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  • 1954年(昭和29年)に北海道各地の私鉄群を訪問し、記...

    Posted Date:2021/04/16

    1954年(昭和29年)に北海道各地の私鉄群を訪問し、記録した写真等をまとめた貴重なレポート。著者は東京学芸大学教授である青木栄一氏。上下巻に分かれているが、上巻は48ページからなり、下記のように項目分けされている。「まずは南部鉄道」「いよいよ北海道へ」「寿都鉄道を訪ねる」「留萠鉄道」「羽幌炭礦鉄道」「天塩鉄道」「旭川電気軌道」「旭川市街軌道」「士別軌道」「日本甜菜製糖磯分内製糖所」。南部鉄道は尻内駅(現八戸駅)を起点とする私鉄であるが、他は道内の私鉄である。上下巻通じての特徴であるが、森林鉄道など、旅客営業鉄道以外も対象としていることで、その網羅性にも感服する。また、当時の時刻表なども可能な限り掲載されており、こちらも大変興味深い。本書で取り上げられている鉄道は、いずれも昭和期に廃止になったものばかりである。廃線の往時の姿を伝える本書の写真は、感慨を催すもの。寿都鉄道など、名高い紀行作家の宮脇俊三氏をして「なぜ往時に乗っておかなかったのか」と嘆かせた路線だが、その味わい深い機関車や駅の様子が本書の写真からは伝わる。留萠鉄道、羽幌炭礦鉄道、天塩鉄道など、天塩炭田の開発、経営に係った鉄道も、いかにも失われた風景としての情緒を感じ取るものばかり。一方で、旭川の郊外交通を司った軌道の写真には当時の地方都市近郊の姿が好まく表出しており、多くの人が共有する郷愁感に訴えるものになっている。士別軌道、日本甜菜製糖磯分内製糖所ともにまとまったきれいな写真を鑑賞できる機会は少なく、こちらもこの上なく貴重な資料。また、解説もかねて、筆者が当時の経路や、周囲の様子を簡潔に文章でまとめてくれている。もっと紀行文のように情報を増やしていただいても楽しかったと思うが、本書の簡潔な編集方針は、それはそれで、焦点のしっかりした好感のあるもの。旅の移動自体が現代に比べて圧倒的に難しかった昭和20年代に、労を惜しまず、これだけの記録を行った著者及び出版に結びつけた関係者に感謝したい。

    ココパナ .

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  • 1954年(昭和29年)に北海道各地の私鉄群を訪問し、記...

    Posted Date:2021/04/16

    1954年(昭和29年)に北海道各地の私鉄群を訪問し、記録した写真等をまとめた貴重なレポート。著者は東京学芸大学教授である青木栄一氏。上下巻に分かれているが、下巻は56ページからなり、下記のように項目分けされている。「雄別炭鑛鉄道釧路埠頭線」「北海道殖民軌道雪裡線」「釧路臨港鉄道」「雄別炭礦鉄道」「根室拓殖鉄道」「雄別炭礦鉄道尺別専用線」「十勝鉄道」「芦別森林鉄道」「三井芦別鉄道」「三井奈井江専用鉄道」「美唄鉄道」「北炭夕張化成工業所」「夕張鉄道」「そして-帰京」「札幌市電のこと」「函館市電のこと」。末尾に札幌市電、函館市電について、当時の様子がそれぞれ1ページずつ紹介されているが、こちらは著者の一連の紀行とは別に編集されたものとなっている。前編のレビューでも紹介したが、引用されている時刻表なども含めて、きわめて貴重な資料であり、掲載されている写真にも美しいものが多く、はっとさせられる。また、当時の旅の情景等を簡潔にまとめた文章も好ましい。掲載されている鉄道は、いずれも北海道の開発と、殖産興業の時代を背負った一種の象徴のような存在で、その歴史の中で役割を果たして去って行ったものに、今となっては切ない情緒を感じる。釧路臨港鉄道については、一部が現在も“現存する国内唯一の炭鉱”である釧路コールマインの専用線として生きており、ユニークな形状の機関車が行き来しており、フアンには有名な路線だ。また、十勝鉄道については、2012年6月まで、その一部である日本甜菜製糖と帯広駅の間の6kmほどが、貨物専用線として利用されていた。札幌市電、函館市電については、一部が現役である。他方、他の路線はいずれも昭和期にその使命を終えたものだ。現在ではその廃線遺構などが探索されているが、往時の写真は、その鉄路が確かに生きていた時代の刻印と呼べるもので、感慨が深い。実際、北海道は、開拓・開発の歴史の中で、実に多くの鉄路が建設された歴史がある。森林鉄道、鉱工業専用鉄道、あるいは拓植鉄道などその性格も様々で、今でも山中の道路など通るおり、気を付けてあたりを見ると、一見用途不明な使われていない橋脚などが廃墟をして姿を現す。芦別森林鉄道なども、びっくりするほど人里から離れた山奥にその痕跡を残しており、経緯をしらないものには、まさに謎の廃墟として映る。本書には、各鉄道の主力機関車や、編成、主要駅の様子が的確に収められている。また、添付されている時刻表を見ると、多くの軌道が停車時間を含め、時速20km/h程度の走行であったこともわかる。この時刻表がすでに、軌道が現在の幹線のような高規格で作られてはおらず、蒸気機関車が主流で客貨車混合列車が多く、駅では貨物の出し入れも行われていた、そのような物流形態の時代の一面を雄弁に物語るものと言えるだろう。この書を片手に、これらの廃線跡を探索してみたいと思わせてくれる一冊だ。これらの廃線跡の多くがその痕跡さえ薄めていく現在であるが、人為的に保護された史跡以上に、歴史の語り手として、何かを私たちに伝えてくれるものであると思う。

    ココパナ .

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