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文部科学省 揺らぐ日本の教育と学術 中公新書

青木栄一

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121026354
ISBN 10 : 4121026357
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

文部科学省は2001年に文部省と科学技術庁が統合し、発足した。教育、学術、科学技術を中心に幅広い分野を担当する一方で「三流官庁」とも揶揄される。実態はどのようなものか。霞が関最小の人員、キャリア官僚の昇進ルート、減り続ける予算など実状を解説。さらに、ゆとり教育の断念、働きすぎの教員たち、大学入試改革の頓挫、学術研究の弱体化など続出する問題に迫る。官邸や経産省に振り回される現状は変えられるか。

目次 : 序章 「三流官庁」論を超えて/ 第1章 組織の解剖―統合は何をもたらしたか/ 第2章 職員たちの実像/ 第3章 文科省予算はなぜ減り続けるのか/ 第4章 世界トップレベルの学力を維持するために/ 第5章 失われる大学の人材育成機能/ 終章 日本の教育・学術・科学技術のゆくえ

【著者紹介】
青木栄一 : 1973年、千葉県生まれ。1996年、東京大学教育学部卒業。2002年、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。国立教育政策研究所教育政策・評価研究部研究員などを経て、2010年より東北大学大学院教育学研究科准教授。専攻・教育行政学、行政学。著書『教育行政の政府間関係』(多賀出版、2004、日本教育行政学会学会賞受賞)、『地方分権と教育行政―少人数学級編制の政策過程』(勁草書房、2013、日本教育経営学会学術研究賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • trazom

    文科省の生い立ち、組織、課題などが非常によくわかるいい本だ。義務教育では機会均等、大学教育では護送船団を目指し、教育委員会や国立大学を間接統治して政策を進めてきた教育行政だが、学力低下、教員の過重労働、大学の国際ランク低下などの課題に直面して対応が迷走している。一方、科学技術政策では、役立つ研究・儲かる研究への選択と集中で、学術が経済の下僕に成り下がろうとしている。文科省の「三流官庁」ぶりが嫌というほどわかるが、そもそも、教育という国家で最も重要な政策を司る官庁を三流にしているのは政治の責任ではないのか。

  • 佐島楓

    第2章「職員たちの実像」によると、文科省は他の省庁に比べ多様な大学からの出身者を採用しているようだ。いわゆる「ノンキャリアの幹部職員登用も行われるようになった」ともある。教育行政に必要なのは多様な視点であり、前述した点は強みになる可能性もある。また人間の一生を考えた場合、初等・中等教育などの各教育機関を卒業するたびに担当する職員も変わってしまい、問題があってもフォローできない体制がある。一人の人間に対しての継続したケアを可能にするにはどうすればよいのかと読んでいて考えた。

  • venturingbeyond

    うちの業界の監督官庁の宿痾をこれでもかと指摘し、そのダメさ加減を明解に分析した好著。とりわけ、第4章・第5章の指摘は、業界で禄を食む者すべてが首がもげるほどうなずき、ゆえにこれからを展望して暗澹たる気持ちになる本書の肝。終章に示された「間接統治」への対応策はいかにも弱く、なかなか前向きな気持ちになれないが、まずはこの本が示した問題点や教育行政の課題が広く共有され、世論の圧力がまることを期待というところ。微力ながら、身のまわりで広報活動からですかね。

  • アナクマ

    「不正防止のために、海外の研究者に帰りの航空券の半券を郵送させる仕事など、世界のどこにあるのだろうか。」ほへー。

  • アナクマ

    官邸や他省庁には弱いが、教育委員会や大学には強い文科省(外地蔵の内弁慶)。そのため、上からの間接統治に利用されるがままである。◉なぜなのか?はさて置き、5章終章を中心に。「間接統治は誰も責任をとらない」「統治する側も文科省も苦労しない」どうすればいいのか。それは「金目の話、ロビイング活動、そして政治から逃げないこと」だと主張。◉また、大学人としての立場から「大学は、研究に基づいた教育の場で」「官邸が救いの手を差し伸べる保証はない」。文科省にも責任はあるが、自立の道を探るべきだと説く。

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