CD 輸入盤

交響曲集〜49曲 デレク・ソロモンズ&レストロ・アルモニコ(18CD)

ハイドン(1732-1809)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
19658829892
組み枚数
:
18
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
限定盤,輸入盤

商品説明


完全生産限定。「新ハイドン・ルネッサンス」と絶賛された
ピリオド楽器による初の体系的かつ画期的なハイドンの交響曲録音がついにその全貌を現す!
デレク・ソロモンズがハイドン時代の編成で、各曲の個性に生命を吹き込んだ名演ぞろい。
49曲のうち、初発売5曲・初CD化多数!


1980年代以降、ピリオド楽器による演奏および録音が活発化する中で、ハイドンの106曲の交響曲全曲録音が何度か試みられました。その先鞭をつけたパイオニア的なプロジェクトが、ロンドンを拠点とするヴァイオリニスト兼指揮者のデレク・ソロモンズ(1937年生まれ)によって開始されたのは1980年のこと。ソロモンズはイギリスのピリオド楽器奏者を厳選して組織したオーケストラ、レストロ・アルモニコ(「調和の霊感」の意味で、ヴィヴァルディの協奏曲集の名に範を採る)とともに 1986年にかけて49曲の交響曲を録音しました。
 今回の18枚組のセットには、当時のCBSマスターワークスに録音されアナログおよびCDとして発売された音源のほか、イギリス「SAGA」レーベルから発売されていた音源を網羅する形で、ソロモンズのハイドン録音の全てがひとつのボックスにまとめられることになりました。しかもディスク14に収録された5曲は今回が初発売の音源となります。
 このプロジェクトの数年前に創設された「レストロ・アルモニコ」は当初はモダン楽器を使用してヴィヴァルディ作品を演奏する室内アンサンブルでしたが、1978年のバース音楽祭で初めてガット弦とオリジナル・ボウを採用し、それ以後はピリオド楽器使用のアンサンブルへと変貌、レパートリーもバロックから古典派へと拡大していきました。グラモフォン誌のインタビューで「レストロ・アルモニコのオリジナル楽器での録音デビューにハイドンの交響曲はぴったりだったし、ハイドンの交響曲をピリオド楽器で初めて録音するのも重要なことだと考えました。ハイドンがエステルハージ伯爵のもとで働き始める前に、モルツィン伯爵のために14曲の交響曲を書いていたことも発見しました」とソロモンズは述べています。
 オーケストラの規模に関してソロモンズが頼りにしたアドバイザーは、ハイドン研究者として有名なH・C・ロビンス・ランドンでした。ランドンは当時の資料から、モルツィン伯爵のオーケストラは第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンがそれぞれ3挺ずつ、ヴィオラ、チェロ、コントラバスが各1、オーボエが1対、ホルンが1対、ファゴット(曲によりトランペット1対、ティンパニが加わる)で構成されていたと判断しており、ソロモンズはそれを演奏と録音に採用したのです。これについてソロモンズは「弦楽パートと管楽パートのバランスが変化したのが画期的でした。管楽器は初期の交響曲では弦楽パートをなぞっているにすぎませんが、時代が下るにつれ、より重要な役割を担うようになります。その変化の度合いが実に鮮明にわかるようになったのです」と語っています。参加メンバーは、自らヴァイオリンを弾いたソロモンズのほか、キャサリン・マッキントッシュ、エリザベス・ウォルフィッシュ、パヴロ・ベズノシウク、ロイ・グッドマン、モニカ・ハジェット(ヴァイオリン)、アンソニー・プリース(チェロ)、ポール・グッドウィン(オーボエ)、アンソニー・ハルステッド(ホルン)、マイケル・レアード(トランペット)ら、イギリスのピリオド楽器演奏家の精鋭で構成されていました。
 ロンドンのノース・フィンチリーにある聖バーナバス教会で初期の「モルツィン」期(1757年頃から1760年頃)をSAGAレーベルに録音した後、ソロモンズは、ハイドンがボヘミアのカール・モルツィン伯爵から、ウィーンの裕福で影響力のある音楽愛好家でもあったハンガリーのエステルハージ伯爵に移ってからの数年間、つまり1760年頃に作曲した画期的な「疾風怒濤(シュトゥルム・ウント・ドラング)期」の交響曲に目を向けました。CBSマスターワークスが「SAGA」からプロジェクトを引き継ぎ、疾風怒濤期の交響曲録音を完成させ、さらにモルツィン交響曲の5曲(ディスク14)も録音されました。これらの録音は作曲された時期によってまとめられてボックス化されたため、ハイドン全集の楽譜のナンバリングとは異なる順序でカップリングされたことも話題となりました。録音が進むにつれ、当初は「モルツィン伯」のサイズを維持する予定だったのが、「疾風怒濤期」の後期になると作品のテクスチュアをより適切に表現するために編成を拡大する必要に迫られ、最終的には弦楽パートは第1ヴァイオリン6、第2ヴァイオリン5、ヴィオラ2のサイズに増強されました。
 レストロ・アルモニコと『パリ交響曲』、そして最終的には全交響曲を録音するというソロモンズの構想は残念ながら実現しませんでしたが、発売されたレコード・CDにはほぼ満場一致の高い評価が与えられました。「軽い質感、端正さ、正確さに感銘を受ける・・・弦セクションの小ささ・・・そのため特に素晴らしい高音のホルンが絶対的に明瞭に聞こえる」(グラモフォン誌)。「従来のハイドンに戻るのは非常に難しい。比べると、これまでの演奏はあまりにも礼儀正しく退屈に思える」(クラシッカル・ミュージック誌)。「ハイドンの独創性を再発見したときに感じる高揚感は、大規模な交響楽団のスチームローラーによって平らにされた。そういったハイドンを二度と聴くことができなくなるという事実」(ミュージック&ビデオ・ウィーク)。2012年にはBBCミュージック・マガジンの評論家がこれらの演奏を「私が聴いた中で最も素晴らしいハイドン演奏のひとつ」と表しています。(輸入元情報)


【収録情報】
ハイドン:交響曲集(49曲)


Disc1(初出:ハイドン:交響曲集 第7巻 疾風怒濤期の交響曲/I3M 37861)
● 交響曲第39番ト短調 Hob.I:39
● 交響曲第35番変ロ長調 Hob.I:35
● 交響曲第38番ハ長調 Hob.I:38

 録音:1981年 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc2(初出:ハイドン:交響曲集 第7巻 疾風怒濤期の交響曲/I3M 37861)
● 交響曲第59番イ長調 Hob.I:59『火事』
● 交響曲第49番ヘ短調 Hob.I:49『受難』
● 交響曲第58番ヘ長調 Hob.I:58

 録音:1981年 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc3(初出:ハイドン:交響曲集 第8巻 疾風怒濤期の交響曲/I3M 39040)
● 交響曲第26番ニ短調 Hob.I:26『ラメンタツィオーネ』
● 歌劇『漁師の娘』 Hob.I:106〜序曲
● 交響曲第41番ハ長調 Hob.I:41

 録音:1983年6月7-10日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc4(初出:ハイドン:交響曲集 第8巻 疾風怒濤期の交響曲/I3M 39040)
● 交響曲第48番ハ長調 Hob.I:48『マリア・テレジア』
● 交響曲第44番ホ短調 Hob.I:44『悲しみ』

 録音:1983年6月7-10日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc5(初出:ハイドン:交響曲集 第8巻 疾風怒濤期の交響曲/I3M 39040)
● 交響曲第52番ハ短調 Hob.I:52
● 交響曲第43番変ホ長調 Hob.I:43『マーキュリー』

 録音:1983年6月7-10日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc6(初出:ハイドン:交響曲集 第9巻 疾風怒濤期の交響曲/I3M 39685)
● 交響曲第42番ニ長調 Hob.I:42
● 交響曲第51番変ロ長調 Hob.I:51

 録音:1983年11月14-18,28-30日、12月1,2日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc7(初出:ハイドン:交響曲集 第9巻 疾風怒濤期の交響曲/I3M 39685)
● 交響曲第45番嬰ヘ短調 Hob.I:45『告別』
● 交響曲第46番ロ長調 Hob.I:46

 録音:1983年11月14-18,28-30日、12月1,2日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc8(初出:ハイドン:交響曲集 第9巻 疾風怒濤期の交響曲/I3M 39685)
● 交響曲第47番ト長調 Hob.I:47
● 交響曲第65番イ長調 Hob.I:65

 録音:1983年11月14-18,28-30日、12月1,2日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc9(初出:ハイドン:交響曲集 第10巻 疾風怒濤期の交響曲/M3 42111)
● 交響曲第50番ハ長調 Hob.I:50
● 交響曲第64番イ長調 Hob.I:64『時の移ろい』
● 交響曲第54番ト長調 Hob.I:54

 録音:1984年11月19-30日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc10(初出:ハイドン:交響曲集 第10巻 疾風怒濤期の交響曲/M3 42111)
● 交響曲第55番変ホ長調 Hob.I:55『校長先生』
● 交響曲第56番ハ長調 Hob.I:56

 録音:1984年11月19-30日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc11(初出:第57番=ハイドン:交響曲集 第10巻 疾風怒濤期の交響曲/M3 42111、第63番=ハイドン:交響曲集 第11巻 疾風怒濤期の交響曲/M3 42157)
交響曲第57番ニ長調 Hob.I:57
● 交響曲第63番ハ長調 Hob.I:63『ラ・ロクスラーヌ』

 録音:1984年11月19-30日(第57番)、1985年11月18-20日(第63番) ロンドン、聖バーナバス教会

Disc12(初出:ハイドン:交響曲集 第11巻 疾風怒濤期の交響曲/M3 42157)
● 交響曲第60番ハ長調 Hob.I:60『うかつ者』
● 交響曲第68番変ロ長調 Hob.I:68

 録音:1985年11月18-20日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc13(初出:ハイドン:交響曲集 第11巻 疾風怒濤期の交響曲/M3 42157)
● 交響曲第66番変ロ長調 Hob.I:66
● 交響曲第69番ハ長調 Hob.I:69『ラウドン』
● 交響曲第67番ヘ長調 Hob.I:67

 録音:1985年11月18-20日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc14(ハイドン:モルツィン交響曲集)
● 交響曲第16番変ロ長調 Hob.I:16
● 交響曲第17番ヘ長調 Hob.I:17
● 交響曲第19番ニ長調 Hob.I:19
● 交響曲第20番ハ長調 Hob.I:20
● 交響曲第108番変ロ長調 Hob.I:108『交響曲 B』

 録音:1986年12月2-9日 ロンドン、聖バーナバス教会

Disc15(初出:ハイドン:モルツィン交響曲集 第1巻/M3 42325)
● 交響曲第1番ニ長調 Hob.I:1
● 交響曲第37番ハ長調 Hob.I:37
● 交響曲第2番ハ長調 Hob.I:2
● 交響曲第15番ニ長調 Hob.I:15
 録音:1980年(8月19-24日) ロンドン、聖バーナバス教会

Disc16(初出:ハイドン:モルツィン交響曲集 第1巻/M3 42325)
● 交響曲第4番ニ長調 Hob.I:4
● 交響曲第10番ニ長調 Hob.I:10
● 交響曲第18番ト長調 Hob.I:18

 録音:1980年(8月19-24日) ロンドン、聖バーナバス教会

Disc17(初出:「ハイドン:モルツィン交響曲集 第2巻)
● 交響曲第5番イ長調 Hob.I:5
● 交響曲第32番ハ長調 Hob.I:32
● 交響曲第11番変ホ長調 Hob.I:11

 録音:1980年(12月9-13日) ロンドン、聖バーナバス教会

Disc18(初出:ハイドン:モルツィン交響曲集 第2巻)
● 交響曲第33番ハ長調 Hob.I:33
● 交響曲第27番ト長調 Hob.I:27
● 交響曲第107番変ロ長調 Hob.I:107『交響曲 A』
● 交響曲第3番ト長調 Hob.I:3

 録音:1980年(12月9-13日) ロンドン、聖バーナバス教会

 レストロ・アルモニコ(ピリオド楽器オーケストラ)
 デレク・ソロモンズ(指揮、ヴァイオリン)

 Disc1-14:デジタル録音/Disc15-18:アナログ録音
 Disc9-13,15,16:初CD化
 Disc17-18:初CD化。イギリス「SAGA」から発売されていた音源でソニー・クラシカルからは初発売
 Disc14:初発売

 録音年月日は今回のブックレット記載のものに拠っています。
 Disc15-18はイギリス「SAGA」レーベル初出時のインサートに掲載されていた録音年月日(輸入元情報)


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遂に出た!ソロモンズ指揮のハイドン交響曲...

投稿日:2024/04/03 (水)

遂に出た!ソロモンズ指揮のハイドン交響曲集(49曲)。1980年代前半に古楽器初のハイドンとして「ハイドン交響曲集T・U・V」がCBSソニーからCD8枚(Tは2CD,U・Vは3CD、このセットのDisc1〜8に相当)リリースされたが、日本では竜頭蛇尾に終わり、覚えていらっしゃる方も少ないだろう。 この間、ホグウッドやピノック、さらにはブリュッヘンの極め付き的なハイドンがリリースされたためか、地味なソロモンズ盤は割りを喰っている面もあった。でもやっぱり好きな人はいるもんだねぇ〜。ほぼ40年ぶりに新譜として復活した。素直に嬉しい😊 ソニーには次にリュート復活の旗手となったゲルヴィッヒのルネッサンス・リュート曲集のCD復刻をお願いしたい(原盤はDHM)。

skydog さん | 静岡県 | 不明

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人物・団体紹介

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ハイドン(1732-1809)

ハイドンは1732年に生まれ、1809年に亡くなっています。その77年の生涯は、29歳から58歳までを過ごした30年に及ぶエステルハージ時代を中心に、それ以前とそれ以降の3つの時期に分けて考えることができます。「エステルハージ以前」の28年間は、幼少期の声楽やさまざまな楽器演奏の修行、青年期に入ってからの作曲の勉強に

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