カオスなSDGs グルっと回せばうんこ色 集英社新書

酒井敏

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087212594
ISBN 10 : 4087212599
フォーマット
出版社
発行年月
2023年04月
日本
追加情報
:
208p;18

内容詳細

【元京大変人教授、SDGsにモヤモヤする!】
近年声高に叫ばれる「SDGs」や「サステナブル」といった言葉。
環境問題などの重要性を感じながらも、レジ袋有料化や紙ストローの導入、そしてSDGsバッジなどの取り組みに、モヤモヤしている人は少なくないか。
「京大変人講座」を開講した著者は、大学で「SDGs担当」になったことをきっかけに、その言説や取り組みに違和感を覚えた。
人間や地球環境にとって、ほんとうの「持続可能性」とは何か。
名物教授が科学的観点と教育的観点からSDGsのモヤモヤを解き明かす。

【おもな内容】
プロローグ 「キレイ」なSDGs
第1章 危ういSDGs
第2章 プラゴミ問題で考える持続可能性
第3章 地球温暖化とカオス理論
第4章 無計画だからこそうまくいくスケールフリーな世界
第5章 日本社会の自由度をいかに高めるか
終章 うんこ色のSDGs

【著者略歴】
酒井敏(さかい さとし)
1957年、静岡県生まれ。
元京都大学大学院人間・環境学研究科教授。
静岡県立大学副学長。
専門は地球流体力学。
大学の未来に危機感を抱き「京大変人講座」を開講し、話題を呼ぶ。
著書に『野蛮な大学論』(光文社新書)、『京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略』(集英社新書)『都市を冷やすフラクタル日除け』(成山堂書店)。
共著に、『京大変人講座』『もっと! 京大変人講座』(ともに三笠書房)。

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読書メーターレビュー

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  • skunk_c さん

    これは腑落ちした。著者は自分とほぼ同世代の地球物理学者で、天秤の片方にカオスな複雑系の地球環境や社会、もう一方にSDGsという「キレイゴト」を乗せて「バランスをとる程度でいい」と説く。そもそもSDGsがMDGs(先進国と発展途上国の格差をなくすべく設定した目標)のアップデートであることを押えており、ある種国連の「アリバイ工作」的な面があることを、暗に匂わせながら、その「タテマエ」としての性格を見切り、「自分を犠牲にしない」程度の関わりくらいがちょうど良いとする。全く同感。具体例も面白い話題が多かった。

  • niisun さん

    世界が共通の目標を掲げて、一致団結して取組むなどと言うと胡散臭さしか感じません。著者のご意見に同感で、“ぼちぼち”付き合う距離感が丁度良いと思います。私も一時期、環境省や国交省から、地球温暖化、生物多様性、SDGs関連の仕事を請け負っていましたが、まあ、とにかく、これからのキーワードが入っていれば、予算が簡単に付くわけです。岸田政権になってからはこれに加えて“DX”とか“GX”、“子どもまんなか”とかですね。あと、環境問題で私が嫌いなのは“地球が”とか“動物達が”とか、全て人間のためにやっているのにね。

  • kan さん

    最近のSDGs礼賛に言いようのない違和感があるが、著者の「整いすぎてオモロない」という指摘が明快。正しすぎる旗印は少数派の意見や別視点を埋もれさせ専制に繋がるから、ほどほどの付き合いがよいとする。それ自体が矛盾をはらむ「キレイゴト」の目標群と極端な思想との関連にも言及し、カオス現象を政治計画に応用するのは著者ならではだが、放っておけば落ち着く論は少々乱暴に感じた。脱炭素はコンセプトもプロセスも金になるため、ビジネスチャンスとしての脱炭素と政治・環境課題の食い合わせが絶妙なのも違和感の正体なのかもしれない。

  • ピンガペンギン さん

    図書館。専門は地球流体力学の静岡県立大学副学長の本。SDGsがなぜ科学者から見るとうさんくさいのか、分かりやすく説明している。面白かった。眞鍋教授のノーベル賞受賞理由の第一は複雑系という大きな科学分野に対してだったという。(P110複数の要因が相互作用することで思いがけない動きをすることがある。全体は部分の総和ではない。)因果律は存在しているが、現在の状態から未来予測は出来ない。カオス。大学の副学長らしく、若者を応援することが死活問題であるという。いっせいに皆が同じ方向を目指すのは危険なんだという。

  • onasu さん

    SDGsにはモヤモヤするというのが腑に落ちました。と言っても、否定しているのではなく、17の項目には矛盾するものもあって、だからこそ、プラスチックを拒否するとか極端な行動を取るのではなく、(そういう人がいてもいいが)ぼちぼち、フンベツを持ってブンベツしていけば、短期的には先延ばしできると説いている。  温暖化の要因にしても、ゴミ問題にしても根が深いというか、闇というか、大人の事情もあって、キレイごとばかりではない。気候変動に関して、複雑系の解説もある好著だが、後半はやや説教臭かったのが玉にキズか。

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