憲法改正とは何か アメリカ改憲史から考える 新潮選書

阿川尚之

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784106037870
ISBN 10 : 4106037874
フォーマット
出版社
発行年月
2016年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
316p;20

内容詳細

「立憲主義」は意外に奥が深い―。「憲法は“国のかたち”を表現している」「“国のかたち”は、改憲しても変わらないことがあり、改憲しなくても変わってしまうことがある」―27回の正式な改正と、解釈による多くの実質的改憲を経てきたアメリカ合衆国憲法の歴史から、「立憲主義」の意外な側面が見えてくる。「憲法改正」「解釈改憲」の是非をめぐる日本人の硬直した憲法観を解きほぐす快著。

目次 : 第1部 合衆国憲法の制定と改正(憲法はどこから来たのか/ 憲法の制定手続きと正統性/ 憲法はなぜ改正できるのか/ 最初の憲法改正とその意義)/ 第2部 憲法改正から解釈改憲へ(「力ずく」の憲法改正/ 「解釈改憲」とは何か)/ 第3部 三権分立と憲法(最高裁が憲法に挑むとき/ 議会が憲法に挑むとき/ 大統領が憲法に挑むとき/ アメリカ憲法改正の歴史から何を学ぶか)

【著者紹介】
阿川尚之著 : 1951年、東京都生まれ。同志社大学法学部特別客員教授。慶應義塾大学名誉教授。慶應義塾大学法学部中退、ジョージタウン大学スクール・オブ・フォーリン・サーヴィスならびにロースクール卒業。ソニー、米国法律事務所勤務等を経て、慶應義塾大学総合政策学部教授。2002年から2005年まで在米日本国大使館公使。2016年から現職。主な著書に、『憲法で読むアメリカ史』(読売・吉野作造賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • bapaksejahtera さん

    米国憲法改正史を通じ連邦と州、三権の成り立ちを述べる。米国憲政史に関し浅い乍ら理解に至った。国家の定款に当たる20を若干超える統治条項に加え、それを上回る人権関連を含む修正条項を持つ米国憲法の形態と成立理由、憲法を巡って違憲審査を含む司法と大統領府とのダイナミックな関係史が、極めて印象的である。著者は最後に我国の現状への私見を述べる。確かに米国出自の現憲法に、国民は神聖視しつつ議論なく放置して長く、9条といい89条といい、現状は条文から更に乖離する。学者は神学的議論に終始、社会と法典との整合努力を放棄する

  • sk さん

    アメリカ改憲史の本。アメリカは設立以来27回憲法を改正しているし、解釈による憲法の拡大適用なども行われてきた。日本の改憲論争を考える上で重要な資料になると思う。

  • ほなみ さん

    日本国憲法の読書会のために読んだ本4冊目 やはり新潮選書はセンスがいいというか面白い。 アメリカの歴史を辿りつつ、憲法改正について語っている本 憲法改正と一口に言っても、文章自体が変わったケースや、解釈が変わったパターン、行政、司法、立法と変更主体にやっても分けられたりとさまざまである。 個人的には有名なニューディール政策が、憲法違反と言われ、ルーズベルトが四苦八苦しながらどうした政策だというのが初耳でおもしろかった。 それだけ当時は自由に対して信奉されていたのだなと

  • りぃ さん

    「憲法を守る義務は、それ自体究極の義務ではない。憲法を守ることによって国家の独立と国民の安全・繁栄・自由を確保するのが目標である」(235p)。その通りだなあと思った。

  • Haruka Fukuhara さん

    わかりやすくいい本だった気がする。アメリカの歴史の一側面が概観できた。

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