アフガニスタンの教訓 挑戦される国際秩序 集英社新書

内藤正典

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087212242
ISBN 10 : 4087212246
フォーマット
出版社
発行年月
2022年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;18

内容詳細

ー国連事務総長前特別代表と中東学者の対話ー

タリバンはなぜ復権したのか?

タリバンの勝利、ウクライナ戦争という冷戦後秩序のゆらぎに迫る

2021年8月、アフガニスタンの首都カブールはタリバンに制圧された。
9・11事件に端を発する2001年のアメリカを中心とする多国籍軍の侵攻でタリバンが政権を追われ20年。
国連、欧米の支援下、自由と民主主義を掲げた共和国政府はなぜ支持を得られず、イスラーム主義勢力が政権奪回できたのか?
アフガニスタン情勢のみならず、ロシアのウクライナ侵攻など、国際秩序への挑戦が相次ぐ中、国連事務総長特別代表を務め、国連アフガニスタン支援ミッションを率いて諸勢力と交渉をしてきた山本氏と中東学者が問題の深層と教訓、日本のあるべき外交姿勢を語る。
揺らぐ世界情勢を読み解くための必読書。

◆推薦◆
「山本忠通、内藤正典両氏はアフガニスタン研究の双璧。
一人は国連における権威、もう一人は国内学会の第一人者。
この二人のタリバンの本質、I.S.やアルカイダとの関係などに肉薄する追及は、読者の興味を引かないはずはない」
明石康氏(元国連事務次長)

「国際社会がおのれと立場を異にする人々の言葉に耳を傾け、
そこに”一理ある”ことを受け入れない限り、
イスラームをめぐる問題は絶対に解決しない」
内田樹氏(思想家)

◆目次◆
第一章 国連とアフガニスタン
第二章 勝者タリバンはヴィジョンを示せるか
第三章 女性の権利
第四章 テロリズムの問題
第五章 破綻国家と民主主義―代表権の問題
第六章 タリバンを国際社会に迎えるための知恵
第七章 アフガニスタンから考える国際社会での日本

◆著者略歴◆
山本忠通(やまもと ただみち)
1950年広島県出身。
在大韓民国及び在米国大使館公使、外務省広報文化交流部長、ユネスコ常駐代表、在ハンガリー特命全権大使などを歴任。
国連事務総長特別代表、国連アフガニスタン支援ミッションの長を務めた。

内藤正典(ないとう まさのり)
1956年東京都出身。
同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。
一橋大学名誉教授。
『限界の現代史』『プロパガンダ戦争』(集英社新書)『外国人労働者・移民・難民ってだれのこと?』(集英社)著書多数。

【著者紹介】
山本忠通 : 1950年広島県出身。在大韓民国及び在米国大使館公使、外務省広報文化交流部長、ユネスコ常駐代表、在ハンガリー特命全権大使などを歴任。国連事務総長特別代表、国連アフガニスタン支援ミッションの長を務めた

内藤正典 : 1956年東京都出身。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。一橋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • 紙狸 さん

    2022年7月刊行。国連の代表としてアフガニスタンと関わった山本忠通氏と、欧州におけるイスラム教徒について詳しい学者、内藤正典氏の対談。アフガニスタンで、米国主導の国家再建がうまくいかず、タリバンが勝利したのはなぜか。タリバン政権といかに向き合うべきかを論じる。イスラムは行動を5つに分ける。タリバンは1996年にカブールを制圧したあと、「やったほうがいい」行動を「やれ」と命令し、「やらないほうがいい」行動を「絶対禁止」にした。今度はもっと寛大に統治したらどうか、とアドバスはできるー内藤氏の意見だ。

  • とある本棚 さん

    過去のアフガニスタンの歴史はコンパクトに説明し、むしろ現在の混迷を収拾するためにどういう方策があり得るかをブレスト的に語っている。日本の女子大のようなものであればタリバンにも受け入れられるのではないか、タリバンに指摘をする際は西欧の価値観と違うことを主張するのでなく、正しいイスラム解釈と異なっていることを説明すべき等々。理論的な内容よりもプラクティカルな内容が多く、今後の交渉に向けた提言が豊富。一部首肯できない内容もあるが、西欧とタリバンの理屈を概観する上で有用。

  • shimashimaon さん

    国連アフガニスタン支援ミッションの山本氏と中東研究者である内藤氏の対談。自由民主主義を掲げる国際社会がその価値観を押し付けるのでなく、タリバン政権が自ら選択する内容をその価値観に沿うように調整を図るべきであるという現実主義的な内容です。国連の現場の苦労が伝わってきます。飯山陽氏『イスラム教再考』で痛烈に批判されている我が国のイスラム教研究者の一人である内藤氏ですが、シャーリアどおりに統治した国家は歴史上見当たらない、原理主義に拘るのは未だかつて実現されたことがないからだ、と言っているのは印象的でした。

  • お抹茶 さん

    対談をまとめた本。イスラームの価値観や考え方を理解したうえで,タリバンが受容しやすい説得の仕方を提示する。「イスラームでは,技術の発展は理解するが,社会が進歩によって発展・進歩するという観念はない」,「女子の教育排除に対しては,西洋的価値観ではなくイスラーム的に間違っていると問い続けないと通じない」など,欧米的な考え方を普遍的なものだとして押し付けるだけでは進展しない,ということがわかる。

  • U-suke Minato さん

    秀逸と言える一冊。すぐにでも再読して理解を深めたい。

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人物・団体紹介

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内藤正典

1956年東京都生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。一橋大学名誉教授。東京大学教養学部教養学科科学史・科学哲学分科卒業。同大学院理学系研究科地理学専門課程(博士課程)中退。博士(社会学)。専門は多文化共生論、現代イスラム地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されて

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