撤退戦の研究 繰り返されてきた失敗の本質とは 青春新書INTELLIGENCE

半藤一利

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784413044608
ISBN 10 : 4413044606
フォーマット
出版社
発行年月
2015年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
江坂彰 ,  
追加情報
:
247p;18

内容詳細

戦後70年、あえて問い直す―日本人は「何を」置き忘れてしまったのか!現代を生きる私たちにとっての「あの戦争」とは。

目次 : 第1章 なぜ失敗に学べないのか―成功体験の復讐(大惨敗はありえなかったはずのミッドウェー海戦/ ミッドウェーまでは日本のほうが戦力が上だった ほか)/ 第2章 なぜ情報が軽視されるのか―精神主義の呪縛(ノモンハンで技術革新より精神論を学んでしまった陸軍/ マネー敗戦も負けるべくして負けた ほか)/ 第3章 平時のリーダー、戦時のリーダー―撤退戦の研究(無能な指揮官、四つのタイプ/ 山本五十六には戦時のリーダーとして絶対に必要な資質がなかった ほか)/ 第4章 組織を伸ばす人事、潰す人事―エリート主義の死角(参謀重視の伝統が無能なリーダーを生み続けた/ スペシャリストを重用する企業が勝つ ほか)/ 第5章 なぜ、誰もそれを止められないのか―歴史の超克(日本が太平洋戦争に突入していった四つのポイント/ 日本は、戦争に突入しない選択もできた ほか)

【著者紹介】
半藤一利 : 1930年、東京生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役などを歴任。主な著書に『漱石先生ぞな、もし』(文藝春秋、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(文藝春秋、山本七平賞)、『昭和史』(平凡社、毎日出版文化賞特別賞)などがある

江坂彰 : 1936年、京都生まれ。作家兼経営評論家。京都大学文学部卒業後、東急エージェンシー本社マーケティング局長、関西支店長を経て、独立。『冬の火花』(文藝春秋)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    最近思うのですが、第二次大戦中の日本軍の行動についての本を仕事柄いくつか読んでいるのですが、同じような感じの内容が見られます。マスコミというのは戦前も戦中も戦後も同じようなことを行なっている気がします。少しは別の観点からも分析してくれないかと思うのですが、日本軍の欠点ばかりを論じている気がします。これも半藤さんと江坂さんが対談をしたのをそれぞれの文章にしています。いくつかは結構新鮮なものもあるのですが、最近ははなにつくものも多くなりつつあります。出版社も少し考えてほしい気がします。

  • yamatoshiuruhashi さん

    半藤一利と江坂彰の対談本。話し言葉であるから非常に分かり易い。表題から撤退戦の評価をしたものかと思い買ってみたが、戦術的な話ではなく、戦略眼を持って如何に手を引くべきであったかと言う部分が中心となっている。個別の指揮官の判断を読むつもりだったのだが、政治的な判断がいかにできていないか、戦争の主目的は何かという部分が中心であった。これはこれで面白い。江坂氏が山本五十六を過度に評価しないという態度は非常に共感が持てる。ここでの主題は何故、結末を見据えた戦争ができなかったかと言うことで把握すれば教訓大きい。

  • 金吾 さん

    ○ここに挙げられている日本の弱点は現代において益々酷くなっているのではないかと思いました。また戦没兵士の7割が餓死と海没ていう話は当時の日本の戦略が致命的にダメであると感じます。また海軍はそれの主原因になってしまったことを未だにその意識すらないのだろうなあとも思いました。

  • masabi さん

    太平洋戦争の撤退戦に関する考察をベースにバブル崩壊までの企業経営について触れられているのだが、軍事戦争と経済戦争とどちらも中途半端に思える。企業経営に関しては具体的な事実に欠け抽象論の域を出ない。軍事戦争の面ではリーダー論と人材育成、抜擢といった人事システムを中心に論じることから敗因をアメリカとの工業力、物量の差というよりも開戦前の情報収集分析の時点で適切な意思決定ができなかったことに求める。現代にも通ずる成功の復讐や硬直化した人事システムが現れた。

  • 奈良 楓 さん

    【良かった】失敗を学ばない、他の国に学ばず自画自賛に溺れる、など教訓が多いです。日本はすごい論調が吹き返してきた今、この本を読むと日本人はなんど同じ失敗を繰り返すのだろうと思います。

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人物・団体紹介

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半藤一利

昭和5年(1930)生まれ。作家。文藝春秋に入社し、『週刊文春』『文藝春秋』などの編集長を歴任。昭和史研究の第一人者として知られる。令和3年(2021)1月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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