ルポ・収容所列島 ニッポンの精神医療を問う

風間直樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784492224045
ISBN 10 : 4492224041
フォーマット
出版社
発行年月
2022年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
320p;19

内容詳細

現状は他の先進諸国と比較して異常な点ばかりだ。なぜ、世界標準からかけ離れた日本特有の精神医療がまかり通っているのか。本書は、東洋経済新報社の編集局宛に届いた、閉鎖病棟からの退院を望む患者の手紙をきっかけに、調査報道部の記者3人が足掛け3年に及ぶ精神医療に関する取材の記録である。当事者たちの切実な声に耳を澄まし、日本の精神医療の抱える深い闇へと分け入っていきたい。東洋経済オンラインで2700万PV突破の人気連載「精神医療を問う」待望の書籍化。

目次 : プロローグ 日本の精神医療が抱える深い闇/ 第1章 問答無用の「長期強制入院」/ 第2章 拉致・監禁まがいの「精神科移送」/ 第3章 死にまで至る「身体拘束」/ 第4章 本人の意思を無視した「薬漬け」/ 第5章 子どもの未来を奪う「薬物依存」/ 第6章 本末転倒の「福祉行政」/ 第7章 消極的な「情報開示」/ 第8章 密室化で「虐待横行」/ 第9章 反省なき「収容所列島」/ エピローグ 門外漢が問題提起に取り組む意義

【著者紹介】
風間直樹 : 東洋経済調査報道部長。1977年長野県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学大学院法学研究科修了。2001年東洋経済新報社に入社。電機、金融担当を経て、雇用労働、社会保障問題等を取材。2014年8月から2017年1月まで朝日新聞記者(特別報道部、経済部)。東洋経済に復帰後は、『週刊東洋経済』副編集長を経て、2019年1月から調査報道部、同年10月より現職

井艸恵美 : 東洋経済記者。1988年群馬県生まれ。上智大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科国文学専攻修了。出版社での実用ムック編集などを経て、2018年東洋経済新報社に入社。『週刊東洋経済』編集部を経て、2020年から調査報道部記者。関心テーマは医療体制、児童虐待・貧困、教育問題

辻麻梨子 : 東洋経済記者。1996年生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。『週刊東洋経済』編集部を経て、2020年から調査報道部記者。調査報道専門メディア「Tansa」のリポーターも兼ねる。児童虐待や生殖医療のビジネス化などを取材。製薬業界から医師に対する資金提供のデータベース化にも取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    日本の精神病治療の世界に人権など存在しない。医者が精神病患者を金儲けの道具としか見ていない実態と、それを放置する政治と国民の姿を容赦なく暴き出す。身体拘束や薬漬けなど麻薬中毒患者をつくり出しているようなもので、嬉々として日本人をダメにする作業に励んでいるとしか思えない。何より信じ難いのは社会福祉の第一線で働く行政の担当者が、精神病院を認知症やアル中患者の収容先にと重宝していること。手に負えぬ面倒な連中は精神病院へ放り込んでしまえという棄民政策を実質的に採用しているのだ。日本で老いるとはホラー小説より怖い。

  • kinkin さん

    精神疾患による医療機関にかかっている人は日本で400万人を超えているということ。精神病棟への入院患者数は28万人、精神病棟は34万床あり世界の5分の1をしめていろ。現場では長期入院や身体拘束など人権上の問題が山積みになっていること等を知る。身体拘束や薬漬けもとても深刻にな状態にある。読んで思い出したのは「カッコーの巣の上で」ジャック・ニコルソン演じる主人公が懲役逃れで精神病院に病気を装って入院するのだが、やがて身体拘束や薬漬けで・・・・という内容だった。もう一度見たくなった。図書館本

  • モルク さん

    これが精神科医療の現実なのだろうか。他の医療とは異なり精神科特有の入院体系、家族、外部と遮断され本人の意思は反映されず、点滴を抜く等の医療行為の妨害などの他にも簡単に拘束される。また、無料低額宿泊所が貧困ビジネスの温床となっていたり、児童養護施設などでは発達障害の向精神薬が安易に投与されたりしている。臭いものには蓋というよりは少しの芽も出ることを許さず未然に防ぐということなのか。大人が強要の場合は子供のサインを見逃しがちとか、驚愕の内容。でも真摯に向かっている精神科の医療関係者もきっと多くいるはずだよ。

  • どんぐり さん

    最初の数章は精神科の医療保護入院をめぐる問題を取り上げている。精神保健指定医の判断に委ねられた「長期強制入院」、民間業者の「精神科移送」、病院での「身体拘束」に「薬漬け」と当事者の声を拾い上げれば上げるほど、それに沿った情報が集まり医療批判になっていく。精神科の患者の声は、半分疑って読まねばならぬ。その危うさをこの本は持っている。後半は、年間入退院数、平均在院日数、病院の回転率など精神科病院の消極的な「情報開示」、神出病院の密室化での集団虐待暴行事件、いまによみがえる報徳会宇都宮病院→

  • キムチ27 さん

    2日掛け読了。とても一気読み内容でなく、吐き気、眩暈すら起こす時間。合間にアマプラみたり、外出したり。学生時代と異なる分野で働くため 勉強をしたのが20年前。折しも柏原市の大和川事件が悍ましき事件として大騒動になった時。宇都宮の事件も同じ頃。時が流れても行政の体質の原点はほとんど変わっていないと思う。世代が変わり、管理職が変わっても。建物は現代的になっても体質 魂は引き継がれて行く哀しさ。どんなにオブラードに包もうとも私が吐き出す言葉はきつくなりそうで。。内情を知りたい方は読んでくださいとしか言えない。

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