ネーフェ:12のピアノ・ソナタ
現在ではベートーヴェンの最初の教師として、その名が知られているネーフェ。彼は1748年、ケムニッツの歴史ある職人の家に生まれました。学生時代から才能豊かで、1771年にはライプツィヒの音楽学校で学びます。1776年には、指揮者として楽団を率い、各地を演奏旅行するのですが、楽団の経済的失敗により職を失い、ボンの劇場に作曲家、音楽監督として採用されるのです。以降、作曲の教師を始め、多くの弟子をとるようになり、その中の「優秀な一人」がかのベートーヴェンだったというわけです。
バッハ・ファミリーの熱烈なファンであったネーフェは、弟子たちの教材にバッハの平均律や、C.P.E.バッハの作品を積極的に取り込んだようで、ベートーヴェンも間違いなくその影響を受けています。アルバムの最後に収録された「変奏曲」は12歳のベートーヴェンがネーフェの勧めにより作曲、出版したものですが、この端正な響きはまちがいなく師譲りのものと言えるでしょう。そんなネーフェ自身の作品が聴ける貴重な2枚組です。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
● ネーフェ:12のピアノ・ソナタ(1773)
ソナタ第1番ニ短調
ソナタ第2番ニ長調
ソナタ第3番ト長調
ソナタ第4番ハ短調
ソナタ第5番ハ長調
ソナタ第6番ヘ長調
ソナタ第7番変ロ長調
Disc2
ソナタ第8番変ホ長調
ソナタ第9番ハ短調
ソナタ第10番ハ長調
ソナタ第11番ニ長調
ソナタ第12番イ長調
● ベートーヴェン:ドレスラーの行進曲による9つの変奏曲 WoO.63
スーザン・カガン(ピアノ)
録音時期:2011年1月、2月
録音場所:Patrych Sound Studios, Bronx, New York
録音方式:ステレオ(デジタル)