CD

交響曲第9番 朝比奈隆&大阪フィル (1975.7.19)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
GDOP2004
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

朝比奈隆&大フィルによるマーラー9番

生前はなによりもベートーヴェンとブルックナーの権威として知られた朝比奈ですが、その芯の太い豪快な解釈によって、マーラー演奏にもユニークな足跡を残しています。レコーディングも、現在は廃盤となっているものも含め、朝比奈の盤歴全体を眺めればむしろ多いほう。この第9番も1983年の大阪におけるライヴ録音が以前に発売されていました。

 今回リリースされた東京ライヴは、83年盤より演奏時間が8分近くも短く、特にそれぞれ3分以上も早い両端楽章が目を引きます。マーラー独自の頻発する表情の変転に対して過敏にならず、磐石といいたい大きな構えから韜々と歩を進めてゆくアプローチは共通ですが、この東京ライヴはそれに加え、なにか荒々しいほどの気迫を感じさせる点が特徴。アンサンブルの精度や解釈の深化という点では83年盤を取るべきでしょうが、次々と襲いかかってくる苦難を不退転の決意で耐え抜き、怒涛の力技で乗り越えてゆくとしか言いようのない、まさしく「男性的」な第1楽章のありさまには瞠目せざるを得ません。

 終楽章でも、女々しい感傷性などはきっぱりと拒絶した「峻厳なヒロイズム」が秀逸、崩壊の一歩手前でなお雄々しくあろうとし、己の生きざまをとことん貫かんとするかのようなその姿勢、その「胆力」の凄さには心底頭が下がります。

 1975年の東京定期公演における実況録音。東京FM所蔵テープからのCD化で、その良好な音質は当時の技術水準の高さ、保存管理の優秀さをしのばせるに充分。公演のパンフレットのデザインを再現したブックレットも味わい深いものです。


・マーラー交響曲第9番ニ長調
朝比奈隆(指揮)大阪フィルハーモニー交響楽団

1975年7月19日、ステレオ録音(ライヴ)

収録曲   

マーラー:交響曲第9番ニ長調 [79:24]

  • 01. 第1楽章 Andante comodo [25:38]
  • 02. 第2楽章 Im Tempo eines gemachlichen Landlers [16:13]
  • 03. 第3楽章 Rondo, burleske [13:06]
  • 04. 第4楽章 Adagio [22:59]

総合評価

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失礼ですが、思っていたよりずっと良かった...

投稿日:2009/10/16 (金)

失礼ですが、思っていたよりずっと良かったです。朝比奈/大フィルの組合せは、ブルックナーでの管楽器の弱さに結構がっくりきていましたが、このマーラーの場合は私にはOKでした。何かキダ・タロー氏作曲の音楽を録音をしてきたような関西スピリットを感じさせる管楽器(本当に録音していたかは別として)。関西出身の私には郷愁を感じさせる充分アピールするものです。是非、キング盤も復刻してほしいですね。

naoko さん | 鳥取県 | 不明

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形として整っているが金管・木管群の薄さが...

投稿日:2008/08/19 (火)

形として整っているが金管・木管群の薄さが目立つ。また低弦の厚さもほしかった。三楽章はその点でも軽すぎる感がある。マーラーが死を予感していた曲であるだけに指揮者がどのくらい団員に伝えていたのかと問いたくなる。終楽章の最後の緊張感がなく異様に感じる。

Rythm さん | 岡山 | 不明

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セヴンシーズ盤やキャニオン盤が廃盤のいま...

投稿日:2008/05/19 (月)

セヴンシーズ盤やキャニオン盤が廃盤のいま、朝比奈のマーラーが聴ける貴重なシリーズの1枚。特に9番は死生観というか哲学的な省察が必要で、どのように解釈されるか興味津々だったが、やはりブルックナーのような無骨な演奏。万人には勧められないが個性的で個人的には面白かった。とはいうもののマーラーの狂気や死生観とはいささかずれを感じなくもない。オケの精度は低くサウンドは魅力を欠き、当時の大フィルにはこの難曲はいささか荷が重すぎた様だ。83年盤の再発売を強く望む。

eroicca さん | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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