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昭和29年夏北海道私鉄めぐり 上

青木栄一

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784777050550
ISBN 10 : 4777050556
Format
Books
Release Date
June/2004
Japan

Content Description

目次 : 半世紀前の北海道へ/ まずは南部鉄道/ いよいよ北海道へ/ 寿都鉄道を訪ねる/ 留萠鉄道/ 羽幌炭砿鉄道/ 天塩鉄道/ 旭川電気軌道/ 旭川市街軌道/ 士別軌道/ 日本甜菜製糖磯分内製糖所

(「BOOK」データベースより)

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1954年(昭和29年)に北海道各地の私鉄群を...

投稿日:2021/04/16 (金)

1954年(昭和29年)に北海道各地の私鉄群を訪問し、記録した写真等をまとめた貴重なレポート。著者は東京学芸大学教授である青木栄一氏。上下巻に分かれているが、上巻は48ページからなり、下記のように項目分けされている。「まずは南部鉄道」「いよいよ北海道へ」「寿都鉄道を訪ねる」「留萠鉄道」「羽幌炭礦鉄道」「天塩鉄道」「旭川電気軌道」「旭川市街軌道」「士別軌道」「日本甜菜製糖磯分内製糖所」。南部鉄道は尻内駅(現八戸駅)を起点とする私鉄であるが、他は道内の私鉄である。上下巻通じての特徴であるが、森林鉄道など、旅客営業鉄道以外も対象としていることで、その網羅性にも感服する。また、当時の時刻表なども可能な限り掲載されており、こちらも大変興味深い。本書で取り上げられている鉄道は、いずれも昭和期に廃止になったものばかりである。廃線の往時の姿を伝える本書の写真は、感慨を催すもの。寿都鉄道など、名高い紀行作家の宮脇俊三氏をして「なぜ往時に乗っておかなかったのか」と嘆かせた路線だが、その味わい深い機関車や駅の様子が本書の写真からは伝わる。留萠鉄道、羽幌炭礦鉄道、天塩鉄道など、天塩炭田の開発、経営に係った鉄道も、いかにも失われた風景としての情緒を感じ取るものばかり。一方で、旭川の郊外交通を司った軌道の写真には当時の地方都市近郊の姿が好まく表出しており、多くの人が共有する郷愁感に訴えるものになっている。士別軌道、日本甜菜製糖磯分内製糖所ともにまとまったきれいな写真を鑑賞できる機会は少なく、こちらもこの上なく貴重な資料。また、解説もかねて、筆者が当時の経路や、周囲の様子を簡潔に文章でまとめてくれている。もっと紀行文のように情報を増やしていただいても楽しかったと思うが、本書の簡潔な編集方針は、それはそれで、焦点のしっかりした好感のあるもの。旅の移動自体が現代に比べて圧倒的に難しかった昭和20年代に、労を惜しまず、これだけの記録を行った著者及び出版に結びつけた関係者に感謝したい。

ココパナ さん | 北海道 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 六点

    もう、表紙めくった途端の写真がすごい。『「洞爺丸」車両甲板に貨車積込み中の9600型』続いて、『「洞爺丸」船上より見た、函館桟橋に接岸中の「羊蹄丸」』という。なお、(8月24日撮影)とのキャプションが付いているので、1ヶ月と2日後には「洞爺丸」は失われるのである。そして、紹介されている北海道の士別軌道などを始めとするローカル私鉄の車両の魅力的なこと!この上巻で紹介されている路線で現存する路線が無い事に、戦後の変転の物凄さを感じてしまうのである。

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