ジャケット写真のパーカーはなにやら俯いていて元気が無いようだが、録音の内容はそんな事は無い.今でも賛否両論、物議を呼んでいる、ストリングスとの競演だ.本作はクレフレコードがヴァーヴレコードに吸収･合併された折に新たに編集しなおされたアルバムで、厳密には他にもストリングスとの演奏曲が（オフィシャルだけでも）かなり有るのだが、まあ、マニアでなければこれでも十分であると思う.

映画にも使われた名曲『パリの四月』や、渡辺貞夫がショックを受けたと言う『サマータイム』はとても気持ち良い演奏だし、バラード『ジャスト･フレンズ』の信じられないような複雑で美しいアドリブは素晴らしい。 ストリングスというフォーマットは少し尻込みしてしまうリスナーも居ると思うが、パーカーのソロ、いいっすよ.

パーカー、ガレスピー、モンクという凄い面子のワリに評価はあまり聞かない.あまりパッとしないと言うか、少なくとも熱演には聞こえないのだが…しかしじっくり聞いていると、「あ、なるほどな」と、納得。

クレフレコードの10インチ盤の復刻。「Charlie Parker With Strings：The Master Takes」や「エイプリル・イン・パリ」を持っている人は、同テイクなのでご注意下さい。

クレフ･レコードの10インチ盤の復刻。後にヴァーヴのLP「(ｼﾞｰﾆｱｽ･ｵﾌﾞ･ﾁｬｰﾘｰ･ﾊﾟｰｶｰ#3)ナウズ・ザ・タイム」に全曲収録される。「ナウズ・ザ・タイム」が発売されているんだから、わざわざそんなモン出さなくてもいいと思うぞ…。濃いマニア向け。

どの曲もキーほとんど同じで、アップテンポで吹きまくる。とはいえ絶頂期と呼ばれる47‐49年の演奏と比べてみるとやはりエネルギーは衰え、静かに淡々と吹いているように聞こえる。が、此れは此れで自分は好き。結構のれます。 「50年代のパーカーはだめだ」と言うが結局好き嫌いは皆それぞれだし、むしろ入門者はここからどうだろうか？

パーカーが吹く『マイ･ファニー･バレンタイン』は珍しい。けど、演奏は普通。

ボストン（だったと思う）のクラブ「ハイハット」での実況放送録音。ブルーノートからもこの「ハイハット」のライブが出ているが、本作（vol,1 vol,2合わせて）の方がより多く曲が収録されている。演奏はごくごく普通。テンションは高くも無く低くも無く、プレイもまあまあ。いい加減な表現だが、本当にそうなのだ。ただ言えるのは、ストリングスで無い「ローラ」が聞けるのは嬉しい.

ジャズ･ワークショップレーベルからのリリースの50年のライブ盤『バード･アット･セントニクス』の完全盤。 tp-Red Rodney, p-Al Haig, b-Tommy Potter, ds-Roy Haynes しかし、音質は悪いのは勿論、やっぱりプライベート録音なので、パーカーのソロ以外はカットされているテイクがほとんど。 I Didn’t Know What Time It Was Ornithology Embraceable You Visa I Cover the Waterfront Scrapple from the Apple Star Eyes 52nd Street theme Confirmation Out of Nowhere Hot House What’s New Now’s the Time S

チャーリー・パーカーの後期を捉えた貴重な記録が手ごろな値段で聴けるのが嬉しい。また、今現在日本盤では聴く事の出来ない演奏も入っていて、特にラスト・レコーディング（ラブ・フォー・セールとアイ・ラブ・パリ）は注目したい。