立憲主義という企て

井上達夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784130311939
ISBN 10 : 413031193X
フォーマット
出版社
発行年月
2019年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
448p;22

内容詳細

立憲主義とは、「法の支配を憲法に具現して、統治権力を統制する企て」である。立憲主義を法哲学的基礎に遡って再検討すると同時に、現代日本の憲政が孕む問題―九条問題、刑罰権力、司法改革―をその立憲主義の理念に照らして解明する力作。

目次 : 第1部 立憲主義の法哲学的基礎(法の“正当性”と“正統性”―法概念論の再構築/ 法の支配の再定位/ 立憲主義の哲学的再編)/ 第2部 立憲主義の実践(九条問題―戦力に対する立憲主義的統制の欠損とその克服/ 刑罰権力と法の支配―厳罰化問題と死刑論議に寄せて/ 司法改革と立憲民主主義)

【著者紹介】
井上達夫 : 1954年大阪に生まれる。1977年東京大学法学部卒業。現在、東京大学大学院法学政治学研究科教授。著書に『共生の作法―会話としての正義』(創文社、1986年、サントリー学芸賞受賞)、『法という企て』(東京大学出版会、2003年、和辻哲郎文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • やまやま さん

    ゲームがフェアであることを追求して、プレイヤーがルールを守れるかという精神的支柱というか、根源に何が必要なのかを問い続ける姿勢は理解したつもりです。「法の支配」の不審、何のためのルールなのか、という点で伝統的な悪法問題に読者を誘い、少数者の現実的な反転可能性がルールの受容にはまずは重要であるが十分条件ではなく、特に政治的意見の反映から疎外された構造的少数者の保護を求めるという点は共感する一方で、でもアファーマティブアクションは万能薬ではないのではという月並みな感想です。正義を問う意思は強く感じます。

  • 田舎暮らしの渡り鳥 さん

    9条に孕む法的矛盾を取り払った上で思想的な部分を残すための「9条削除論」、9条を削除した上で包括的な軍事規制を条文化するという東大教授の案だが、私案に徴兵制がある時点で言葉遊び、思想遊びだと感じた、赤点である。

  • すずき さん

    もともとの文章をパッチワーク的に再構成しているのだが、裁判員制度導入まえの記述をそのままにしていたり、制度導入後のリサーチを踏まえた改訂もなかったりといった雑さは全体に感じる。前半の理論部分も特に15年前の著作から大きな変化はないし、節を跨いで同じ内容の繰り返しもあるので正直うーんという気持ちになった。結局いろいろ正義概念に読みこんでそこから規範的な主張をするのだが、もう少し批判に応えるスタイルをとってほしい。

  • Ra さん

    時間はかかったが何とか読了。第一部理論篇については、論旨を追うのを諦めた部分もいくつか。『リベラルのことは嫌いでも…』でessenceは掴んだつもりで、かつ個別のsentenceは理解できるものの、それを立体的に再現できるかと問われるならば勿論できないと答えられる。第二部実践編は、もはや著者の代名詞ともいえる九条問題、姉妹編としての刑法理論、立憲主義体制における司法。後二者は個人的関心は低い領域だが、ハッとする論点提起等あり。やけに引用されたトクヴィルの再読+長年積読の『権利のための闘争』読む。

  • 西村章 さん

    本書でもかなりの紙幅を割いている、最も誠実な立憲主義ゆえに最もラディカルな九条削除論は、他の近著でも繰り返し主張されてきた内容だけど、章末の戦力統制憲法改正試案は具体性があって勉強になった。あと、死刑制度の議論については、主権民への社会的倫理コストという面の指摘は、つい見落としがちなだけに膝を打った。その意味で、裁判員制度は司法参画意識を陶冶する良い機会という示唆は確かにそのとおりなんだろうけど、制度開始後10年が経って、国民全般が熟慮し議論する機会たり得ているのかというと、果たしてどうなんだろうなあ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

社会・政治 に関連する商品情報

おすすめの商品