国家と記録 政府はなぜ公文書を隠すのか? 集英社新書

瀬畑源

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087210965
ISBN 10 : 4087210960
フォーマット
出版社
発行年月
2019年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
瀬畑源 ,  
追加情報
:
232p;18

内容詳細

◆推薦◆
「私たちはこの数年で、
公権力が文書を隠し、捨て、
開き直る光景に慣れてしまった。しかし、
ダメなものはダメ」
武田砂鉄氏

◆内容紹介◆
公文書は歴史の記述に不可欠であり、後世の政策選択のためにも参照されるべき国民共有の知的資源。
そして、国民の知る権利や行政の説明責任を担保するものです。
このような理由から公文書管理法は制定されましたが、この数年来、その法の精神を裏切るように、
皇室会議の議事録未作成、自衛隊日報の隠蔽、統計偽装問題が起き、森友・加計問題等、公文書が意図的に記録されず、隠蔽、改竄される事態が続発しています。
情報公開法と公文書管理法があるにも関わらず政府が公文書を恣意的に作成せず、破棄したり、隠したりする理由は何なのでしょうか。
本書はこの問題を概観し、あるべき公文書管理体制を展望します。

◆主なトピック◆
◎政府の統計がおかしい
◎金融庁報告書問題
◎新自由主義時代の情報公開と公文書管理制度
◎公文書管理法はなぜ骨抜きにされるのか
◎森友学園問題の再燃
◎文書「改竄」と民主主義の危機
◎文書主義と公文書管理法
◎イラク日報問題に見る公文書管理の歪み
◎加計問題に見る公文書公開のあり方
◎皇室会議の議事録未作成
◎電子メールは行政文書か
◎対談 情報公開と公文書管理の制度をどう機能させるか
三木由希子氏(特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス理事長)

◆著者略歴◆
瀬畑 源(せばた はじめ)
1976年、東京都生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。一橋大学博士(社会学)。
長野県短期大学を経て、立教大学兼任講師、成城大学非常勤講師。日本近現代史(天皇制論)・公文書管理制度研究。
主な著書に『公文書管理と民主主義:なぜ、公文書は残さなければならないのか』(岩波ブックレット)、『公文書問題 日本の「闇」の核心』(集英社新書)、
『公文書をつかう』(青弓社)、『国家と秘密 隠される公文書』(久保亨氏との共著/集英社新書)などがある。


【著者紹介】
瀬畑源 : 1976年東京都生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。長野県短期大学を経て、立教大学兼任講師、成城大学非常勤講師。日本近現代史(天皇制論)・公文書管理制度研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • hatayan さん

    公文書を国民の財産とする情報公開制度の精神が揺らいでいることを懸念する一冊。 情報公開制度が普及して、行政からの情報提供は以前に比べると進んでいるが、情報が増える分出された情報を市民がどう使うかも問われている。 人間はミスをする生きもの。懲罰ではなく、健全に前向きに公務員に仕事してもらう道を考える方が自分たちにとっても得なはず。非公開の判断を不条理だと叫ぶだけではなく、どうすればより近づけるかを探す努力も必要。 巻末の対談で紹介される、情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長のバランス感覚に注目です。

  • coolflat さん

    62頁。昨今の安倍政権の公文書問題への対応を見ていると、日本はそもそも近代国家であったのか疑問に思います。近代国家は「法の支配」が徹底されているものです。恣意的な行政を排し、ルールを守り、人を説得するときは論理で行う。だからこそ、近代官僚制の原則は文書主義であり、最終決定を下した証拠を残し、行政の正確性を確保するのです。しかし安倍政権の下で、説明責任を果たされないことが散見されます。文書を突きつけられても証拠を出さずに口頭で済ます。論点をずらして答える。それをよしとするメディアや国民が一定数存在しています

  • バーバラ さん

    前半は森友学園、加計学園、南スーダン日報問題など安倍政権下における公文書の改竄や隠蔽をおさらい。これらの問題点を指摘する中で公文書に関連する法律や条例がわかりやすく説明されていて参考になりました。後半は今後の公文書管理をどうするべきかに触れてあります。特に安曇野市文書館の開館の項は印象に残りました。読んでる最中にも桜を見る会の参加者名簿を廃棄したことが発覚ました。時の為政者により公文書が適切な形で保存されることが妨げられないよう私達市民の方も公文書は未来に残す共有財産という意識を持つ必要があると思います。

  • Yappy! さん

    公的機関がなぜ記録を残すのか、なぜ公文書を作らない・残さないのか、そして隠すというより廃棄するなり必要なものを書き残さないのか。 公的機関に勤めるということは、国の昔と今だけでなく、未来の時間の無駄を減らす義務もあるというのが自分の感想。民主主義の根幹として過去・今の政策の説明だけでなく、未来への説明責任もあるという主張を記述。 全ての人がというわけではないが、時間軸のある空間・組織を想像できない人が、業務を処理した後が見えない人多すぎること、そして政治家が今自分が良ければいいと考えるものだと再度痛感。

  • tolucky1962 さん

    行政機関が作成・取得,機関職員が組織的に用い,現在ある公文書。文書稟議を重ねる民主主義とトップダウンの新自由主義。官僚の文書主義は現在将来の説明に必要。市民運動,新自由主義,米国からの情報公開請求で94行政手続法99行政機関保有情報公開法01情報公開法09公文書管理法制定。PKO日報,森友加計等骨抜きに。米国高職位者のメールは自動に永久保存。ヒラリーは大臣時代の私用メールで大統領選敗北。国民の目は厳しい。問題が起きては対策ルールが作られ,それが骨抜きにされるの繰り返し。残念だが基本的に戦後変わっていない。

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