五嶋みどり／シューマン：ヴァイオリン協奏曲、他

五嶋みどり、「PENTATONE」レーベル・デビュー
晩年のシューマンが描いた深い情感を余すところなく濃密に表現！
美しくも力強いヴァイオリンを媒体に絡み合う魂、ロベルトとクララの対話
日本語解説付き国内限定仕様

名ヴァイオリニスト、五嶋みどりの「PENTATONE」レーベルへのデビュー盤。ダニエル・ドッズ、ルツェルン音楽祭弦楽合奏団、オズガー・アイディンとこれまで共演を重ね音盤でも馴染みのある音楽家たちと繰り広げる圧巻のシューマン作品集です。
　中心となるのは、1853年に作曲されたロベルト・シューマンのヴァイオリン協奏曲。クララ・シューマンとヨーゼフ・ヨアヒムがその内容に疑問を抱き、80年以上も出版が見送られたといういわくつきの作品ですが、近年ではその深い感情表現と率直な語り口から、独自性と力強さを備えたシューマン晩年の重要作として再評価されています。
　カップリングは親密で明晰な表現が魅力の室内楽作品。ロベルト・シューマンの『民謡風の5つの小品』、『3つのロマンス』に加え、ヨアヒムに献呈されたクララ・シューマンの『5つのロマンス』も収録。人間のさまざまな感情が込められた協奏曲と組み合わせることで、クララの優しいリリシズムと、ロベルト晩年の作品が織りなす対話を描き出しています。
　五嶋みどりの演奏はたいへん濃密で迫真的。ヴァイオリンの美しい音色と魂のこもった緊張感がないまぜとなって、シューマンの音楽に生き生きとした表情を与え、聴く者の胸を打ちます。

「私はこれらの作品の歴史的・音楽的背景に敬意を払うだけでなく、シューマン晩年の音楽に潜む、深く人間的な側面〜親密さ、葛藤、そしてかすかな希望の瞬間〜を聴き手と共有したいと願いました・・・（略）・・・深く耳を澄ませることで、これら一つひとつの作品に恋をし、私たちの存在理由の多様さ〜愛すること、苦しむこと、創造すること、残酷な世界を生きること、傷に触れ、時に傷つけてしまうこと、すべてを癒すわけではないと知りながら音楽に慰めを求めること、それでもなお希望を抱くこと〜そして、人生の美しさと醜さの両方を受け入れ、乗り越えようとする営みへと、私たちを導いてくれるのです。」〜五嶋みどり、ブックレット解説より抄訳（輸入元情報）

【収録情報】
シューマン：
1. ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 WoO.23
2. 民謡風の5つの小品 Op.102
3. 3つのロマンス Op.94

クララ・シューマン：
4. 3つのロマンス Op.22

　五嶋みどり（ヴァイオリン）
　オズガー・アイディン（ピアノ：2-4）
　ルツェルン音楽祭弦楽合奏団（1）
　ダニエル・ドッズ（指揮：1）

　録音時期：2025年2月26日（1）、5月27,28日（2-4）
　録音場所：スイス、KKLルツェルン（1）、ベルリン、テルデックス・スタジオ（2-4）
　録音方式：ステレオ（デジタル）

　日本語解説付き国内限定仕様