デーヴィド・ハーヴィ

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新自由主義 その歴史的展開と現在

デーヴィド・ハーヴィ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784861821066
ISBN 10 : 4861821061
フォーマット
出版社
発行年月
2007年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,395p

内容詳細

いかにして世界は再編されているのか…。21世紀世界を支配するに至った新自由主義の30年の政治経済的過程と、その構造的メカニズムを世界的権威が初めて解明する。渡辺治「日本における新自由主義の展開」収載。

【著者紹介】
デヴィッド・ハーヴェイ : 1935年、イギリス生まれ。ケンブリッジ大学より博士号取得。ジョンズ・ホプキンス大学教授、オックスフォード大学教授を経て、現在、ニューヨーク市立大学教授(Distinguished Professor)。専攻:経済地理学。現在、論文が引用されることが世界で最も多い地理学者である

渡辺治 : 1947年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学社会科学研究所助手・助教授を経て、一橋大学大学院社会学研究科教授。専攻:政治学・日本政治史

森田成也 : 1965年、奈良県生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士課程満了退学。現在、駒澤大学経済学部非常勤講師。専攻:理論経済学

木下ちがや : 1971年、徳島県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程。専攻:政治学

大屋定晴 : 1973年、愛知県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。専攻:経済思想・社会思想史、社会運動論。現在、東京農工大学ほか非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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英国のサッチャー、米国のレーガンがグロー...

投稿日:2021/03/08 (月)

英国のサッチャー、米国のレーガンがグローバル化を前提に進めた1980年代の 新自由主義が保守主義へと転換をしたのがアメリカ、トランプ大統領の出現と 英国のプレグジット。新自由主義がもたらした二極化によって、新興国や途上国は 大いなる恩恵を受けたが反面、先進国の中流層が破壊された。 新自由主義によってもたらされた恩恵とリスクが今問われている。

ハッチ さん | 愛知県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • masabi さん

    新自由主義を単なる市場原理主義と捉えるのではなく階級権力の回復と捉える。その実態は金融権力ばかりが富を蓄え、中間層低所得層から搾取するものであり、従来の帝国主義の国家間の格差と同時に国内での格差拡大を引き起こしたとする。仕掛人はIMF-ウォール街-財務省複合体、理論を提供した経営大学院、博士号を手に官民の上層に進む実務家である。対抗策は新自由主義に代わる社会的プロセスの復権、労働組合や政党といった中間団体の再興までが筆者の提言だ。

  • 羊山羊 さん

    新自由主義を経済エリートの権力復興と国際資本主義の再編運動と定義した上で、上位が下位からありとあらゆる方法で利益を収奪する様を明らかにする。大事なのは、著者自身、新自由主義の強さを主張していることだ。新自由主義の不正を他者に説得することは著者にはできないP249と述べている。一方で新自由主義がレトリックでごまかしてきた「万人の利益と一部エリートの利益」と現実のギャップが顕在化していることで新自由主義は自壊するだろうと本著の終わりで主張する。

  • またの名 さん

    社会主義が万人の不平等を前提にその是正を訴えるのに対し、新自由主義はスタートが不平等という前提を否認しチャンスを平等と見なして、不平等を肯定。他方で、社会主義において失敗が起きると社会主義の欠陥ではない別の理由にされたように、新自由主義グローバリズム下で起きた失敗や危機は、新自由主義の失敗ではなく適応力不足や自己責任として解釈される共通点も。あたかも疑い得ない自明の常識のように浸透してるこの社会潮流に、特定階級への富の収奪と完全自由市場化という二つの目的の矛盾、反動として新保守主義を生む矛盾を著者は見る。

  • 無識者 さん

    新自由主義の理論、フリードマンあたりの著作を読んだ上で、実践上の新自由主義を推進する政策を見るとそこには矛盾がある。小さな政府を標榜しておきながら、政府と大企業が癒着し、失敗をしたさいにはその負担は何故か庶民の方にいくのである。現在この本が書かれたとき以上に格差は拡大してしまっている。スティグリッツはそれを副産物・失策としているが、ハーヴェイはむしろそれこそ、戦後になって力が弱まった資本家階級が復権したことこそ、真の狙いだったのではないかという仮定のもとにこの本を書いている。

  • ドクターK(仮) さん

    新自由主義に対し批判的な言説は数多いが、本書は新自由主義を、支配層の権力回復のための運動と捉えている点で非常に斬新である。また、しばしば新自由主義と相似のイデオロギーと見なされる新保守主義を、新自由主義的改革により顕在化した問題(家族、地域共同体の解体など)に対処するために登場してきた思想であると指摘していることも興味深い。新自由主義とは何かを正しく理解する上での必読書と言ってもよいだろう。

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