TOP > Music CD・DVD > News > World > Reggae > ボブ・マーリーのすゝめ

ボブ・マーリーのすゝめ

Tuesday, November 4th 2008


 ♪第2篇 ≫   ♪第3篇 ≫   ♪第4篇 ≫   ♪第5篇 ≫   ♪第6篇 ≫

第1篇
ボブのオリジナル・アルバムをとにかく最安値で

Bob Marley


とにかく、まずは1枚買ってみないことにはお話にならないということで、
Bob Marleyの生前のオリジナル・アルバムを10枚ご用意。

いずれも、2000円未満でリーズナブルに入手できる輸入盤を掲載してみましたので、仮に10枚コンプしても、諭吉先輩2枚足らず。

「どれから買っても間違いなし」なんて無責任なことは云いません。
上から順に、つまりリリース順に買っていくのがベストなのではないでしょうか?

ベスト盤、ライヴ盤を中心に、ややリリース過多にあるBobの一連の作品。
(これは、ジミヘンやプレスリーにも云えますが)

「貴重度」、「お宝度」は二の次。
本当に素晴らしい・・・というか、本当に世界が動かされたのは、
ここにあるオリジナル・アルバムなんだ
ということを再度念頭に、こちらの10枚を。

もちろん、歌詞・対訳・解説等が必要でしたら、国内盤を強くオススメします。




Catch A Fire   『Catch A Fire』

1973年、Bob Marley&The Wailersの記念すべき、メジャーIsland(アイランド)第1作目。レゲエはレゲエだが、ポップ・ミュージック然とした、より多くのリスナーとコミットしようとする開放感と力強さを感じさせる。アイランド社長、クリス・ブラックウェルが、レゲエ・ブームの切り札とするべく社運をかけてプッシュした彼ら。演者の素晴らしいパフォーマンスと、仕掛け人のよく練り込まれた売り込み術とのスクラム関係は、のちのラッセル・シモンズとRun DMCとの関係とも大いにダブる。


「Stir It Up」が視聴できます♪

Burnin'   『Burnin'』

Eric Claptonのカヴァーを契機に、ロック・ファンから火が点いたとも云えるBob Marley、延いてはジャマイカン・レゲエ人気。その「I Shot The Sheriff」を収録した73年の2作目。リリース当時を体験した方は、「ともかく不思議なハーモニーとリズム」と口々に漏らすほど、Bob Marleyの音楽(=レゲエ)は捉えどころがなく先進的だったという。「着火」したら、あとは轟々と「燃える」だけ、理にかなったシンプルな表題付けも個人的に大好き。オリジナル・ウェイラーズは今作を最期に袂を分かつこととなる。

「I Shot The Sheriff」が視聴できます♪

Natty Dread   『Natty Dread』

Peter Tosh、Bunny Wailer脱退後の初となる作品(75年)。実質的には、Bobの初のソロ・デビュー作と云えるかもしれない。バックのリズム・セクションを務めるバレット兄弟による「ワン・ドロップ」を、レゲエの代名詞的サウンドとして本格的に広め始めたのもこの頃だ。おそらくBobの曲の中でも1,2を争う知名度を誇る「No Woman No Cry」は、下掲ライヴ盤で聴けるものより薄口で軽快。


「No Woman No Cry」が視聴できます♪

Live!   『Live!』

75年7月18日にロンドンのライシアム・ホールで行われたステージを収録したライヴ・アルバム。泥まみれのルーツ的な側面を強く出した前半4曲と、歴史的名演とも謳われる「No Woman No Cry」から開放的な精神世界が拡がりゆく後半3曲。ロック特有のヒッピー・カルチャーのようなものが、ジャマイカンの最新鋭ミュージックに吸い込まれていく、その一部始終を見るかのような、ある種の衝撃を覚えてならない。



「Trenchtown Rock」が視聴できます♪

Rastaman Vibration  『Rastaman Vibration』

「ラスタって何だ?」という素朴な疑問も、「ラスタマン・ヴァイブレーション」という2ワードが、ヘンプ地キャンバスに踊れば、「あ!なるほどね」と。大体が、なんとなくが、見当ついてしまう。レゲエってそれでいいと思うの76年作品。美しくも辛辣なリリックに胸を締め付けられる「Johnny Was」、そして「War」から「Rat Race」への展開等。凡百ベスト・アルバムでは決して味わえないアルバム・トータルでの「流れ」が堪らない。



「Johnny Was」が視聴できます♪

Exodus   『Exodus』

すでに国民的英雄となっていたBobは、76年12月3日、自宅にいるところを何者かによって狙撃された。選挙戦を目前としたジャマイカの2大政党が、Bobの社会的影響力を利用しようとしたことが招いた悪しき結果・・・。祖国のさらなる混乱を避けようと、Bobはバハマからロンドンへと亡命。そこでレコーディングされたのが本作品(77年)。「Jamming」、「Waiting In Vain」、そして再演となる「One Love」と、ジャマイカを離れあらためて自己の音楽と母国を見つめ直した、神算なるアイデアと実践力に満ち溢れている。



「One Love/People Get Ready」が視聴できます♪

Kaya   『Kaya』

「カヤ」、つまり「みどりちゃん」のこと。裏ジャケには、極太のスプリフが煙を燻らせている。おそらくは、好戦的な姿勢からやや引いて、自らがゆったりとしたリラックス・ムードにあることを示したのであろう78年作品。メロディアスな楽曲が多く、Bobの内省的な優しさに溢れているという部分でも、耳触りの心地は飛び抜けて柔らかく、良い。こちらも『Exodus』同様ロンドン録音。


「Is This Love」が視聴できます♪

Babylon By Bus   『Babylon By Bus』

78年、パリ、コペンハーゲン、ロンドン、アムステルダムの4ヵ所でのコンサートからピックアップされた2枚組のライヴ盤。Junior Murvinによるトゥーマッチ気味なギター・ソロは、おそらく大方のロック・ファンの心を捉えるとして、特筆すべきは、「Heathen」などで聴くことのできる生のダブ演奏。上掲の『Live!』と較べると、その熱気や臨場感は圧倒的に薄れてしまうが、この生ダブに揺れるだけでもご購入の価値アリ。I Threesのコーラスが全面に出されるオリジナル・アルバム未収録曲「Punky Reggae Party」も圧巻。


「Heathen」が視聴できます♪

Survival『Survival』

アルバム・タイトルは、当初、アフリカ連合の切実さを強調するために「ブラック・サヴァイヴァル」という名になる予定だったという79年リリースの本作では、47のアフリカの国々と、パプアニューギニア、合計48ヵ国の国旗がジャケットを飾る。と、ここまでの布石でもお分かりのとおり、80年に独立するジンバブエ(元ローデシア)をタイトルにした曲や、「Africa Unite」など、アフリカの平和を訴えた内容でおおよそが統一された1枚。ちなみに、この年に初来日を果たし、東京、大阪あわせて7回の公演を行った。


「Zimbabwe」が視聴できます♪

Uprising  『Uprising』

80年、Bobの生前最後となるアルバム。弾き語りのアコースティック・ギター1本で歌われる「救いの歌」では、「自分の心を解放できるのは自分だけだ」と、あまりにも赤裸々で衝撃的な歌詞を聴かせる。81年5月11日に脳腫瘍を患い米フロリダ州の病院で死去するのだが、急激に容体が悪化する直前の80年9月までBobはツアーを行い、バビロンやシステムと闘い続けた。日本人の観点で、明確に「ラスタファリニズム」を定義し、Bob Marley像を追いかけるのは、極めて困難だが、ひとりの人間が現実を真剣に受け止め、歌い続けて(闘い続けて)いるという強い信念に触れることができる。まずは、そのことに感謝したい。


「Redemption Song」が視聴できます♪

         

第2篇 未発表曲、初期音源、ベストに手を伸ばしてみよう
第3篇 死後に多数リリースされたライヴ盤をピックアップ
第4篇 目に焼き付ける、ボブ・マーリー
第5篇 バニー・ウェイラー、ピーター・トッシュの作品
第6篇 一族の名にかけて 〜ボブ・マーリーの遺伝子


ReggaeLatest Items / Tickets Information