平成時代 岩波新書

吉見俊哉

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004317777
ISBN 10 : 4004317770
フォーマット
出版社
発行年月
2019年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
277p;18

内容詳細

平成の三〇年は「壮大な失敗」、今後も続く「失われる半世紀」への序曲であった…。「失敗」と「ショック」の意味を多分野にわたりシビアに総括することからしか、新たな展望は描けない。経済、政治、社会、文化でこの三〇年間、何がおきたのか。社会学者吉見俊哉が「ポスト戦後社会」の先に待っていた空虚な現実を総括する。

目次 : はじめに 「平成」という失敗―「失われた三〇年」とは何か/ 第1章 没落する企業国家―銀行の失敗 家電の失敗/ 第2章 ポスト戦後政治の幻滅―「改革」というポピュリズム/ 第3章 ショックのなかで変容する日本―社会の連続と非連続/ 第4章 虚構化するアイデンティティ―「アメリカニッポン」のゆくえ/ おわりに 世界史のなかの「平成時代」―失われる半世紀への序曲

【著者紹介】
吉見俊哉 : 1957年東京都生まれ。1987年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院情報学環教授。専攻は社会学・文化研究・メディア研究。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    著者の本はたぶん初めてなのですが、この本の位置づけは同じ岩波新書の「ポスト戦後社会」の続編ということで、日本の平成時代が如何に失敗の連続であったかということを書かれています。企業(銀行と家電)、政治、社会、エンターテイメントなどの分野からかなり詳しく分析されています。このようなあとには希望があるということも匂わせてくれます。力作であると思います。

  • k5 さん

    シリーズ平成。しかし類書にはない圧倒的な面白さでした。平成という時代の「失敗の博物館」を構築する、というコンセプトのもとに、経済、政治、社会、文化を検証しますが、忖度がないからなのか、電機業界を中心とする企業の「失敗の本質」を語った第一章がなかでも秀逸。失敗を語っているにもかかわらず、この本が刺激的なのは、あとがきにあるように、社会の構造的な必然性による失敗の物語こそが、未来への希望をつなぐ唯一の方法という思いがあるからでしょう。個人の失敗を責めるのでなく、一歩引いて社会を見ようとする姿勢が信頼できます。

  • rico さん

    国民一人当りのGDP、論文数、出生率、時価総額のランキング・・・。様々な指標が、平成時代にこの国が坂道を下り劣化し続けていることを示す。つまり「失敗した」ということ。2つの震災という自然の脅威が追い打ちをかける。本書では、その失敗について「政治」「経済」「社会」「文化」という4つの軸で検証し論じる。共感するところは多いが、違うだろうと思うところもある。ただ「失敗」をなかったことにしたり、特定の「何か」のせいにしで思考停止していては何も変わらない。「失敗」に向い合う強さを私たちは持てるのか。正念場だと思う。

  • 佐島楓 さん

    経済・政治・震災・文化などのトピックからまとめられた平成史。この手の新書にしては読みやすく、アニメなどのサブカルチャー分析も含まれている。政治と経済は個人的な認識の補填に役立った。失敗を真正面から再検討しないと、修正や成功はできない。この国の国民性や組織はそれを避けているように思う。

  • 壱萬弐仟縁 さん

    経済と政治の失敗は、社会の失敗とも表裏をなす。社会の失敗とは、超少子化と格差拡大を止められなかったことだ(12頁)。非正規雇用の拡大と雇用不安、高学歴層の就職難、ワーキングプアなどの問題が噴出し、文化的な余裕が社会から失われた(20頁)。当事者としては、学歴ロンダリングとなろうが、とっとと学位を取っておくべきだったろう。しかし、元指導教官に対して人としてそりが合わないと、一生頭を下げていくのも酷なもの。母親が足を洗え、と言っていたのを思い出す。いずれにしても、学位があろうがなかろうが、ダメだっと思う。

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