンディを反映したやや軽めでテンポ速い・・・私などオールドファンにとってはかつてのLGHOサウンドからは考えられないのが本音?・・・のが特徴です。ちなみに各曲実演奏タイムをご紹介しますとBWV1052@6’50A5’46B6’46、BWV1053@7’13A4’28B5’47、BWV1054@7’01A5’40B2’37、BWV1055@3’45A5’18B3’45、BWV1056@2’50A2’28B2’57と夫々短めとなっております。一方バーラミのピアノ・・・バーラミはバッハ弾きでもあったワイセンベルグやシフに師事したもののバッハ演奏については基本的にはテュレックというピアニストに影響を受けているらしいのですがその辺りは私は不案内であります・・・は結構バックとの軌道とは別の存在感ある感情豊かな挑発的な面も見せつつ進めております。テンポ速めの5曲、一挙の収録盤でビジネスライクさと共にやや好き嫌いの分かれる処でしょうがバッハ演奏家として注目して行きたいと思います。以前ペライアのバッハ・ピアノ協奏曲でショックを受けた私を思い出した本盤演奏でもあります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/16

    ショスタコーヴィツチとチャイコフスキーのピアノ三重奏のセット盤は往々にして今までも有り前者が音楽学者でショスタコーヴィチの理解者だったイワン・ソレルチンスキーの死を悼んで書かれたものであり、後者はチャイコフスキーがピアニスト ニコライ・ルービンシュタインの死を機会に作曲した悲劇的色あいの強いこの作曲家の数少ない室内楽曲という切り口で似通っているからなのでしょう。本盤は1998年アルゲリッチ(P当時57歳)、クレーメル(V同51歳)、マイスキー(C同50歳)と、各々もうすっかり自己スタイルが固まった頃の夫々極めて個性の強い演奏家がこれら作曲家の崇高的とも言える気持に何処まで迫っているかが聴き処で力技も含めての室内楽の緊張感は充分伝わって来ます。特に馴染み深いチャイコフスキーの方の「ある偉大な芸術家の想い出のために」に関してメモしますと演奏実タイムはトータル46’14としっかり進めている印象。ただやはり曲からだけでなく演奏自体がピアノ主導で更にその激しさに触発された弦の二人といった感じでスタートした第1楽章は「溜め」を充分作り情緒的思い入れもライブならではといった処。〆の余韻を残しつつの感じももう「大人」の演奏ですね。第2楽章以下の変奏曲部分での段々とテンションを盛り上げて行く活発な遣り取りは息詰まる場面もあり一方で互いの切り込みの中にしっかりしたピアノのリードの圧巻さを結局確認した次第です。最後最初のテーマにかえって曲は終わるのですがその後聴衆の拍手が続きます。なお、本盤演奏者は夫々別途特にチャイコフスキーの方について他の演奏者協演で(例えばマイスキー(C)はレーピン(V)、ラン・ラン(P)と2009年に)録音している事はいうまでもありません。最後のアンコール・タンゴはアルゲリッチのアルゼンチン出身に合わせた?のでしょう・・・会場の雰囲気がよく伝わっております。ショスタコーヴィッチの方(タイム@7’57A2’57B5’52C11’35)も緊迫感溢れる演奏でありました。いずれもスケール感のあるパワーフルな演奏と思います。やや見世物的ではありますが難しい事は別にして日本でのライブでもあり是非聴いておくべきオールスターによる演奏でしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2011/07/15

    昔、クーレンカンプのレコードはもっといろんな曲が出ていると記憶していたつもりでしたが現在のHMVカタログではごらんの通りでその内シベリウスVCの同演奏盤が二種出ています。1943年フルトヴェングラー/BPOのバックでそのクーレンカンプが45歳の油に乗った頃のライブ録音(フルトヴェングラーは当時57歳頃)です。タイムは@15’15A7’54B7’27。音色はさすが万全というわけには行かず歪み・不安定な箇所もありますがクーレンカンプの直向な透明的(?)アプローチでの演奏は緩急自在で次々と大波・小波で寄せる雰囲気は時代的とは分かっていても演奏芸術の醍醐味を味あわせてくれます。第1楽章(に限らないのですが)ヴァイオリンの音をちゃんと捉えている割りにはバックオーケストラのボリューム感は控えめでスタートします。ボルタメントも交えつつヴァイオリンの比較的独壇場の艶やかな演奏が一旦落ち着くとオーケストラはスピードを抑えつつ様々な様相を・・・フルトヴェングラーならではといった処・・・聴かせてくれます。この辺りはヴァイオリン/オーケストラの対照的な妙とも言えるのでしょう。第2楽章は管からスタートしたっぷり墨を含んだ筆の如くヴァイオリンは北欧の厳しさを滔々と描きます、余韻を持ったクロージングも印象的です。最終楽章は舞曲風なテーマの楽章なのですがそれをややズラシ気味に進める辺りは素晴らしいです、ただオーケストラ全奏では音色が団子状態になるのは致し方ない処なのでしょう・・・終わりは比較的ゆったりと・・・。シベリウス演奏に求め勝ちな冷たさはこの演奏にはなく又ライブ故の雑音等もありますが演奏の凄さは是非一聴してもらいたいですね。同じくシベリウスの「エン・サガ」(タイム20’01)は北欧の伝説に満ちたストーリーの曲で色々なテーマが現れては消えて行きます。混沌とした憂鬱雰囲気から嵐の様な不気味さもあるスケール感を味あわせてくれます。雑音は相変わらずではあるものの後段への興奮度を高揚させて行く有様はストーリー・テラーのフルトヴェングラーならではでしょう。大戦下の一層暗い寂寥感が窺えも致します。なお、この曲については後年1950年VPOとのライブ録音(同20’26)もあるそうです。「コリオラン」序曲(シベリウスとは別の1943年収録ライブ、タイム8’55)はややアクセントを強めに入り次第にボルテージを上げてスケール感豊かにロマンチックに・・・。緩急の凄さとやはり後段へ持って行くバックの盛り上げ方も他の演奏では聴けません。〆は「間」をポツリポツリあけて感慨深げに終わるのも素晴らしいです。この序曲にもVPOを振った1947年物(同8’31)や1951年物(同9’13)があるそうで余裕があれば又比較して聴きたいものであります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/14

    本盤で聴き物は何と言っても1945年録音(それも余り難しい事は分からないですが光学式の初のステレオ録音という事らしいです・・・)、ギーゼキング丁度50歳の時のベートーヴェン「皇帝」協奏曲です。バックはA.ローサー/GFO(BRSOの別名?)と正直余り聞いた事のないメンバー・サポートによる演奏でタイムは@19’16A7’29B9’37と他のギーゼキングの演奏同様ややサッさとしたペースの感じです。それよりもあの時代にこれだけしっかりした音を捉えたステレオ演奏が出来ていたとは技術の先行性にただ感心するのみです(ライブだから戦時の雰囲気も・・・)。そして第1楽章からがっちりと彼らしいクリアな音粒を散らばせながらのギーゼキング独特のフレージングは時にはタイムに拘わらず鷹揚さも見せてくれます。第2楽章の俗に落ちない雰囲気も自己コントロールの高さを示しています。とにかく実験であっても初期ステレオ録音盤に対する興味からの出発でも聴きたいものですね。なお、ギーゼキングの「皇帝」協奏曲演奏は他に1934年ワルター/VPO、1951年カラヤン/PHO、1955年ガリエラ/PHO、1956年カンテッリ/NYPOと夫々録音を繰り返しております。本盤もう一つの収録曲(こちらはモノラル)は1948年クーベリック/PHOとの協演で同じくベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番で演奏タイムは@12’18A9’21B9’37。優雅なスタイルでの第1楽章は全体控えめな音色なのが続く第2楽章では気のせいか持ち直します。最終楽章は割りとゆったりした余裕が印象的です。素晴らしい盤と思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/13

    昔、クーレンカンプのレコードはもっといろんな曲が出ていると記憶していたつもりでしたが現在のHMVカタログではごらんの通りでその内シベリウスVCの同演奏盤が二種出ています。1943年フルトヴェングラー/BPOのバックでそのクーレンカンプが45歳の油に乗った頃のライブ録音(フルトヴェングラーは当時57歳頃)です。タイムは@15’15A7’54B7’27。音色はさすが万全というわけには行かず歪み・不安定な箇所もありますがクーレンカンプの直向な透明的(?)アプローチでの演奏は緩急自在で次々と大波・小波で寄せる雰囲気は時代的とは分かっていても演奏芸術の醍醐味を味あわせてくれます。第1楽章(に限らないのですが)ヴァイオリンの音をちゃんと捉えている割りにはバックオーケストラのボリューム感は控えめでスタートします。ボルタメントも交えつつヴァイオリンの比較的独壇場の艶やかな演奏が一旦落ち着くとオーケストラはスピードを抑えつつ様々な様相を・・・フルトヴェングラーならではといった処・・・聴かせてくれます。この辺りはヴァイオリン/オーケストラの対照的な妙とも言えるのでしょう。第2楽章は管からスタートしたっぷり墨を含んだ筆の如くヴァイオリンは北欧の厳しさを滔々と描きます、余韻を持ったクロージングも印象的です。最終楽章は舞曲風なテーマの楽章なのですがそれをややズラシ気味に進める辺りは素晴らしいです、ただオーケストラ全奏では音色が団子状態になるのは致し方ない処なのでしょう・・・終わりは比較的ゆったりと・・・。シベリウス演奏に求め勝ちな冷たさはこの演奏にはなく又ライブ故の雑音等もありますが演奏の凄さは是非一聴してもらいたいですね。同じくシベリウスの「エン・サガ」(タイム20’01)は北欧の伝説に満ちたストーリーの曲で色々なテーマが現れては消えて行きます。混沌とした憂鬱雰囲気から嵐の様な不気味さもあるスケール感を味あわせてくれます。雑音は相変わらずではあるものの後段への興奮度を高揚させて行く有様はストーリー・テラーのフルトヴェングラーならではでしょう。大戦下の一層暗い寂寥感が窺えも致します。なお、この曲については後年1950年VPOとのライブ録音(同20’26)もあるそうです。「コリオラン」序曲(シベリウスとは別の1943年収録ライブ、タイム8’55)はややアクセントを強めに入り次第にボルテージを上げてスケール感豊かにロマンチックに・・・。緩急の凄さとやはり後段へ持って行くバックの盛り上げ方も他の演奏では聴けません。〆は「間」をポツリポツリあけて感慨深げに終わるのも素晴らしいです。この序曲にもVPOを振った1947年物(同8’31)や1951年物(同9’13)があるそうで余裕があれば又比較して聴きたいものであります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/12

    ラインスドルフはオーストリア出身の指揮者の割りには余り独墺系のイメージがついて回らず米国系のそれももう一つ派手さがない為か伴奏指揮者止まりにしか日本では扱ってこられなかった面があります。私などはケネディ追悼のモーツァルト「レクイエム」指揮者の印象も残ってはいるのですが・・・。さてその彼が1978年66歳の頃にベルリンにてベートーヴェン「合唱」をBRSO、CHKBを振っての踏み込みのキツイ演奏を繰り広げているのが本盤演奏で演奏タイムは@15’43A12’26B14’19C23’21とやや第3楽章が短い程度の感触しか持ち合わせませんでした。第1楽章、こもり気味のティンパニーに導かれ極めてシンフォニックな展開をして行きます。現在の古楽器又は奏法演奏からは隔世の感もします。演奏ラインスドルフの造形力の確かさがライブ故の興奮と共に際立って伝わっております。決して芝居気のある演奏ではありません。第2楽章は例のティンパニー協奏曲とも言われる楽章なのですが着実にティンパニーはクリアに録れています。又、管楽器の一吹きにも効果的な強調が聴かれます。第3楽章は前述の様にテンポとしては全体から見るとやや速いのですが一時平板に陥りそうな頃にピンポイントで隈取りを明確に取ってメリハリをつける等、流石職人肌な処も見せます。最終楽章、歓喜テーマの進めは滞りはしませんがややオーケストラの不ぞろいは仕方のない範囲でしょう。独唱陣はピーコック(S当時31歳)、ヴァグナー(MS57歳・・・意外と高齢?)、ユング(T38歳)、スタム(B40歳)と夫々健闘していますがややテノールの張り切り方が前面に出過ぎとは思いました。演奏の方は順調に推移し最後の締めくくりの畳み方には特徴があります。他のレビューの方も書かれています様にラインスドルフならではの素晴らしい演奏盤ですね。なお、ラインスドルフには音楽監督時代のBSOとの1969年録音盤や1983年のCLOを振った「合唱」録音盤もある様です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/07/11

    ゲルギエフが48歳の2001年のロシア管弦作品物の収録の一環でオーケストラはKO。先ず「シェエラザード」ですがこの作品の親しみ易い壮大な絵物語の良さを再認識し演奏については若干好みの分かれる部分もあったという辺りが正直な処であります。演奏タイムとしては@10’27A12’25B10’54C12’03と心持ち前半が引っ張っている感はします・・・第1楽章から管主体の王の威嚇的テーマと妃のヴァイオリンの奏でる優美なテーマが思い入れたっぷりとこの絵巻の幕を切って下ろします。大波小波の豊穣なサウンドがやや大げさとも聴こえる時がありましたがとにかく時折アゴーギグを噛ましてのチャレンジングな表現は生命感溢れます。第2楽章での各管楽器の使い分けは作品自体の良さを確認する場面と私にはなりました。第3楽章はもう少しロマンチックな流れも欲しい処かも知れませんが最終楽章での爆発的なエネルギーの発露からは収支トントン的にも思いました。妃のヴァイオリンの活躍も聴き処であります。・・・これは単に美しいだけでは済まされない妖しさを聴き手が如何に捉えるか、聴き手にとってもテストでもあります。ロシア指揮界のホープとしてロシアオーケストラを操ってのロシア物・・・次にボロディン「中央アジアの草原にて」(タイム7’58)は無理をしないで草原の風景を描いた感じで素晴らしいですね。バラキエフの「イスメライ」(同8’29)は私は初めて聴く曲ですがマァマァといった感じに留まりました・・・スミマセン。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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