そろそろ左派は“経済”を語ろう レフト3.0の政治経済学

ブレイディみかこ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784750515441
ISBN 10 : 4750515442
フォーマット
出版社
発行年月
2018年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
松尾匡 ,  
追加情報
:
315p;19

内容詳細

バージョンアップせよ、これが左派の最新型だ!

日本のリベラル・左派の躓きの石は、「経済」という下部構造の忘却にあった!
アイデンティティ政治を超えて、「経済にデモクラシーを」求めよう。

左派の最優先課題は「経済」である。

「誰もがきちんと経済について語ることができるようにするということは、善き社会の必須条件であり、真のデモクラシーの前提条件だ」
欧州の左派がいまこの前提条件を確立するために動いているのは、経世済民という政治のベーシックに戻り、豊かだったはずの時代の分け前に預かれなかった人々と共に立つことが、トランプや極右政党台頭の時代に対する左派からのたった一つの有効なアンサーであると確信するからだ。
ならば経済のデモクラシー度が欧州国と比べても非常に低い日本には、こうした左派の「気づき」がより切実に必要なはずだ。(ブレイディみかこ/本書より)

【目次】
第1章:下部構造を忘れた左翼
第2章:「古くて新しい」お金と階級の話
補論1:来るべきレフト3.0に向けて
第3章:左と右からの反緊縮の波
第4章:万国のプロレタリアートは団結せよ!
補論2:新自由主義からケインズ、そしてマルクスへ


著者紹介

ブレイディみかこ
イギリス・ブライトン在住の保育士・ライター・コラムニスト。 著書に『ヨーロッパ・コーリング』『THIS IS JAPAN』『子どもたちの階級闘争』『 労働者階級の反乱 』など、共著に『 保育園を呼ぶ声が聞こえる』などがある。

松尾匡(まつお・ただす)
1964年石川県生まれ。 立命館大学経済学部教授。 専門は理論経済学。 著書に『 商人道ノスヽメ』『不況は人災です! 』『この経済政策が民主主義を救う』など、共著に『これからのマルクス経済学入門』『マルクスの使いみち』などがある。

北田暁大(きただ・あきひろ)
1971年神奈川県生まれ。東京大学大学院情報学環教授。専門は社会学。著書に『広告の誕生』『広告都市・東京』『責任と正義』『嗤う日本の「ナショナリズム」』など、共著に『リベラル再起動のために』『現代ニッポン論壇事情』などがある。

【著者紹介】
ブレイディみかこ : イギリス・ブライトン在住の保育士・ライター・コラムニスト

松尾匡 : 1964年石川県生まれ。立命館大学経済学部教授。専門は理論経済学

北田暁大 : 1971年神奈川県生まれ。東京大学大学院情報学環教授。専門は社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 榊原 香織 さん

    ライトの人は、こんなこと書いたら右って言われるかもしれないけど、と言い訳するパターン多いが、レフトの人は堂々と公言してる。 これは日本だけの現象か? レフト3・0とは左派のバージョンアップ 現在3回目 イギリスだとコービン(初めて写真見たが、名前見る前から誰かピンときた。イメージ通りw)

  • 読特 さん

    「年収1000万円以下所得税免除」「消費税5%」=某野党の公約。本書が出された2018年からは大きな進歩。しかし、「プライマリーバランス」は”凍結”で、「消費減税」は時限的。両方とも廃止でよいではないか?英国でも労働党ブレア政権が緊縮だったが、現党首コービンは反緊縮で票を伸ばした。他の欧州各国も似たような動き。レフト2.0から3.0への進化とされる。米国で労働者の票を逃したクリントンに学んだバイデン政権。安倍一強に学べない野党。理想の啓蒙よりも目の前の暮らし。まだまだ本書に手にして欲しい左派がいる。

  • おたま さん

    経済学者の松尾さん、社会学者の北田さん、そして英国在住の保育士ブレイディさんの三者による鼎談。現在の日本の左派は、経済政策で有効な論点を提出しておらず、そのために「アベノミクス」によって与党の選挙戦勝利を奪われてきてしまった。だが、欧州等では「反緊縮」を押し出した政権や党派が人々から支持を得て、財政改革の実績も積み上げてきているという。日本では左派が「改憲」や「安全保障」が前面に問題としているが、それよりも「雇用」「格差」を生み出している現在の財政運営に代わる左派の反緊縮政策を打ち出すべきだと述べる。

  • おさむ さん

    夏の参院選では「反緊縮」がキーワードになるだろう。日本の左派は何故、欧米の右派のように財政規律を守ろうとするのか。そこに日本の右派と左派の捩れがあるとする著者の主張は、固定観念にとらわれた思考の糸を解きほぐしてくれます。借金を返すというお題目が、小さな政府と新自由主義を進める言い訳になるとの説明はごもっとも。日本の左派は経済の下部構造を軽視してきたから人々をリベラルな価値観から遠ざけてしまった。実はアベノミクスはケインズ主義的な左派の政策。だからこそ安倍政権は支持されているのか‥‥これは捩れがひどすぎる。

  • おおた さん

    知識人が経済成長はやめて心の成長を目指そうというのは、中流以下の貧困層にとっておためごかしでしかない、と看破。心が豊かになるには精神の成長だけでは無理で、そこを安倍政権はうまく突いて成功している。野党はLGBTや反原発という、ある意味宗教ぽい政策を優先している。それはありようとして正しいけど、ふつうの人がふつうに働いて食べていけるようになることが先決で、派遣・契約の賃金が低いことや悪い労働環境が大きな問題。今の日本はここで語られるように「上」と「下」で労働者が分断されて中流の安定がない。

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ブレイディみかこ

ライター・コラムニスト。1965年福岡市生まれ、’96年から英国ブライトン在住。2017年、子どもたちの階級闘争―ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)で第16回新潮ドキュメント賞受賞。’18年、同作で第2回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞候補。’19年、『ぼくはイエローでホ

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