評伝 福田赳夫 戦後日本の繁栄と安定を求めて

五百旗頭真

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000245449
ISBN 10 : 4000245449
フォーマット
出版社
発行年月
2021年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
708p;21

内容詳細

「平和大国」をめざした外交活動を展開、抜群の政策能力で経済危機を抑え込み、戦後社会を繁栄と安定へと導いた福田赳夫元総理。その理念・行動はどのようなものだったのか。未公開の「福田メモ」や日記、近年になって機密解除された外交文書などの豊富な史料を活用、当時の関係者への丹念な聞き取りも行い、通俗的な誤解や偏見を排して実像に迫った初の本格評伝。

目次 : 第1部(上州の神童/ 軍部と大蔵省/ 敗戦から戦後へ)/ 第2部(安定と発展の基盤づくり/ 福田農政と安保闘争/ 所得倍増/ 党風刷新/ 六五年不況の克服/ いざなぎ景気と昭和元禄)/ 第3部(世界の中の日本/ 列島改造に抗して/ 三木政権の経済総理として/ 三木おろし)/ 第4部(福田政権の内政展開/ マクロ経済政策協調と日米関係/ 全方位平和外交/ 大福対決/ 世界の福田)

【著者紹介】
五百旗頭真 : 1943年生まれ。兵庫県出身。京都大学法学部卒業、同法学研究科修士課程修了。広島大学助教授、神戸大学教授、防衛大学校長、熊本県立大学理事長を経て、兵庫県立大学理事長、ひょうご震災記念21世紀研究機構理事長。法学博士(京都大学)。文化功労者

井上正也 : 1979年生まれ。大阪府出身。神戸大学法学部法律学科卒業、同大学院博士課程修了、博士(政治学)。香川大学准教授を経て、成蹊大学法学部教授

上西朗夫 : 1939年生まれ、東京都出身。東京大学文学部社会学科卒業、毎日新聞社に入社。長年、政治部記者を務め、政治部長、常務取締役西部本社代表などを歴任。2000年、下野新聞社社長。同社会長、相談役を経て2013年退社

長瀬要石 : 1938年生まれ。長野県出身。東京教育大学(現筑波大学)農村経済学科卒業。農林省入省後、経済企画庁(現内閣府)へ。長官秘書官、国土庁計画・調整局長、企画庁物価局長、総合計画局長、調整局長などを経て、機械振興協会経済研究所長、富士通総研副理事長、国際協力銀行副総裁、コーエイ総研会長などを歴任。現在、開発政策研究機構理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • BLACK無糖好き さん

    経済・財政政策の高い運営能力を持つ国際協調主義者としての福田赳夫の実像を描く。戦後日本の繁栄を築くうえで福田の果たした役割の大きさが覗い知れると同時に、政治家でありながらも道徳や倫理、理念を保ち続けたその人物像の一端も垣間見える。◇注目したのは日中戦争時に当時大蔵官僚だった福田が汪兆銘の南京国民政府の財政顧問に就任しており、中国全体の税収入の八割五分を得て重慶よりも優位な財政基盤のもとで国家全体を視野に入れた経済・財政運営を経験している。このあたりは福田自身戦後多くを語らなかったようだ。

  • わび さん

    角福戦争の「敵役」としての扱いからか、意外なほど文献に恵まれなかった福田赳夫の初の本格的評伝。この手の評伝は外交史方面からのものが多い中(著者の一人は外交史家)、財政史の記述が非常に手厚いことが第一の特長か。福田は佐藤政権以後の15年間断続的に蔵相・副総理として財政を担当しており、その存在の大きさには本書を読んで改めて驚かされた。同時に、その安定成長路線が高度成長・列島改造論と対立を招いた背景もよく腑に落ちた。国際的には全方位平和外交と共に先進国間の経済的協調を重んじたという点が印象的。(続)

  • OHNO Hiroshi さん

    敗軍の将、兵を語らず、と選挙敗戦後に語ったのは、福田赳夫であったか。 評伝などの伝記は、その人のみならず、他の事柄まで知ることができる。長い目で見て、今日の中華人民共和国を鑑みるに、日中国交正常化は如何であろうか。 山高ければ谷深し。椎名裁定。 三度の蔵相。福田の経済論考の高さ、先見性正確さ。 国民栄誉賞設定。OBサミット。福田ドクトリン。全方位平和外交。ダッカ日航機ハイジャック事件。 人命は地球より重かった。

  • ふみりな さん

    内容もボリュームそのものも大著だ。自分の世代は三角大福の抗争以降は概ね承知しているが、福田氏の戦前の大蔵省入省から戦後の政治家として岸、池田、佐藤各政権での関わり方など良く掘り下げたと感じ入る。福田氏の時代と共に担った役割の大きさと共に、単なる秀才でなく、その懐の深さとあるべき姿に向かう強い精神力、そして造語に表される得意即妙さとユーモアにはリーダー像として大変に魅せられる。

  • のん さん

    福田赳夫に関する「初の本格評伝」と銘打った700頁近い大作。福田赳夫の生涯について、福田メモなどの資料を丹念に調査し描く。 福田の政治家としての功績は、佐藤栄作内閣以降の日本の経済財政政策を大蔵大臣や経済企画庁長官などの役職で常に担い続け、好況期、不況期における経済財政政策を誤ることなく対処した。「山高ければ谷深し」を極意とし、池田勇人や田中角栄の急速な経済成長路線を批判し、安定と調和に基づく経済成長をモットーとした。

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