十数年前に第４巻がＥＭＩから、数年後に第３巻がテスタメントからＣＤ化されて以来、第１〜２巻のＣＤ化を待ち焦がれていましたが、どうやら抜粋のようですね。殆どロモフォンで聞けるような気がするけど、まぁいいや、花は盛りに月は隈なきをってなもんで、楽しみにしてます。

ＣＤより付録のＤＶＤの方が面白い。キリの録音は１９９０年代に入っており、声に艶を失いかけている。ＤＶＤでは「踊れ喜べ幸いなる魂よ」と「フィガロの結婚」から「Ｐｏｒｇｉ　ａｍｏｒ」と「Ｄove sono」を聴くことができる。キリの訳のわからないＤＶＤを買うよりも、こちらの方がずっとまとも。

ブルーレイディスクの画質はよいと思う。オーケストラがやや弱いが音質は悪くないと思う。この指揮者、NHK BS hiで放送されたMETの連隊の娘でも指揮していたが、ERのノア・ワイリーに似ていませんか？

キーン教授の随筆で興味を持ち試して見ました。抜きん出た声と気迫を感じる素晴らしい５０年代のベスト集。戦後は衰えから今ひとつの意見もあるらしい。しかし最近出たEMIの戦前中心のボックスも聞いたが、ステレオ等のより鮮明な録音で捉えられた名曲の数々の魅力に圧倒されました。専門家が分析すれば声質の変化など判ると思いますが、カラスの場合のような顕著なものとは思えません。一部で若干艶が無くなった程度にしか思えない。音楽はそれを超えている。

伴奏者の方は上手いと思うのですが、ライブ録音なのが残念です。これを買うなら、Tactusから出ているものをお勧めします。 好みの問題だけど、伴奏はチェンバロであったほうがいいとも思いますし。

ラシーヌ讃歌目当てで購入したのですが、前買ったＣＤを同じ演奏でした（笑） 何よりもかって良かったと思ったのはアヴェ・ヴェルム・コルプス（モーツァルト）。 今まで聴いた中で一番良く、大聖堂内でたった独りひざまずいて祈っていたら可愛らしい天使が本当に降りてきたという感じです。

現代最高のカウンターテノール：ショルの映像。バーゼルで生徒に教える姿から自宅の映像、演奏の映像。正にショルを満喫できる内容。歌曲でも宗教曲でもオペラでも表情豊かでテキストの一つ一つに繊細な色を与え豊かなフレーズ、官能的な声、魅力を挙げたら限がない。また再び来日してその美声と豊かな音楽性を披露してもらいたい…。

小細工を弄さないで淡々と歌い進めるダンコのエレガントな事。シュヴァルツコップのような巧緻には近づかない知性と抑制に感心する。メリー・ガーデンのメリザンドを仄想…。 歌曲の伴奏、グイド・アゴスティのピアノが素晴らしい。このピアニストのソロをもっと聴きたいものだ。 尚、14-19はドビュッシーの曲です。

バロックで長年培った感性と実力を活かし「クラシック」の枠を超えて幅広い楽曲に挑んだ力作。　　　

バロックで長年培った感性と実力を活かし「クラシック」の枠を超えて幅広い楽曲に挑んだ力作。