民主体制の崩壊 危機・崩壊・再均衡 岩波文庫

フアン・リンス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003403419
ISBN 10 : 400340341X
フォーマット
出版社
発行年月
2020年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
396p;15

内容詳細

デモクラシーはある日突然、死に至るのではない。危機を昂進させていく政治過程を経て崩壊する。そこにおける体制維持派と様々な反対派の間のせめぎあいや中立的権力の動向などを分析する枠組みを提示した政治学者フアン・リンス(1926-2013)の古典的研究。デモクラシーの運命に関心を抱くすべての人々にとっての必読書である。

目次
編者序文と謝辞

第一章 序 論
競争的デモクラシーの崩壊
死産した、あるいは包囲された新生デモクラシー
要因としての社会経済的変化

第二章 崩壊の諸要素
革命と体制の崩壊
正統性・問題解決能力・政策遂行能力とデモクラシーの崩壊
政党システムとデモクラシーの不安定性
非忠誠的・準忠誠的・忠誠的反対派
危機・権力喪失・崩壊・権力掌握
民主体制の設立と固定化、および民主体制の将来的安定性
体制創設連合の外部にある勢力の包摂
民主的リーダーシップにとっての正統化問題

第三章 崩壊の過程
解決不能な問題と危機
危機の諸階層とその社会的・政治的位置
政治的暴力とその影響
組織された政治的実力に対する独占の喪失
デモクラシーの危機と多民族国家
危機・民主的政党システム・政府の形成
デモクラシーの真正性の放棄
大統領制型のデモクラシーと議院内閣制型のデモクラシーに関する補論

第四章 デモクラシーの終焉
権力喪失・権力真空・権力移譲または対決への準備
民主体制の終焉とその後

第五章 再均衡化の過程
民主的システムの再均衡という難問
デモクラシーの復元と再構築
デモクラシーの擁護における不服従の権利・反逆・党派的帰属

原注
訳注
解説

『民主体制の崩壊』全篇の構成
人名索引
事項索引

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    リンス『民主体制の崩壊』岩波文庫、2020年 図書館新刊棚より。館内閲覧。1978年初出。デモクラシーについて再考したいときに。目次で第4章デモクラシーの終焉が気になった。内戦はデモクラシーの死と独裁の成立を意味する(216頁)。第5章では、民主的社会とは、社会的(﹅﹅﹅)平等を含む、機会の平等がある社会(242頁)。そういえば、この間の中西寛教授のレジュメにも「神は細部に宿る」とあったので、中西教授も本書のあとがきは読まれて講義に臨まれたと推察できる。

  • 記憶喪失した男 さん

    国家が民衆の蜂起によって転覆されることがあるかについて論じる。この本の内容をどこまで当てにしてよいのだろうか悩む。

  • Ex libris 毒餃子 さん

    ラテンアメリカの政治状況から政治学を論じる本を初めて読んだので新鮮でした。内容はかなり難しかった。

  • 筑紫の國造 さん

    きちんと理解できたか、と言われると正直自信がない。解説でも触れられているように、「平明」とは言い難い文章だった。しかし、それでもいくつかうなづかされるところはあった。「忠誠的反対派」「準忠誠的反対派」「非忠誠的反対派」など、説明されればわかるものの、長い文章の中で別の用語と一緒に使われると意味がとりづらい。解説でなんとか補えるようになるが、それでも理解しきれない。先に解説を読んでから取り掛かった方が良かったかも。

  • PETE さん

    なぜこれを今になって再訳したかというのが第一の感想。この著作自体が、西欧、冷戦前の東欧、ラテンアメリカの政治史に関する巨大な共同研究のまとめとして書かれているのであり、他の巻を読まずにこのまとめだけ読んでも言及されている史実が理解しづらい場合が多い。また、本文250頁に対して原註・訳註100ページという、註の意義が高い本なのに、半世紀近く経つ現在では、引用元の文献が現在もアクチュアルなのか判然としない。民主体制の没落と再編成の過程を分析するための概念のセットを練り上げる役割だけは果たしている。

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