チャイコフスキー(1840-1893)

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SACD 輸入盤

交響曲第1番『冬の日の幻想』、『雪娘』より キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団

チャイコフスキー(1840-1893)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
OC668
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明

チャイコフスキー:交響曲第1番、『雪娘』より
キタエンコ&ギュルツェニヒ管弦楽団


マンフレッド交響曲『悲愴』第5番という3作品で、作品の真価を引き出す語り口の巧さによって聴き手を魅了したキタエンコ&ギュルツェニヒ管コンビ。
 今回登場する交響曲第1番は、『マンフレッド』の8ヶ月後、2009年11月に録音されており、組み合わせの『雪娘』は、第5番の9ヶ月後、2011年12月に録音されています。
 どちらの作品も、ロシア国民楽派に傾倒していた若き日のチャイコフスキーが、実際にロシア民謡なども盛り込みながらロシア情緒あふれる作品に仕上げた力作となっています。

【キタエンコ&ギュルツェニヒ管】
レニングラード包囲戦の前年、1940年にレニングラードに生まれたロシアの名指揮者ドミトリー・キタエンコは、生地のレニングラード音楽院を経てモスクワ音楽院で学び、さらにウィーン音楽アカデミーでハンス・スワロフスキーに師事して指揮の腕を磨いた経歴の持ち主。
 その後、14年に渡ってモスクワ・フィルの音楽監督を務めたキタエンコは、やがて西側に拠点を移し、フランクフルト放送響の首席なども務め、各地のオーケストラを指揮して着実に名声を高めていきます。
 2010年にはケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の名誉指揮者に指名されていますが、これは数多くの演奏会やレコーディングでの成功を受けてのもので、そのコンビネーションの素晴らしさはショスタコーヴィチ交響曲全集プロコフィエフ交響曲全集でも明らかでした。
 キタエンコの芸風は、ロシア的な情感を無用に前面に出したりすることなく、作品に対してあくまでも純音楽的にアプローチするというものですが、このチャイコフスキー・シリーズでは、そうした姿勢で一貫しながらもパワフルで豊かな表情を湛えた演奏に仕上がっているのがポイント。
 ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の暗めの音色を基調とした重厚なサウンドも作品の雰囲気に合致しており、優秀な録音とあわせてシリーズの魅力をさらに強化してくれています。
 アルバムはハイブリッド・タイプのSACDなので、通常CDのステレオ音声のほか、SACDのステレオ音声(2.0)、SACDのマルチチャンネル音声という3つの音声が収録されています。直接音の切れ味、楽器の音の細密な描写を味わうのであれば2チャンネル・ステレオが、ホールに響く全体の雰囲気を味わうにはマルチチャンネルが適しているとよくいわれますが、それらを聴き較べて楽しむのもハイブリッドSACDならではの楽しみと言えるでしょう。(HMV)

【収録情報】
チャイコフスキー:
1. 交響曲第1番ト短調 op.13『冬の日の幻想』[44:55]
 I. Allegro tranquillo [12:22]
 II. Adagio cantabile, ma non tanto [11:30]
 III. Allegro scherzando giocoso [08:27]
 IV. Andante lugubre [12:36]

2. 付随音楽『雪娘』より [15:30]
 序奏 [05:54]
 メロドラマ [04:47]
 スコモロフたちの踊り [04:49]

 ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団
 ドミトリー・キタエンコ(指揮)

 録音時期:2009年11月8-10日(1)、2011年12月(2)
 録音場所:ケルン、フィルハーモニー(1) WDRストルベルガー通りスタジオ(2)
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND

内容詳細

キタエンコはオケの各パートを伸びやかに歌わせ、それらを巧みに融合させることですばらしい響きの世界を創り出している。分析的な解釈とは別世界。とくに第2楽章が聴きものだ。弦楽セクションの漂うようなアンサンブルに木管が美しく絡み合っていくさまは、この楽章のベスト・フォームと言っていい。(長)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

  • 01. Tchaikovsky: Symphony No. 1, op. 13: I. Allegro tranquillo [12:22]
  • 02. II. Adagio cantabile, ma non tanto [11:30]
  • 03. III. Allegro scherzando giocoso [08:27]
  • 04. IV. Andante lugubre - Allegro moderato - Allegro maestoso [12:36]
  • 05. Snow Maiden: Introduction [05:54]
  • 06. Melodrama [04:47]
  • 07. Dance of the Skomorokhi [04:49]

ユーザーレビュー

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キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽...

投稿日:2012/09/15 (土)

キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団によるチャイコフスキーの交響曲チクルスの第4弾の登場だ。本演奏を聴いて思うのは、ロシア系の指揮者にとってのチャイコフスキーの交響曲は、独墺系指揮者にとってのベートーヴェンの交響曲のような、仰ぎ見るような高峰に聳える存在なのではないかということだ。というのも、キタエンコと同様に、チャイコフスキーの交響曲全集の録音を進行中のプレトニョフもそうであるが、他の作曲者による楽曲、例えば、プレトニョフであればベートーヴェンの交響曲全集やピアノ協奏曲全集による演奏におけるようないささか奇を衒った個性的な解釈を施すということはなく、少なくとも演奏全体の様相としては、オーソドックスなアプローチに徹していると言えるからである。キタエンコと言えば、カラヤンコンクールでの入賞後、旧ソヴィエト連邦時代のモスクワ・フィルとの数々の演奏によって世に知られる存在となったが、モスクワ・フィルとの演奏は、いわゆるロシア色濃厚なアクの強い演奏が太宗を占めていたと言える。これは、この当時、旧ソヴィエト連邦において活躍していたムラヴィンスキー以外の指揮者による演奏にも共通していた特徴とも言えるが、これには、オーケストラ、とりわけそのブラスセクションのヴィブラートを駆使した独特のロシア式の奏法が大きく起因していると思われる。加えて、指揮者にも、そうした演奏に歯止めを効かせることなく、重厚にしてパワフルな、正にロシアの広大な悠久の大地を思わせるような演奏を心がけるとの風潮があった。ところが、そうした指揮者の多くが、スヴェトラーノフのような一部例外はあるが、旧ソヴィエト連邦の崩壊後、ヨーロッパの他国のオーケストラを自由に指揮するようになってからというもの、それまでとは打って変わって洗練された演奏を行うようになったと言える。キタエンコについても、それが言えるところであり、本演奏においても、演奏全体の外観としては、オーソドックスなアプローチ、洗練された様相が支配していると言えるだろう。もっとも、ロシア風の民族色を欠いているかというとそのようなことはなく、ここぞと言う時の迫力は、ロシアの広大な悠久の大地を思わせるような力強さに満ち溢れていると言える。そして、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団のドイツ風の重厚な音色が、演奏全体にある種の落ち着きと深さを付加させているのを忘れてはならない。いずれにしても、本盤の演奏は、キタエンコによる母国の大作曲家であるチャイコフスキーへの崇敬、そしてキタエンコ自身の円熟を十分に感じさせる素晴らしい名演と高く評価したいと考える。併録の付随音楽「雪娘」からの抜粋も、交響曲第1番と同様の性格による素晴らしい名演だ。そして、本盤の素晴らしさは、マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音であると言える。SACDの潜在能力を十二分に発揮するマルチチャンネルは、臨場感において比類のないものであり、音質の鮮明さなども相まって、珠玉の仕上がりであると言える。いずれにしても、キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団による素晴らしい名演を、マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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チャイコフスキー(1840-1893)

1840年:ロシアのウラル地方ヴォトキンスクで鉱山技師の次男として誕生。 1859年:法務省に勤務。 1861年:アントン・ルービンシュタインが設立した音楽教室(1962年にペテルブルク音楽院となる)に入学。 1863年:法務省を退職。 1866年:交響曲第1番『冬の日の幻想』初演。初のオペラ「地方長官」を完成。 1875年:ピア

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