語り継ぐこの国のかたち

半藤一利

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784479393146
ISBN 10 : 4479393145
フォーマット
出版社
発行年月
2018年10月
日本
追加情報
:
300p;19

内容詳細

無謀な戦争へと至るあやまちの系譜。明治から現代につづく激動の時代を、ひたむきに生き抜いた人々のすがた。歴史のなかに残された、未来への手がかりをさぐる。

目次 : 第1部 この国に戦争が遺したもの(日本のノー・リターン・ポイント―明治からたどる歴史の転換点/ 戦争のなかの天皇―明治天皇の御製にみる日露戦争/ 過ちがくりかえされる構造―ノモンハン事件と日本的思考/ 日本を暴走させた人たち―参謀から考える日本軍「失敗の本質」/ わたくしの八月十五日―終戦の記憶と平和への祈り/ 戦争で死ぬということ―戦死者をどう追悼すべきか)/ 第2部 この国の未来に伝えたいこと(信念をつらぬく覚悟を―陸奥宗光と外交の神髄/ 正しいことを言う勇気―石橋湛山が思い描いた未来図/ 言論の自由をいかに守るか―権力とメディアの日本史/ 知識人の役目―小泉信三と戦後日本の精神/ 語り継ぐこの国のかたち―司馬遼太郎の遺言/ 日本の原風景をなくさない―宮崎駿の世界に寄せて/ 新たな時代をどう生きるか―答えは歴史のなかに/ 「国体」について―あとがきに代えて)

【著者紹介】
半藤一利 : 昭和5年(1930)、東京・向島生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋に入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役などを経て、作家となる。歴史探偵を自称する。平成5年(1993)、『漱石先生ぞな、もし』(文藝春秋)で新田次郎文学賞、平成10年に『ノモンハンの夏』(文藝春秋)で山本七平賞、平成18年に『昭和史1926‐1945』『昭和史 戦後篇1945‐1989』(平凡社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。平成27年、菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アキ さん

    88歳になる著者が若い人に伝えたいこと。なぜあの戦争が止められず、その頃この国のかたちはどうだったのか、そして未来に向けて何をすべきか。目の前で赤ん坊を抱いた母親が一瞬で炎に包まれ死んでゆくような体験を数多くして、戦争犠牲者をどう追悼すべきかの答えは、日本がいつまでも平和で穏やかな国であることを誓うこと。明治から第2次世界大戦まで70年間に国体のもと戦いに明け暮れた。約40年が世代が変わる周期だとして、2032年頃この国の機軸をどこにおくのか。われわれ市民ができることは今ある自然を壊さないことではないか?

  • ひかりパパ さん

    難局に直面したとき、それをどう乗り越えるか考える処方箋は、歴史の中にあると著者は力説する。明治から現代の激動を時代を知ることは、未来への手がかりとなる。著者の歴史認識の原点は、強烈な戦争体験である。著者は、東京大空襲で命を拾い、目の前で多くの人が死んでいくのを見て、15歳で敗戦を迎えた。憲法が出来たとき、これでもう戦争をしない国になったのだと強く心に刻まれた。「戦争犠牲者を追悼するとは、日本がいつまでも平和で穏やかな国であり続けることを亡くなった方に誓うこと」という言葉が心に響く。

  • Mc6ρ助 さん

    『・・・日本のいまの社会風潮や政治にたいする憂慮と危惧がわたくしの心のうちにあるからでもありました。・・さながら戦前の国体論をよしと主張する団体が力をどんどんつけています。そしてまた、かつての日本の軍部や政治家が天皇の名をかりてほしいままに国政を動かしたように、いまの日本のトップにある人も・・自分たちの利益や「お友達」だけで、国家や国民の全体などどうなってもいいと思っているのではないでしょうか。(p300)』国を憂える半藤さんに対してアベノミクスで生活が心配な読書子、書いてあることには肯くことばかり。

  • 清水勇 さん

    著者(2021年に91歳で死去)は私にとって昭和史を教え導いてくれた大先生。彼の本から戦前・戦中の日本の歩み、特に日本が破滅的な戦争に突き進むのにメディアに煽られた国民の熱狂が鍵だったことを学んだ。コロナ禍で国民の多数が、憲法停止→徴兵制に繋がる緊急事態条項を入れた憲法改正に賛同する現状に危惧してこの本を手に取る。これまでの種々の彼の語りから構成。彼は2010年代からの政府の危険な動きとそれに目をつぶるメディアに、戦前の経過を熟知されていたからこそ厳しく警告を発せられていた。今立ち止まっての議論が必要。

  • ゆき さん

    終戦記念日特集の本として紹介で見つけて読みました。書き下ろしではないのですが、半藤さんの語りを聞いているような感じでよい構成でした。歴史は繰り返す、歴史から学ばなければならないと訴えられています。「深い反省の上に立つ」ことを忘れてはいけないのだと。

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半藤一利

昭和5年(1930)生まれ。作家。文藝春秋に入社し、『週刊文春』『文藝春秋』などの編集長を歴任。昭和史研究の第一人者として知られる。令和3年(2021)1月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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