モーツァルト(1756-1791)

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CD 輸入盤

ピアノ・ソナタ全集 ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)(2017〜2018)(7CD)

モーツァルト(1756-1791)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4855776
組み枚数
:
7
レーベル
:
Ecm
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


モーツァルト研究&演奏の第一人者が
モーツァルト愛用のフォルテピアノで完成させたソナタ全曲録音


モーツァルト研究の第一人者として知られるピアニスト、ロバート・レヴィンが、モーツァルトのピアノ・ソナタをモーツァルト自身のフォルテピアノ(アントン・ヴァルター、1782年)で初めて全曲録音しました。この7枚組ボックス・セットには、モーツァルトの未完の断片も収録されていますが、ここではレヴィン自身が、モーツァルトのイディオムと当時の作曲形式を考慮して完成させています。レヴィンのピアノ・ソナタの解釈は、ウィーン楽派の演奏慣習に基づき、即興的な要素や繰り返しの装飾が取り入れられています。
 100ページに及ぶブックレット(ドイツ語、英語)にはモーツァルテウムのディレクターでモーツァルトの専門家であるウルリヒ・ライジンガーによるソナタと楽器についてのエッセー、演奏者レヴィンの記録、モーツァルトの自筆譜などが掲載されています。

「古典的なピリオド音楽の解釈に際しての重要な問題のひとつは、繰り返しの本当の意味とは何かということである。もちろん、狭義には「前に弾いたものに戻って弾く」ということ。しかし、18世紀の演奏にはリピートの装飾が重要な要素であったことが分かっている。モーツァルトのソナタを見ると、この問題が彼の発想の中心になっていることがわかる」とレヴィンは説明します。
 モーツァルトに大きな影響を与えたC.P.E.バッハは1759年に出版した『さまざまな繰り返しのあるソナタ』の序文で、「繰り返しの装飾は現代では不可欠」「すべての演奏者に期待される」と述べています。レヴィンはその記述をモーツァルトのソナタに応用し、繰り返しを自由に扱い、旋律、伴奏、そして必要に応じて和声の細部が変更され、短いインターポレーション(音楽のフレーズの間に追加される素材)さえも使用しています。
 また、モーツァルトが完成させることのなかったソナタの楽章を完成させるなど、歴史的なアプローチでソナタを演奏。レヴィンは、モーツァルトの語法や当時の音楽用語に対する深い知識と理解をもって、この断片の作曲に取り組んでいます。
 ソナタ ハ長調 K.42(35a)について、レヴィンは次のように述べています。「この陽気な3拍子の断片は、25小節で途切れてしまい、主旋律と副旋律が残されたままになっている。この曲は、コーダへと続くシークエンスの始まりの部分で切れていることは明らかであろう。私の完成は、この楽章の高揚感と率直な性格を維持しようとするものだ。」
 このフォルテピアノは、幅が約100cmと限られており、また、細部にもこだわりがあるため、木質感が際立ち、モーツァルトのソナタの特徴を透明感のある音で表現することができます。このピアノは、1782年にアントン・ガブリエル・ヴァルターによって製作されたものと思われ、モーツァルトの専門家でありモーツァルテウム館長のウルリッヒ・ライジンガーは、ライナーノートで「倍音に富んだ銀色の音と、現代のコンサートグランドピアノの音に比べて驚くほどはっきりした低音が特筆される」と説明しています。モーツァルトは1785年以降、このフォルテピアノを使用していました。(輸入元情報)

【収録情報】
Disc1
モーツァルト:
● ソナタ楽章 ハ長調 K.42
● ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 K.279
● ピアノ・ソナタ第2番ヘ長調 K.280
● ピアノ・ソナタ第3番変ロ長調 K.281


Disc2
● ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調 K.282
● ピアノ・ソナタ第5番ト長調 K.283
● ピアノ・ソナタ第6番ニ長調 K.284『デュルニッツ』


Disc3
● ピアノ・ソナタ第7番ハ長調 K.309
● ピアノ・ソナタ第8番ニ長調 K.311
● ピアノ・ソナタ第9番イ短調 K.310


Disc4
● ソナタ楽章 変ロ長調 K.400
● ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330
● ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331『トルコ行進曲付き』


Disc5
● ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332
● ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 K.333


Disc6
● 幻想曲 ハ短調 K.475
● ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 K.457
● ピアノ・ソナタ第15番ヘ長調 K.533/494


Disc7
● ピアノ・ソナタ第16番ハ長調 K.545
● ピアノ・ソナタ第17番変ロ長調 K.570
● ピアノ・ソナタ第18番ニ長調 K.576
● ソナタ楽章 ト短調 K.312(レヴィン補完)


 ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)

 録音時期:2017年2月、2018年2月
 録音場所:ザルツブルク、モーツァルテウム
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)


ユーザーレビュー

総合評価

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モーツァルトのソナタ録音、フォルテピアノ...

投稿日:2023/05/13 (土)

モーツァルトのソナタ録音、フォルテピアノで装飾を多用なんて食傷もいいとこと思ったら、本家本元の徹底ぶりは凄かった。全編変奏のオンパレードでとことんやってます。清々しささえ覚える。

セセニョン さん | 東京都 | 不明

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HMVレビューの通り、ソナタ楽章のリピート...

投稿日:2023/02/27 (月)

HMVレビューの通り、ソナタ楽章のリピートにおける装飾、変奏をかつてないほど大胆に行った演奏。再現部の前に挿入句が入る場合すらある。作曲者自身の演奏も含めて、18世紀にはこのように弾かれたに違いないのだが、これだけ奔放に「譜面通りでない」弾き方をしても、ほとんど恣意的な感じがせず、「うん、これもありだな」と納得させられてしまうのは、モーツァルト学者と演奏家という「二足のわらじ」を長年、履き続けてきたレヴィンの経験のたまものだろう。実際、管楽器のための協奏交響曲(再編曲版)は言うに及ばず、ハ短調大ミサ曲(キリエの楽想でアニュス・デイをでっち上げてしまった長大な版)もレクイエムも、私はレヴィンの補作をベストと思ってきたのだ。最近では、これまた魅力的なニ短調のピアノ三重奏曲K.442の補作もあった。このディスクにもレヴィン補作によるソナタの断章が3曲入っているが、リリー・クラウスのモノラル録音の頃から知っているト短調K.312の補作版など、見事なものだ。 それでも贅沢な不満であることを承知の上で、ごく僅かな瑕瑾を述べれば、やや音楽が直線的過ぎると感じる局面があること。たとえばイ短調K.310の終楽章(プレスト)は申し分ないが、第1楽章(アレグロ・マエストーソ)、第2楽章(アンダンテ・カンタービレ)は私の感覚では速すぎる。こういう所ではベズイデンホウトの「たおやかさ」が懐かしい。逆にもともと「バロック的」なハ短調K.457やヘ長調K.533/494は文句のつけようもないけど。イ長調K.331、第1楽章の変奏装飾も、別のところで誉めたオルリ・シャハムがあまりに素晴らしかったので、レヴィンのは少し過剰に感じる。もちろんリピートは楽譜指定通り、すべて実施。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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モーツァルト(1756-1791)

1756年:ザルツブルクで誕生。 1761年:最初の作曲(『アンダンテ ハ長調 K.1a』)。 1782年:オペラ『後宮からの誘拐』初演。 1783年:大ミサ曲ハ短調 K.427(417a)を上演。 1785年:弦楽四重奏曲集(ハイドン・セット)をハイドンに献呈。 1786年:オペラ『フィガロの結婚 K.492』初演。 1787年:父レオポル

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