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Bob Marleyのすゝめ 【5】

Tuesday, November 4th 2008


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第5篇
バニー・ウェイラー、ピーター・トッシュの作品

Bunny Wailer & Peter Tosh


トレンチタウンでの原体験を共有し合った、
Bob Marley、Bunny Wailer、Peter Tosh。
レゲエ史上唯一無二の「文殊の知恵」で、
世界を相手にしたWailing Wailers(オリジナルWailers)。

盟友、戦友、そして鎬を削った好敵手として、
彼らは、微妙な距離感を保ち・・・やがて、レゲエ・ミュージックは、成熟されてゆく。

慈愛と信仰心に満ちた、真のラスタマンお遍路を歩み続ける、Bunny Wailer。
ルードボーイ道を邁進し、偽善的なバビロンにツバを吐き続けた、Peter Tosh。

Bob Marleyのお次は、
是非とも、彼らのソロ・アルバムに手を伸ばしてみてください。
逆に、Bob Marleyだけがレゲエじゃない、
ということを思い知らされるはずですよ。




Blackheart Man   Bunny Wailer
『Blackheart Man』


Wailersの精神的支柱でもあったBunny Wailerの76年初ソロ・アルバム。Wailersの全面的バック・アップに加え、Bob Marley、Peter Toshもバック・ヴォーカルで参加。自己のラスタ遍歴/体験を訥々と歌ったタイトル曲等、ラスタ、新約聖書に対する多大な信仰心を、慈愛に満ちたメッセージ・ソングとして美しく、優しく表現。「Dreamland」は、Wailers時代の自作曲の再演。  


「Blackheart Man」が視聴できます♪

Protest   Bunny Wailer 『Protest』

Bobが『Exodus』を、Toshが『Equal Rights』を、そして、Bunnyがこの『Protest』をリリース。1977年という年は、レゲエ史に刻まれる傑作が数多誕生した重要年と言い切れるだろう。Wailers時代の「Who Feels It」、「Get Up、Stand Up」の再演や、Slickersの名曲「Johnny Too Bad」のカヴァーなど話題となるべく曲に隠れがちだが、「Scheme Of Things」、「Quiet Trying」といった曲でのBunnyのシンガーとしての資質が表れる瞬間が何より素晴らしい。


「Quit Trying」が視聴できます♪

Sings The Wailers   Bunny Wailer
『Sings The Wailers』


80年発表のオリジナル・ウェイラーズ時代の楽曲の再演集。Sly&Robbieによる快活なリズム隊をバックに、ややダンスホール色の濃いアプローチを聴かせる。自作曲は、「Dancing Shoes」、「Dreamland」、「Burial」、「I Stand Predominate」。


「Dancing Shoes」が視聴できます♪

Rock-n-groove   Bunny Wailer
『Rock-n-groove』


Roots Radics(Sly & Robbieがバックの曲もあり)をバックに据え、12インチ・シングルとして80年頃にリリースしていた楽曲を集めた、ダンスホールのための81年作品。後半がダブ・ミックスとなっているショウケース・スタイルで、「Dance Ha Fi Gwan」、「Nice Time」、「Rule Dance Hall」、「Don Dada」、「Still The King」、「Veteran」、「Specialist」、「Conscoius Lyrics」、「Raggamuffin」、「Conqueror」が、CD化の際に追加されている。



Legalize It   Peter Tosh 『Legalize It』

ヤーマン。裏の麻畑から愛を込めて。永遠のルードボーイ=Peter ToshのWailers脱退後初となる76年ソロ・アルバム。大嶽親方を再び失意のどん底に叩き落すであろうジャケット、その名も「解禁せよ」。Lee Perry時代の「No Sympathy」の再演や、Bunny Wailerとの共作「Till Your WEll Runs Dry」など、ずっしりと重いルーツ色をベースにしながらも、この後の独特のToshカラーを予感させる、キャッチーなサウンドを随所に楽しめる内容となっている。ただ、リリックは、メッセージ色が濃く、アブない。


「Legalize It」が視聴できます♪

Equal Rights   Peter Tosh 『Equal Rights』

Bob Marleyが『Exodus』を発表した77年にリリースされた2ndアルバム。最強のリズム・セクション、Sly & Robbieを従え、切れ味鋭いアジテーション的なサウンド&リリックを発布。Wailersの代表曲でもあった「Get Up、Stand Up」は、よりクールでタフな仕上がりに。Toshの形容とも云える「Stepping Razor(歩くカミソリ)」は、そのルードボーイ馬鹿一代ぶりを宣言するのに十分な、切れ味の鋭さを聴かせる。「平和などいらない。オレがほしいのは平等の権利だけだ」。良くも悪くも過激派支持論者を200%萌えあがらせる、70sルーツ・レゲエ史において最高に闘争心溢れる大傑作。

「Stepping Razor」が視聴できます♪

Bush Doctor   Peter Tosh 『Bush Doctor』

Rolling Stonesの前座を務めたことをきっかけに、Keith RichardsとMick Jaggerに気に入られたToshが、彼らのローリング・ストーンズ・レーベルからリリースした78年の3rdアルバム。Keith、Mickも、シングル曲「Don't Look Back」をはじめ数曲に参加。純粋なレゲエ・ファンの間では、賛否が真っ二つに分かれるが、ロック・ファンからの評価は当然高い。「レゲエ&ロール」(勝手な造語ですが・・・)を具現化した1枚ゆえに、レベル・ミュージックとしての尖鋭感は、やや鳴りを潜める結果に。



「Don't Look Back」が視聴できます♪

Mystic Man  Peter Tosh 『Mystic Man』

79年、ストーンズ・レーベルからの2枚目。ホーン・アレンジ(Clive Huntら)、コーラス・ワーク(Tamlins)など細部に至るまでが緻密に練られた楽曲が並び、よりワールドワイドな間口を持つアーティストとして羽ばたこうとしている、Toshの色気や気概みたいなものが伺えて実に面白い1枚。シングル曲「Buk-In-Hamm Palace」は、ロック・テイスト、ファンキー・マナー、いずれにもヒットするクロスオーバーな魅力を放つ。


「Buk-in-hamm Palace」が視聴できます♪

Wanted Dread & Alive  Peter Tosh
『Wanted Dread & Alive』


ストーンズ・レーベルからの最終作となる81年作品。容赦ないストーンズ・サウンドで迫る「Nothing But Love」には、Gwen Guthrieがデュエット客演。80年代初期、ダンスホール色が徐々に濃くなるシーン展開の中、「Rastafari Is」のような楽曲はやはり貴重。ルーツ・レゲエ本来の神秘性と、レベル・ミュージックとしての戦闘体制を、重くゆったりとしたワン・ドロップ・フォーミュラの中に深く沈みこませている。  



「Rastafari Is」が視聴できます♪

Mama Africa   Peter Tosh 『Mama Africa』

EMI移籍第1弾となる83年作品。Rolling Stones作品等も手掛けるクリス・キムゼイとの共同プロデュースで、過去のアルバムよりも明るみを増した印象の仕上がり。現に、バック・バンドを入れ替え、3曲でSly&Robbieがリズム隊を務める以外は全て、Soul Syndicateで有名なCarlton "Santa" Davis(ds)らが参加し、引きずるように重たいリディムを再び手繰り寄せている。Wailers時代の再演となる「Stop That Train」、「Maga Dog」も新鮮なアレンジが冴えるが、ハイライトは勿論、ラスタファリの原点であるアフリカ回帰を高々と謳ったタイトル曲だろう。



「Mama Africa」が視聴できます♪

Complete Captured Live   Peter Tosh
『Complete Captured Live』


上掲『Mama Africa』で活きのいいサウンドを聴かせたバック・アップ・メンバーを従えたライヴ音源。84年発表のオリジナル盤は、わずか7曲の収録だったが、2002年に再発されたこちらのデラックス盤には、これまでDVDにも収録されることのなかった「Don't Look Back」、「Mama Africa」、「Bush Doctor」をはじめとした計8曲を新たに追加。


「Get Up, Stand Up」が視聴できます♪

No Nuclear WarPeter Tosh 『No Nuclear War』

通算8枚目となる本作のリリースを待たずして、87年9月11日夜、Toshは、3人の暴漢に射殺されてしまった。77年の再演となる「Fight Apartheid」では、よりヘヴィなアレンジを施した強烈なリズム・トラックの上で不変のメッセージを聴かせる。翌88年、本人不在のままグラミー賞を受賞した。


「Fight Apartheid」が視聴できます♪

         

第1篇 ボブのオリジナル・アルバムをとにかく最安値で
第2篇 未発表曲、初期音源、ベストに手を伸ばしてみよう
第3篇 死後に多数リリースされたライヴ盤をピックアップ
第4篇 目に焼き付ける、ボブ・マーリー
第6篇 一族の名にかけて 〜ボブ・マーリーの遺伝子


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