2007年発見の『平安朝の秋に寄する三つの詩』を校訂・収録
伊福部歌曲の真髄を伝える必携のCDブック
作曲家・伊福部 昭から四半世紀にわたり指導を受け、これまでに演奏会シリーズ、全歌曲集CDやCDブックなどで彼の音楽の真価を伝えてきた藍川由美。
今回、藍川由美がリリースするのは、2007年に手稿譜が見つかった伊福部 昭作曲『平安朝の秋に寄する三つの詩』を藍川自身が校訂、録音した音源を中心に、伊福部 昭の歌曲作品集CDとその解説本をセットにしたCDブックです。
知られざる伊福部のこの作品の重要性を、藍川が自身の歌唱と筆で解き明かし、伊福部 昭歌曲の真髄を伝える伊福部ファン必携の労作です。(メーカー資料より)
【収録情報】
伊福部 昭:
1. 平安朝の秋に寄する三つの詩
秋の夜も名のみなりけりあふといへは事そともなくあけぬるものを(小野小町『古今和歌集』巻十三「恋三」六三五)
人はこす風にこのはゝちりはてゝよなよなむしはこゑよはるなり(曾禰好忠『新古今和歌集』巻五「秋歌 下」五三五)
うき事もこひしき事も秋のよの月にはみゆる心ちこそすれ人きてかへりぬる十月ばかりに(和泉式部『和泉式部集 正集』五七〇)
2. ギリヤーク族の古き吟誦歌(詞:伊福部 昭)
アイ アイ ゴムテイラ
彼方(あなた)の河び
苔桃の果(み)拾ふ女の唄
熊祭に行く人を送る歌
3. サハリン島先住民の三つの揺籃歌(採録:伊福部 昭)
ブールー ブールー(キーリン族)
ウムプリ ヤーヤー(オロッコ族)
ブップン ルー(ギリヤーク族)
4. 摩周湖(詩:更科源蔵)
5. 蒼鷺(詩:更科源蔵)
藍川由美(ヴォーカル)
蓼沼明美(ピアノ)
百武由紀(ヴィオラ:4)
神農広樹(オーボエ:5)
竹田 勉(コントラバス:5)
録音:2022年1月/東京
書籍付きCD
● 三方背ケース
● 書籍52P+4P
● DVDトールケース
【藍川由美(ヴォーカル)】
東京藝術大学卒業、同大学院修士課程、博士課程修了。学術(音楽)博士。声楽を畑中良輔氏、古代歌謡と和琴を岩波滋氏に師事。第47回文化庁芸術祭賞受賞。1994年「天皇陛下御還暦奉祝会」、1999年「天皇陛下御即位十年奉祝記念式典」等にて御前演奏。アメリカ、中国、ヨーロッパの各地で演奏、録音、TV出演を行なう。
著書に『これでいいのか、にっぽんのうた』、『「演歌」のススメ』(文春新書)、日本語を美しく発音するための呼吸法や歌唱法を提案した『藍川メソッド』(カワイ出版)等。2007年より(元)宮内庁式部職楽部首席楽長、岩波 滋氏に古代歌謡と和琴を師事し「うたの寺子屋」やワークショップなどで弾き歌いを行なっている。(メーカー資料より)