増補 折口信夫論 ちくま学芸文庫

松浦寿輝

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480091529
ISBN 10 : 4480091521
フォーマット
出版社
発行年月
2008年06月
日本
追加情報
:
15cm,256p

内容詳細

主著『死者の書』に代表される折口の幻惑的な世界。著者は「ふと折口みたいな文章が書けたらと夢見てしまう心の弱さを自分の中で力まかせに抑圧してしまうことをせず…折口の言葉そのものの中で折口から遠ざかろうと努める」(本書後記)という姿勢でその世界に挑む。それにより古典的な伝記研究とは一線を画し、折口作品そのものを読み解き、作品と密着した批評の言葉を発生させることで、他の折口論にはない本書固有の表現を勝ち得た。特異な言葉の魅力を具えた折口と、詩・映画評論でも才を発揮する芥川賞作家との深遠なる闘い。そこから評論を超えた言語空間が生まれる。第9回三島由紀夫賞受賞作。

目次 : 1 音の訪/ 2 喪の裳/ 3 襲と褥/ 4 石と忌/ 5 擬と移/ 6 死の贄/ 補論 不在の殻―折口信夫の戦後

【著者紹介】
松浦寿輝 : 1954年、東京生まれ。1980年、東京大学大学院仏語仏文学専攻修士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(表象文化論)。詩人、作家、映画評論家でもある。2000年、『花腐し』(講談社)で第123回芥川賞受賞。『折口信夫論』で第9回三島由紀夫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 三柴ゆよし さん

    「折口の言葉の不快さの裏面に潜む甘美な魅惑にも十分以上に素肌をさらしながら、いわば折口の言葉そのものの中で折口から遠ざかろうと」する試み。国文学、民俗学にまたがる折口信夫の広大な学問体系は、本来かのように理解されてしかるべきものだったのかもしれない。「音」と「訪」、「喪」と「裳」、「襲」と「褥」、「石」と「忌」、「疑」と「移」、「死」と「贄」といったキーワードから、抽象としての「古代」を生きた人、折口信夫の特異な言語世界を読みといていく。長大な詩篇としての読みすら可能な、これは日本語をめぐる冒険である。

  • しいかあ さん

    変な本だったなあ。折口信夫、あるいはいわゆる折口学についての体系的な情報を期待していたら、その斜め上を行かれた。折口信夫がいかに変態であるかについて、様々な資料を用いて延々と述べているという、ある意味すごい本。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

松浦寿輝

1954年生。詩人、小説家、東京大学名誉教授(フランス文学・表象文化論)。1988年『冬の本』で高見順賞、1995年『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、1996年『折口信夫論』で三島由紀夫賞、同年『平面論』で渋沢・クローデル賞平山郁夫特別賞、2000年『知の庭園』で芸術選奨文部大臣賞、同年「花腐し」で

プロフィール詳細へ

社会・政治 に関連する商品情報

おすすめの商品